ラスドネル男爵
ラスドネル男爵 Baron Rathdonnell | |
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創設時期 | 1868年12月21日 |
創設者 | ヴィクトリア |
貴族 | アイルランド貴族 |
初代 | 初代男爵ジョン・マクリントック |
現所有者 | 5代男爵トマス・マクリントック=バンベリー |
相続人 | ウィリアム・マクリントック=バンベリー |
付随称号 | なし |
邸宅 | リズナバー・ハウス |
モットー | 団結するとより強くなる (Vis Unita Fortior) |
ラスドネル男爵(ラスドネルだんしゃく、英: Baron Rathdonnell)は、アイルランド貴族の爵位。政治家ジョン・マクリントックが1868年に叙位されたことに始まる。
歴史
[編集]ラウス県出身の政治家ジョン・マクリントック(1798–1879)はラウス県長官、ラウス県選挙区選出庶民院議員(保守党所属)、ラウス統監を歴任して、1868年12月21日にアイルランド貴族であるドニゴール県におけるラスドネルのラスドネル男爵に叙された[1][2]。この爵位には初代男爵の弟ウィリアム・バンベリー・マクリントック=バンベリー(1800–1866)の男系子孫への特別残余権(special remainder)が定められた[1]。1800年合同法に基づく叙爵で、同法が要求する3つの爵位の廃絶はクレア伯爵、パーマストン子爵、キース男爵が条件を満たした[1]。この条項に基づくアイルランド貴族叙爵としては最後であり、ラスドネル男爵より後のケドルストンのカーゾン男爵(1898年創設)は爵位廃絶ではなくアイルランド貴族の人数を根拠とした[1]。
初代男爵の弟の息子トマス・ケイン・マクリントック=バンベリー(1848–1929)は特別残余権に基づき爵位を継承して2代男爵になり、保守党所属のアイルランド貴族代表議員を務めた[3]。
2024年現在の当主は2代男爵の曽孫にあたる5代男爵トマス・ベンジャミン・マクリントック=バンベリー(1938–)である[4]。
ラスドネル男爵(1868年)
[編集]- 初代ラスドネル男爵ジョン・マクリントック(1798年 – 1879年)
- 第2代ラスドネル男爵トマス・ケイン・マクリントック=バンベリー(1848年 – 1929年)
- 第3代ラスドネル男爵トマス・レオポルド・マクリントック=バンベリー(1881年 – 1937年)
- 第4代ラスドネル男爵ウィリアム・ロバート・マクリントック=バンベリー(1914年 – 1959年)
- 第5代ラスドネル男爵トマス・ベンジャミン・マクリントック=バンベリー(1938年 – )
爵位の法定推定相続人は現当主の長男ウィリアム・レオポルド・マクリントック=バンベリー閣下(1966年 – )で、その法定推定相続人は息子トマス・アンソニー・マクリントック=バンベリー(2011年 – )である。
出典
[編集]- ^ a b c d Cokayne, Doubleday & Howard de Walden 1945, p. 741.
- ^ "No. 7918". The Edinburgh Gazette (英語). 8 January 1869. p. 37.
- ^ Cokayne, Doubleday & Howard de Walden 1945, p. 742.
- ^ "Our Story". Lisnavagh (英語). 2024年4月21日閲覧。
参考文献
[編集]- Cokayne, George Edward; Doubleday, Herbert Arthur; Howard de Walden, Thomas, eds. (1945). The Complete Peerage, or a history of the House of Lords and all its members from the earliest times (Oakham to Richmond) (英語). Vol. 10 (2nd ed.). London: The St. Catherine Press. pp. 741–742.