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ルノー・5 (電気自動車)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ルノー・5
市販モデル フロント
市販モデル リア
市販モデル インテリア
概要
販売期間 2024年 - (予定)
ボディ
ボディタイプ 5ドアハッチバック
車両寸法
全長 3,920 - 4,050 mm
系譜
先代 ルノー・ゾエ
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ルノー・5(Renault 5,R5)は、フランスの自動車メーカー、ルノーが2024年から販売する予定のBセグメントクラスに属する5ドアハッチバック型の二次電池式電気自動車(BEV)である。フランス語では「5」を「サンク」(: cinq)と読む。

概要

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プロトタイプ フロント
プロトタイプ リア

2021年1月14日、グループ・ルノーは今後5年間の戦略的事業計画「ルノーリューション」を発表した。2025年までに電気自動車(EV)7台を含む14台の新車種を市場に投入する方針を示し、その一環として小型ハッチバックEVのコンセプトカー5プロトタイプ」を同日に公開した[1]1972年に発売された同名の小型ハッチバック車(以下『オリジナル5』と表記)をオマージュしたモデルである。

デザイン

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エクステリアデザインは、ルノーのデザインディレクターを務めるジル・ヴィダルが率いるチームが担当した。スラントした前後のデザインや縦長のテールライトなど、オリジナルの5をイメージさせるスタイリングをベースに、現代的な電子機器家具スポーツの分野に着想を得てデザインされている。

メカニズム

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ルノー・日産・三菱アライアンスが新規開発したBセグメントEV用プラットフォーム「CMF-B EV」を初めて採用している。ルノーで最も生産量の多い「CMF-B」プラットフォーム(5代目クリオキャプチャーで採用)と7割のパーツを共通化することで、ゾエと比較して製造コストを30%低減させたという。

搭載される電気モーターは、ゾエやメガーヌ E-TECH エレクトリックに搭載された巻線界磁形同期電動機(EESM)をベースに開発されている。

バッテリーパックは、ゾエに搭載されていた12個の小型モジュールから4個の大型モジュールに変更され、ゾエと比較して15kgの軽量化を実現した。

パワートレインでは、バッテリーの400Vを12Vに変換するDC/DCコンバーター、バッテリー充電器、配電を管理するアクセサリーボックスの3つの主要コンポーネントを集約した内部アーキテクチャが導入される。これによってパワートレインの小型軽量化を図り、ゾエと比較して約20kgの軽量化を実現した。

販売

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2023年9月のドイツ国際モーターショーにて、2024年の市販予定である旨がアナウンスされている[2]

バリエーション

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アルピーヌ・A290

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アルピーヌ・A290
アルピーヌ・A290

ルノーのモータースポーツ部門であるアルピーヌは2023年5月9日、「ドリームガレージ」と称する次世代EV群の第1弾として、5をベースとした電動ホットハッチのコンセプトカー「A290_β」(ベータ)を発表した。

ボディサイズは全長4,050 mm、全幅1,850 mm、全高1,480 mmで、フロントに2基の電気モーターを搭載する。タイヤはミシュランと共同開発した19インチの専用品が装着されている。インテリアは中央に運転席を設けた3シーターレイアウトで、カーボン製のバケットシートとサベルト製のハーネスが搭載されている。

市販モデルのA290は、2024年に欧州と日本で発売される予定である[3]

関連モデル

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オリジナル5の誕生から50周年となる2022年、複数のEVコンセプトカーが発表された。

R5ディアマン

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2022年7月4日発表。フランス人デザイナーのピエール・ゴナロンとの協業によるモデルで、「ディアマン」(Diamant)はフランス語ダイヤモンドを意味する。

エクステリアではオリジナル5のボディラインを踏襲し、シンプルさを追求した。前後のライトには宝石を思わせる仕上げが施されている。ボディカラーは3層塗装で、ピンクをベースにゴールドの顔料、つや消しのニスが塗布されている。

インテリアの素材として、金めっきされた真鍮ステンレスが使用されている。独特な形状のステアリング・ホイールはカーボンおよび大理石[4]

R5ターボ3E

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2022年9月25日発表。世界ラリー選手権(WRC)のホモロゲーションモデルとして開発された「5ターボ」および「5ターボ2」をオマージュし、ドリフト走行を重視したサーキット仕様のモデルとなっている。車名の「3E」はターボ2からの続番となる「3」と、EVであることを示す「E」の組み合わせによる命名。

シャシはフラットフロアとパイプフレームの組み合わせで、国際自動車連盟(FIA)の公認を受けたロールケージが組み込まれている。リアに搭載された2基の電気モーターによって後輪を駆動し、システム最高出力280 kW(380 PS)、最大トルク700 Nmを発生する。0 - 100m加速は3.5秒(ドリフトモードでは3.9秒)で、最高速度は200km/h。バッテリー容量は42 kWh。

エクステリアはオリジナルの5ターボのデザインを踏襲しつつ、全幅はオリジナルモデル比で250 mmワイド化された。ボディパネルはすべてカーボン製で、大型のリアウィングも備わる。前後に設けられたピンク、ブルー、イエローのLEDストリップはドリフト走行中に点滅することで、1980年代から1990年代にかけてのビデオゲームの雰囲気を演出するという[5]

脚注

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関連項目

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外部リンク

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ルノー ロードカータイムライン 1980年代-
タイプ 1980年代 1990年代 2000年代 2010年代 2020年代
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3
コンパクト トゥインゴ トゥインゴII トゥインゴIII
5/7 シュペール5 クリオI クリオII クリオIII クリオIV クリオV
シンボルI シンボルII
モデュス
カングー カングーII カングーIII
14 9/11 19 メガーヌI メガーヌII メガーヌIII メガーヌIV
フルエンス メガーヌIVセダン
パルス
スカラI スカラII
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20/30 25 サフラン ヴェルサティス ラティテュード/サフラン
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タリスマン
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コレオス コレオスII
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ピックアップトラック アラスカン
貨物自動車 マスターI マスターII マスターIII
トラフィックI トラフィックII トラフィックIII
エクスプレス
アルピーヌ/ルノースポール A310 V6 A610 スパイダー A110(2017)