モバイル放送
種類 | 株式会社 |
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略称 | MBCO |
本社所在地 |
日本 東京都品川区大井1-28-1 住友不動産大井町駅前ビル4F |
設立 | 1998年5月29日 |
業種 | 情報・通信業 |
事業内容 | デジタル衛星放送サービス事業 |
代表者 | 新田義廣(代表取締役社長) |
資本金 | 1000万円 |
発行済株式総数 | 737,359株 |
決算期 | 3月末 |
主要株主 | 東芝・SKテレコムほか7社 (2009年3月現在) |
特記事項:株式会社東芝の特定子会社。 |
モバイル放送株式会社(モバイルほうそう)は、移動体向け衛星放送サービス(2.6GHz帯衛星デジタル音声放送)を行っていた日本の放送事業者。2004年10月20日から移動体向け衛星放送「モバイル放送」(モバHO!)を開始、2008年3月24日から高度利用者向け緊急地震速報を利用できる「Sバンド防災放送サービス」を開始。しかし、2009年3月31日15時(JST)にモバイル放送全てのサービスを終了した。
概要
[編集]1998年5月29日、東芝、トヨタ自動車、富士通、NTTデータ・日本テレビ、エフエム東京、ケンウッド、デンソー、アルパイン、凸版印刷の9社により設立。筆頭株主は40.5%の東芝で、次いで31%のトヨタ、15%の富士通と続いた[1]。
その後も出資者を募り[1]、放送開始時には、さらにシャープ、松下電器産業(現・パナソニック)、NTTデータ、USENなどが加わり、最終的に88社の出資となった[2]。
韓国のSKテレコムと共同保有となる静止放送衛星MBSatを2004年3月13日にケープカナベラル空軍基地からアトラス3ロケットにより打ち上げた[3]。MBSatは運輸多目的衛星MTSATなどと同じスペースシステムズ/ロラール社製の大型衛星で、Sバンド送信用としてノースロップ・グラマン社製の開口径12mの反射鏡を用いたアンテナを装備する。他に、ギャップフィラー受信機へのダウンリンク(衛星→地上向けの回線)送信アンテナとして2.4m径のアンテナも持つ[4]。
本放送は2004年7月開始予定だったが、試験放送中の6月18日、受信感度向上などを理由に延期[5]。
2004年10月20日、移動体向け衛星放送・モバHO!のサービスが開始され、2007年3月31日、東芝の連結子会社となった[2]。
受信端末の普及が進まなかったことと、競合する携帯端末向け地上波放送のワンセグの急速な普及などにより、モバHO!の契約者数は伸び悩み、売上高6億円に対し営業損失は112億円となった[6]。
2008年7月25日、NHKがサービス終了を報じたところ、同月29日、モバイル放送はモバイル放送事業を2009年3月末で終了すると発表した[7]。
サービス開始当初、加入者は最低でも150万人、200万人を目標としていたが、2008年7月現在で10万人程度にとどまっており、事業継続が困難となったためである[2]。東芝は事業終了で250億程度の費用が発生すると見込んだ[2]。
なお、衛星のMBSatは、韓国の衛星デジタルマルチメディア放送 衛星DMB(S-DMB)でも使用していたが、こちらも2012年8月で終了した。
脚注
[編集]- ^ a b モバイル・デジタル衛星放送事業会社「モバイル放送株式会社」の設立について - ウェイバックマシン(1999年10月10日アーカイブ分) 富士通公式サイト内
- ^ a b c d 「モバHO!」3月末に終了 ワンセグに敗北 ITmediaニュース 2008年7月29日
- ^ モバイル放送、専用衛星の打ち上げに成功 -スケジュール通り7月のサービス開始目指す インプレス AV Watch 2004年3月15日
- ^ モバイル放送「モバHO!」、10月20日より本放送開始-新幹線、高速道路でも視聴可能。3年で加入200万人目指す インプレス AV Watch 2004年10月4日
- ^ モバイル放送、本放送開始を10月中旬に延期 -「山手線で放送が途切れないレベルにまで高めたい」 インプレス AV watch 2004年6月18日
- ^ 特定子会社の異動に関するお知らせ 東芝公式サイト内 2007年3月
- ^ モバイル放送事業の終了について モバイル放送公式サイト内 2008年7月29日
関連項目
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