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ヤン・アッカーマン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヤン・アッカーマン
Jan Akkerman
ドイツ・ハンブルク公演(2017年12月)
基本情報
生誕 (1946-12-24) 1946年12月24日(77歳)
出身地 オランダの旗 オランダ アムステルダム
ジャンル ジャズ・ロック
プログレッシブ・ロック
職業 ミュージシャンギタリスト作曲家
担当楽器 ギターリュートベース
活動期間 1968年 - 現在
共同作業者 ブレインボックス英語版
フォーカス
カズ・ラックスオランダ語版
フォースフィールド
公式サイト [1]

ヤン・アッカーマンJan Akkerman1946年12月24日 - )は、オランダ出身のロックミュージシャンギタリスト

1968年にデビュー。1970年代にはプログレッシブ・ロック・バンド「フォーカス」で活躍し、脱退後はソロで活動している。同国の代表的なギタリストの一人で、50年以上のキャリアを誇る。

Akkermanのオランダ語での発音は「アケルマン」に近い[注釈 1][1]

来歴

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アムステルダム出身[2]。幼なじみのドラマーであるピエール・ファン・デル・リンデンと共に「ザ・フレンドシップ・セクステット」、「ジョニー・アンド・ヒズ・セラー・ロッカー」、で活動した後、1964年に「ジョニー・アンド・ザ・ハンターズ」を結成。1965年5月に「ザ・ハンターズ」として、ボブ・ディランの「ミスター・タンブリング・マン」のカバーをシングルとして発表した[3][4]

1968年8月に初のソロ・アルバムTalent for Saleを発表[2][5][6]。また、同年にカズ・ラックスオランダ語版、ファン・デル・リンデンらとブレインボックス英語版を結成してアルバムを発表する[7]が、一年足らずで離脱[2]。1969年秋にタイス・ファン・レールキーボードフルートボーカル)が率いていたトリオ・タイス・ファン・レールに加入[8]。彼の加入によってフォーカスが誕生した[注釈 2]

フォーカス在籍時代(1974年)

フォーカスは国際的な成功を収めたオランダのロック・バンドの最古参の一つであり、アッカーマンも、1973年にはイギリスの音楽雑誌『メロディ・メイカー』の読者投票で「世界一のギタリスト」に選ばれた[9]。彼はフォーカスでの活動と並行してソロ活動も続け、アルバムProfile(1972年)とTabernakel(1974年)で、アメリカのBillboard 200にチャート・インを果たしている[10]

1976年にフォーカスを脱退[2]。同年、ブレインボックス時代の盟友ラックスとのコラボレーション・アルバム『エリ』を発表して、オランダのアルバム・チャートで最高4位を記録した[11]

1985年、フォーカス時代の盟友ファン・レールとのコラボレーション・アルバム『青い旅路』(原題:Focus)を発表[12]。1980年代後半にはレイ・フェンウィック英語版コージー・パウエルを中心としたユニットであるフォースフィールドの『ザ・タリスマン』(1988年)[13]と『トゥ・オズ・アンド・バック』(1989年)[14]に参加した。

1990年4月20日、ファン・レール、ファン・デル・リンデン、ベルト・ライテルに合流してフォーカスの再結成に参加して、オランダのラジオ局Radio Veronicaの番組Oud Van Goudの為にアペルドールンのAmericahalで約40分間のライブ演奏を披露。この模様はテレビで放映された[15]

