ミラノ市電7500形電車
ミラノ市電7500形電車 ミラノ市電7600形電車 | |
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7500形(7503)(2014年撮影) | |
基本情報 | |
運用者 | ミラノ市交通公社 |
製造所 | アンサルドブレーダ |
製造年 | 2004年 - 2010年 |
製造数 |
7500形 35両(7501 - 7535) 7600形 33両(7601 - 7633) |
運用開始 | 2005年 |
投入先 | ミラノ市電 |
主要諸元 | |
編成 | 5車体連接車、片運転台 |
軸配置 | Bo'2'Bo' |
軌間 | 1,445 mm |
電気方式 |
直流600 V (架空電車線方式) |
設計最高速度 | 70 km/h |
編成定員 |
285人(着席71人) (乗客密度6人/m2時) |
全長 |
25,000 mm(7500形、改造前) 26,500 mm |
全幅 | 2,400 mm |
全高 | 3,414 mm |
床面高さ | 350 mm(低床率100 %) |
車輪径 | 660 mm |
固定軸距 | 1,700 mm |
主電動機出力 | 106 kW |
編成出力 | 424 kW |
制御方式 | VVVFインバータ制御方式(IGBT素子) |
備考 | 主要数値は[1][2][3][4][5]に基づく。 |
ミラノ市電7500形電車はイタリアの都市・ミラノの路面電車(ミラノ市電)の車両。 アンサルドブレーダ(現:日立レール)が開発した超低床電車「シリオ(Sirio)」の1車種で、改良型の7600形と共に、「小さいシリウス」を意味する「シリエット(Sirietto)」と呼ばれている[1][4][5]。
概要
[編集]ミラノ市電における路面電車の高規格化(メトロトランヴィア、Metrotranvia)の一環として導入された、片運転台・5車体連接式の路面電車車両。編成は台車を持たないフローティング車体を台車を有する車体が挟み込むという形態となっている。そのうち前後車体には出力値106 kWの主電動機2基から動力が伝達される動力台車が備わっている。車内は全体が床上高さ350 mmという低床構造になっている他、車内には車椅子用のフリースペースが1箇所設置されている[1][4][2][6]。
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後部車体には運転台が無い(7500形、7507)(2022年撮影)
2005年の導入当初、7500形は後部車体に乗降扉が設置されておらず、全長は約25 mであった。だが、運用上不便が生じた事で、改良型車両として2008年以降導入された7600形は機器配置の変更に加えて後部車体が延長され、乗降扉が追加された。その後、7500形のうち初期の車両について後部車体を交換する工事が実施された他、それ以降に製造された車両は7600形と同型の車体を有している。これらを含め、7500形は35両(7501 - 7535)、7600形は33両(7601 - 7633)が製造されている[1][3][4]。
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製造初期、全長25 m時代の7500形(7514)(2008年撮影)
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後期に製造された7500形は後部車体が延長されている(7530)
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7600形は製造初期から後部車体が延長されている(7601)(2008年撮影)
塗装については、導入当初緑色を基調に車体下部を白色とする塗装が用いられたが、2009年に実施された人気投票の結果に基づき、同年以降順次上半分を白色、下半分を黄色という、旧型電車(1500形)の初期塗装を基にした「ジャッロ・ミラノ(Giallo Milano)」と呼ばれるものへ変更されている[4][5][7]。
関連形式
[編集]-
7100形(7119)(2012年撮影)
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e “Sirio Milano”. AnsaldoBreda. 2013年9月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年12月5日閲覧。
- ^ a b “Linee Tranviarie in Lombardia”. Treni e Binari. 2024年12月5日閲覧。
- ^ a b Harry Hondius (2005-1/2). “Rynek tramwajów w 2004 r. – najwięksi producenci tramwajów przed niepewnym jutrem”. TTS Technika Transportu Szynowego (Instytut Naukowo-Wydawniczy „SPATIUM” sp. z o.o): 31,40,41 2024年12月5日閲覧。.
- ^ a b c d e 橋爪智之 (2016-05-20). “徹底研究!ミラノのトラム車両”. 路面電車EX (イカロス出版) 07: 126. ISBN 978-4-8022-0156-8.
- ^ a b c d Neil Pulling 2017, p. 385.
- ^ Pietro Ferrari 2002, p. 31.
- ^ Jacopo Stocco (2021年3月24日). “Pellicolatura Sirio 7100”. act. 2024年12月5日閲覧。
参考資料
[編集]- Pietro Ferrari (aprile 2002). “Sirio brilla a Milano”. I Treni (236): 28-31.
- Neil Pulling (October 2017). “SYSTEMS FACTFILE: No.120 Milan, Italy”. Tramways & Urban Transit (LRTA) 958: 304-308. オリジナルの2019-08-12時点におけるアーカイブ。 2024年12月5日閲覧。.