リブチェスター (競走馬)
リブチェスター | |
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デヴィッド・W・アームストロング(左)とゴドルフィン(右)の勝負服 | |
欧字表記 | Ribchester |
品種 | サラブレッド |
性別 | 牡 |
毛色 | 鹿毛 |
生誕 | 2013年3月24日 |
父 | Iffraaj |
母 | Mujarah |
母の父 | Marju |
生国 | アイルランド |
生産者 | A. Thompson & M. O'Brien |
馬主 |
David W. Armstrong →Godolphin |
調教師 | Richard Fahey(イギリス) |
競走成績 | |
生涯成績 | 16戦6勝 |
獲得賞金 | 264万1449ポンド |
リブチェスター(Ribchester)は、アイルランドで生産されたイギリスの競走馬である。2016年のジャック・ル・マロワ賞などマイルG1を4勝した。
戦績
[編集]3歳時(2016年)
[編集]デビュー8戦目はフランスのマイルG1ジャック・ル・マロワ賞に出走。この年の英2000ギニー勝ち馬ガリレオゴールドに次いで2番人気に支持された。道中はかかり気味になりながらも、鞍上が抑えて馬の後ろで折り合いをつけ、ラスト400mで外からスパート。残り200mで、内ラチ沿いで粘る地元のヴァダモスを半馬身かわして優勝。待望のG1初勝利を飾った[1]。
続くG1クイーンエリザベス2世Sでは先頭でレースを進めると、直線で1番人気のマインディングに交わされ、残り1ハロンで2馬身ほど差をつけられるも、ライトニングスピアーの追撃を受けて再び盛り返し、2頭で競り合うようにしてマインディングとの差を詰めたが1/2馬身届かず2着となった[2]。
4歳時(2017年)
[編集]2017年初戦はメイダン競馬場で行われたドバイターフに出走。(JRAの単勝オッズで)2番人気に推されると、スタートから先頭に立ち800m通過タイム50秒33のゆったりとした流れでレースを引っ張った。 3コーナーでは同じゴドルフィンのベリースペシャルに先頭を譲ったが、 直線に向くと堂々と先頭に立った。しかし、休み明けと初めてとなるこの距離(芝1800m)がこたえたか、最後に失速し勝ち馬ヴィブロスから1馬身離れた3着に敗れた[3]。
5月20日、8頭立てで行われたロッキンジSに出走。リブチェスターは先頭でレースを進め、中盤は馬群がほぼ変わらないまま叩き合いへと進んだ。残り200mからは好位置に付けたライトニングスピアーとの叩き合いとなるが、これに3 1/4馬身差をつけ圧勝[4]。この結果により、6月に発表されたワールド・ベスト・レースホース・ランキングで124ポンドの評価を受け、アロゲート、ウィンクスに次ぐ3位にランキングされた[5]。
続くクイーンアンSでもムタケイエフに1 1/4馬身差をつけて勝利し、G1 3勝目を挙げた。騎乗したW.ビュイック騎手は「ロッキンジSの後にも言ったが、リブチェスターはとても多才で優秀なマイラー。ジョッキーにとっては夢のような馬だよ」と相棒を絶賛した[6]。
マイルG1 3連勝をかけて挑んだサセックスSではG1 4勝の3歳馬チャーチルが回避したことで圧倒的人気となったが、ペースメーカーとして送り込まれたトスカニーニが出遅れたため先頭でレースを進めることになり、逃げ切りを図るも直線で7歳セン馬のヒアーカムズウェンに差しきられ2着に敗れた[7][8]。
次走にはシャンティイ競馬場で行われたムーランドロンシャン賞を選択。主戦のW.ビュイックが8月のセクレタリアトステークスで落馬し重傷を負ったため[9]、J.ドイルが7戦ぶりに騎乗した。レースは道中2番手を進み直線で抜け出すと、追い込んだターリーフ封じて優勝。断然の人気に応えた[10]。
その後は予定通りクイーンエリザベス2世ステークスに出走。4番手付近追走から早めに先頭に立ち、そのまま逃げ切りを図ったが最後に4歳牝馬のパースウェイシヴに差しきられ、昨年に続き2着という結果に終わった[11][12]。
ラストランに選んだブリーダーズカップマイルでは欧州勢代表として2番人気に支持されるも、直線で伸びきれず勝ち馬ワールドアプルーバルから1 3/4馬身離れた5着に終わった[13]。レース後、リブチェスターを管理するR.フェイヒー調教師は「こんな馬はなかなか現れるものではないし、彼はずっと素晴らしい競走馬だった。この着順はラストランがそうなったというだけだよ」と愛馬を労い、潔く敗戦を受け入れていた[14]。
このレースを最後に引退したリブチェスターは2018年よりアイルランドにあるダーレーグループ傘下のキルダンガンスタッドで種牡馬となる。初年度種付け料は3万ユーロ(約405万円)[15]。
競走成績
[編集]出走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離 | 着順 | 騎手 | 着差 | 1着(2着)馬 |
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2015.07.09 | ドンカスター | メイドンS | 芝6f | 2着 | T.ハミルトン | 3/4馬身 | Melabi | |
.08.22 | ヨーク | ジムクラックS | GII | 芝6f | 2着 | T.ハミルトン | 1 1/4馬身 | Ajaya |
.09.19 | ニューベリー | ミルリーフS | GII | 芝6f | 1着 | J.ドイル | 1 1/4馬身 | (Log Out Island) |
2016.04.07 | メゾンラフィット | ジェベル賞 | GIII | 芝1400m | 5着 | J.ドイル | 1 1/4馬身 | Cheikeljack |
.04.30 | ニューマーケット | 2000ギニー | GI | 芝8f | 3着 | W.ビュイック | 3 1/2馬身 | Galileo Gold |
.06.15 | アスコット | ジャージーS | GIII | 芝7f | 1着 | W.ビュイック | 2 1/4馬身 | (Thikriyaat) |
.07.27 | グッドウッド | サセックスS | GI | 芝8f | 3着 | J.ドイル | 1/2馬身 | The Gurkha |