その後はフォーカスやブレインボックスの再結成には参加せずに、2024年現在に至るまで一貫してソロ活動を続けている。

ディスコグラフィ

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スタジオ・アルバム

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  • 『タレント・フォー・セール』 - Talent for Sale (1968年)
  • 『プロフィール』 - Profile (1972年)
  • 『流浪の神殿』 - Tabernakel (1973年)
  • 寛ぎの時』 - Jan Akkerman (1977年)
  • 『3』 - Jan Akkerman 3 (1979年)
  • Oil In The Family (1980年)
  • Pleasure Point (1982年)
  • It Could Happen To You (1982年)
  • Can't Stand Noise (1983年)
  • From the Basement (1984年)
  • 『ザ・ノイズ・オブ・アート』 - The Noise of Art (1990年)
  • Puccini's Café (1993年)
  • Blues Hearts (1994年)
  • The Guitar Player (1996年)
  • 『フォーカス・イン・タイム』 - Focus in Time (1996年)
  • 『パッション』 - Passion (1999年)
  • 『CU』 - C.U. (2003年)
  • Jazzah (2009年)
  • Fromage a Trois (2009年)
  • Minor Details (2011年)
  • North Sea Jazz (2013年)
  • Close Beauty (2019年)

ライブ・アルバム

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  • ライヴ』 - Live (1978年)
  • Santa Barbara - Live in Kiel/Stuttgart (1981年) ※ヨアヒム・キューンとの連名
  • Live at the Priory (1998年)
  • 10,000 Clowns On A Rainy Day (1997年)
  • Live at Alexander's (1999年)
  • 『CU2』 - C.U.2 Live in Tokyo (2007年)
  • Live in Concert - The Hague 2007 (2008年)

コンピレーション・アルバム

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  • The Best of Jan Akkerman and Friends (1979年)
  • The Complete Guitarist (1986年)
  • Guitar Special (1991年)
  • The Complete Jan Akkerman (2018年)[16]

共作アルバム

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  • エリ』 - Eli (1976年) ※カズ・ラックスとの連名
  • Meditation (1977年) ※トニー・スコットとの連名
  • 『アランフェス』 - Aranjuez (1978年) ※クラウス・オガーマンとの連名
  • Transparental (1980年) ※カズ・ラックスとの連名
  • 『青い旅路』 - Focus (1985年) ※タイス・ファン・レールとの連名
  • Blues roots (1998年) ※カーティス・ナイトとの連名
  • Thunder From the Blue Sky (2008年) ※ペロ・ステファノスキーおよびダミール・イメリとの連名

ブレインボックス

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  • Brainbox (1969年)

フォーカス

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フォースフィールド

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  • 『ザ・タリスマン』 - The Talisman (1988年)
  • 『トゥ・オズ・アンド・バック』 - To Oz and Back (1989年)

脚注

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注釈

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  1. ^ フォーカス・アット・ザ・レインボー』の「悪魔の呪文」でのメンバー紹介 (06:47-)による。
  2. ^ 1971年には、ファン・デル・リンデンもアッカーマンに誘われて加入した。

出典

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  1. ^ youtube”. 2022年11月6日閲覧。
  2. ^ a b c d Eder, Bruce. “Jan Akkerman - Biography & History”. AllMusic. 2016年1月15日閲覧。
  3. ^ Discogs”. 2022年11月6日閲覧。
  4. ^ Johnson (2015), pp. 16–18.
  5. ^ Johnson (2015), p. 18.
  6. ^ Discogs”. 2022年11月6日閲覧。
  7. ^ Discogs”. 2022年11月6日閲覧。
  8. ^ Johnson (2015), p. 22.
  9. ^ Hall, Russell (2009年2月3日). “10 Great Prog Rock Guitarists”. Gibson. 2016年1月15日閲覧。
  10. ^ Jan Akkerman - Awards”. AllMusic. 2013年5月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年8月13日閲覧。
  11. ^ Jan Akkerman & Kaz Lux - Eli - dutchcharts.nl
  12. ^ Jan Akkerman & Thijs van Leer - Focus (Vinyl, LP, Album) at Discogs
  13. ^ Forcefield II* - The Talisman (Vinyl, LP) at Discogs
  14. ^ Forcefield III* - To OZ And Back (Vinyl, LP) at Discogs
  15. ^ Johnson (2015), pp. 250–251.
  16. ^ Discogs”. 2024年8月4日閲覧。

引用文献

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  • Johnson, Peet (2015), Hocus Pocus: The Strife and Times of Rock's Dutch Masters, Tweed Press, ISBN 978-0-646-59727-0 

外部リンク

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