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ミョルネル (モニター)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ミョルネル (Mjølner) はノルウェー海軍モニタージョン・エリクソン級の4番艦[1]

スウェーデンのモータラ造船所で1868年に進水し、同年9月7日に引き渡された[2]

先に建造された「スコルピオネン」とほぼ同型で、常備排水量1490トン、全長62.33m、最大幅13.87m、満載吃水3.5m[1]。機関は振動レバー蒸気機関1基と煙菅缶4基、出力450指示馬力で最大速力8ノット[1]。または、排水量1515トン、長さ62.2m、幅13.9m、装甲厚が装甲帯124mm、甲板25mm、砲塔307mmで、機関出力460指示馬力、速力8.1ノット[3]。もしくは「ジョン・エリクソン」(満載排水量1522トン、全長60.88m、最大幅13.54m、機関出力380指示馬力で、装甲厚は装甲帯1214mm、砲塔270mm)と同一[4]

兵装は「スコルピオネン」(アームストロング12.5口径10.5インチ前装施条砲連装1基)と同一[5]。または、27cm前装施条砲2門と8cm砲1門[6]

1897年の改装で上構が設けられ、主砲はコッカリル12cm速射砲2門に換装された[7]。1905年撮影の写真では上構は橋状のものとなっている[8]。また、ホチキス50口径65mm砲2門とホチキス40口径37mm砲2門[1]、ないしコッカリルの12.4cm砲2門と65mm砲2門とホチキス37mm回転砲2門が搭載された[6]

1869年6月21日、「ミョルネル」はオスロフィヨルドクラーゲリョーで座礁[9]。6月29日に離礁し、ホルテン海軍工廠で修理が行われた[9]。修理は1967年7月7日に完了し、修理費用は約5000クローナであった[9]。艦長と水先案内人は損害賠償を命じられたが、2年後に支払いは免除された[9]

1870年代、「ミョルニル」は時々スウェーデン西岸を訪問した[10]。1898年からは係船状態となり、1905年のノルウェーとスウェーデンの同君連合の解消時には一時再就役した[9]。1908年[8]ないし1909年に解体のため売却された[9]

脚注

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  1. ^ a b c d 『海防戦艦』202ページ
  2. ^ "The Swedish Monitors", p. 27, "SCANDINAVIAN COAST DEFENSE SHIPS: PART III - NORWAY", p. 107
  3. ^ "SCANDINAVIAN COAST DEFENSE SHIPS: PART III - NORWAY", p. 107
  4. ^ "The Swedish Monitors", pp. 26-27
  5. ^ 『海防戦艦』202ページ、"SCANDINAVIAN COAST DEFENSE SHIPS: PART III - NORWAY", p. 10
  6. ^ a b "The Swedish Monitors", p. 27
  7. ^ 『海防戦艦』202ページ、"The Swedish Monitors", p. 27
  8. ^ a b 『海防戦艦』203ページ
  9. ^ a b c d e f "Addenda to Swedish Monitors", p. 172
  10. ^ "The Swedish Monitors", p. 28

参考文献

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  • 橋本若路『海防戦艦 設計・建造・運用 1872~1938』イカロス出版、2022年、ISBN 978-4-8022-1172-7
  • Daniel G Harris, "The Swedish Monitors", Warship 1994, Conway Maritime Press, 1994, ISBN 0-85177-630-2, pp. 22-34
  • Daniel G Harris, "Addenda to Swedish Monitors", Warship 1995, Conway Maritime Press, 1995, ISBN 0-85177-654-X, pp. 171-178
  • Bertil Gard, "SCANDINAVIAN COAST DEFENSE SHIPS: PART III - NORWAY", Warship International, Vol. 4, No. 2, 1967, pp. 107-111

外部リンク

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