.08.14 | ドーヴィル | ジャック・ル・マロワ賞 | GI | 芝1600m | 1着 | W.ビュイック | 1/2馬身 | (Vadamos) |
.10.15 | アスコット | クイーンエリザベス2世S | GI | 芝8f | 2着 | W.ビュイック | 1/2馬身 | Minding |
2017.03.25 | メイダン | ドバイターフ | GI | 芝1800m | 3着 | W.ビュイック | 3馬身 | Vivlos |
.05.20 | ニューベリー | ロッキンジS | GI | 芝8f | 1着 | W.ビュイック | 3 1/4馬身 | (Lightning Spear) |
.06.20 | アスコット | クイーンアンS | GI | 芝8f | 1着 | W.ビュイック | 1 1/4馬身 | (Mutakayyef) |
.08.02 | グッドウッド | サセックスS | GI | 芝8f | 2着 | W.ビュイック | クビ | Here Comes When |
.09.10 | シャンティイ | ムーラン・ド・ロンシャン賞 | GI | 芝1600m | 1着 | J.ドイル | 3/4馬身 | (Taareef) |
.10.21 | アスコット | クイーンエリザベス2世S | GI | 芝8f | 2着 | W.ビュイック | 1馬身 | Persuasive |
.11.04 | デルマー | ブリーダーズカップマイル | GI | 芝1600m | 5着 | W.ビュイック | 1 3/4馬身 | World Approval |
- "S"はステークスの略。
種牡馬時代
[編集]主な産駒
[編集]- 2019年産
- ファクトゥールシュヴァル/Facteur Cheval(2024年ドバイターフ)
血統表
[編集]リブチェスターの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | ミスタープロスペクター系 |
[§ 2] | ||
父 Iffraaj 鹿毛 2001 |
父の父 Zafonic鹿毛 1990 |
Gone West 1984 |
Mr. Prospector | |
Secrettame | ||||
Zaizafon 栗毛 1982 |
The Minstrel | |||
Mofida | ||||
父の母 Oastorale1988 |
Nureyev 鹿毛 1977 |
Northern Dancer | ||
Special | ||||
Park Appeal 1982 |
Ahonoora | |||
Balidaress | ||||
母 Mujarah 鹿毛 2008 |
Marju 黒鹿毛 1988 |
Last Tycoon 黒鹿毛 1983 |
*トライマイベスト | |
Mill Princess | ||||
Flame of Tara 1980 |
*アーテイアス | |||
Welsh Flame | ||||
母の母 Tanaghum鹿毛 2000 |
Darshaan 黒鹿毛 1981 |
Shirley Heights | ||
Delsy | ||||
Mehthaaf 1991 |
Nureyev | |||
Ell Seule | ||||
母系(F-No.) | (FN:4-m) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Nureyev S3 x M4、 Northern Dancer S5 x S4 x M5 x M5、 Mill Reef M5 x M5 |
[§ 4] | ||
出典 |
|
脚注
[編集]- ^ 前哨戦紹介 ジャックルマロワ賞(G1) JRAホームページより 2017年8月3日閲覧
- ^ クイーンエリザベス2世S、マインディングが牡馬ねじ伏せG1を7勝目 JRA-VAN Ver.Worldより 2017年8月3日閲覧
- ^ 直線で一気の末脚! ドバイの地で華麗に舞ったヴィブロス JRAホームページより 2017年8月3日閲覧
- ^ Ribchester、NewburyでG1 2勝目! netkeiba.comより 2017年8月3日閲覧
- ^ The LONGINES World's Best Racehorse Rankings (for 3yos and upwards which raced between 1st January 2017 and 4th June 2017) IFHAホームページより 2017年8月3日閲覧
- ^ リブチェスターがマイルG1連勝、クイーンアンSも制す JRA-VAN Ver.Worldより 2017年8月3日閲覧
- ^ Here Comes Whenが、Ribchesterを下す netkeiba.comより 2017年8月3日閲覧
- ^ 注目レースの結果・回顧|World Race News.com World Race News.comより 2017年12月3日閲覧
- ^ Permian dies after Secretariat Stakes and jockey William Buick in hospital the guardian.comより 2017年12月3日閲覧
- ^ 【ムーランドロンシャン賞】リブチェスターが人気に応えてマイルGI4勝目 UMAJIN.netより 2017年12月3日閲覧
- ^ クイーンエリザベス2世S、パースウェイシヴがG1初制覇で有終の美 JRA-VAN Ver.Worldより 2017年12月3日閲覧
- ^ Ribchester 牝馬に敗れる netkeiba.comより 2017年12月3日閲覧
- ^ World Approval芝哩王に輝くnetkeibaより 2017年12月3日閲覧
- ^ ワールドアプルーバルがBCマイルを完勝、ラストランのリブチェスターは5着 JRA-VAN Ver.Worldより 2017年12月3日閲覧
- ^ 2018年ダーレーの種付料(欧州)【生産】公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナルより 2017年12月3日閲覧
外部リンク
[編集]- 競走馬成績と情報 netkeiba、JBISサーチ、Racing Post
- Ribchester - ダーレーグループ