ミミエガイ
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ミミエガイ | |||||||||||||||||||||||||||
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ミミエガイ(神戸市舞子浜打上げ)
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
S. symmetrica (Reeve, 1844)[4] | |||||||||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||||||||
Arcopsis symmetrica[5] | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
ミミエガイ(耳江貝) | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
unknown 中名 对称拟蚶 (duì chēng nǐ hān)[6] |
ミミエガイ (耳江貝、学名 Striarca symmetrica)はフネガイ目に属する小型の二枚貝の1種である。従来フネガイ科に分類されていたが[3][7]、靭帯の形態の違いによりサンカクサルボウ科Noetiidaeに分類されるようになった[8][4]。
分布
[編集]形態
[編集]殻長約1cm。殻頂が中央近くにあって、前後対称的。貝殻は厚くてよく膨らむ。内外面とも放射肋があり、光沢は無い。鉸歯はフネガイ類の特徴として、多数の鉸歯が直線的に並ぶ多歯式[9][10]。直線的な鉸歯列の両端がやや角張って、台形に近い外観。鉸歯列と殻頂の間に靭帯面がある。サンカクサルボウ科の特徴として、靭帯は分岐せずに縦に垂直に配列する[8]。前後に閉殻筋痕があるが、外套線の湾入は無い。生貝には殻皮が生える。軟体部は、水管をもたず、足はあまり発達せず、足に足糸溝がある。鰓は糸鰓型[11]。
生態
[編集]潮間帯の岩礫の裏側に足糸で固着してくらす[12][13]。周期的に性転換し、冬季は大部分がメスだが、生殖をおこなう夏季にはオスが増える[14]。
類似の種
[編集]- ニヨリミミエガイ (Arcopsis symmetrica oyamai Habe):内海に生息し、靭帯が大きいものをミミエガイと区別する場合の呼称[3]。ミミエガイの中には複数の種が含まれる可能性がある[13]。
- マルミミエガイ:ミミエガイよりも大きく育ち、貝殻は褐色を帯びる。鉸歯列がなだらかに湾曲し、貝殻の形はやや長円形に近い。殻頂は前寄りにねじれ曲がり、鉸歯列との間はとても狭く、靭帯面はほとんど認められない。潮間帯以下に生息し、分布はミミエガイと同様に房総半島以南[12]。
- Striarca centenaria (Say, 1824) 米国東岸に分布。バージニア州鮮新世の化石は3cmに達し、よく膨らんでいる。Barbatiaと間違えやすい[15]。
関連項目
[編集]出典
[編集]- ^ “Arcopsis”. Japan Paleobiology Database. 2024年11月23日閲覧。
- ^ 佐々木 2020, p. 25-27.
- ^ a b c 波部 & 小菅 1967, p. 122.
- ^ a b “Striarca symmetrica”. WoRMS. 2024年11月23日閲覧。
- ^ “Arcopsis symmetrica”. GBIF. 2024年11月23日閲覧。
- ^ 王海艶ら 2016, p. 85.
- ^ a b 奥谷 & 松隈 2004, p. 281.
- ^ a b 佐々木 2010, p. 27.
- ^ 奥谷 & 松隈 2004, p. 19.
- ^ 佐々木 2010, p. 141-142.
- ^ Simone 2015, p. 15-20.
- ^ a b 奥谷 & 松隈 2004, p. 280-281.
- ^ a b 木村 2020.
- ^ 山口 & 冨山 2022.
- ^ Campbell 1993, p. 20, 177.
参考文献
[編集]- 波部忠重・小菅貞男『標準原色図鑑全集3 貝』保育社、1967年。ISBN 4586320036。 NCID BN04374609 。
- Lyle D. Campbell (1993). “Pliocene Molluscs from the Yorktown and Chowan River Formations in Virginia”. Virginia Division of Mineral Resouces Publication (Department of Mines, Minerals, and Energy Division of Mineral Resouces, Virginia) (127): 1-313 .
- 奥谷喬司、松隈明彦『世界文化生物大図鑑貝類』(改訂新版)世界文化社、2004年。ISBN 978-4-418-04904-2。全国書誌番号:20617488 。
- 佐々木猛智『貝類学』東京大学出版会、2010年。ISBN 978-4-13-060190-0。全国書誌番号:21846371 。
- Luiz Simone (2015). “Comparative Anatomy of Selected Marine Bivalves from the Florida Keys, with Notes on Brazilian Congeners (Mollusca: Bivalvia)”. Malacologia 58 (1-2): 1-127. doi:10.4002/040.058.0201.
- 王海艳; 张涛; 马培振; 蔡蕾; 张振 (2016). 中国北部湾潮間帯現生貝類図鑑. 科学出版社. ISBN 978-7-03-048557-1
- 木村昭一『レッドデータブックあいち2020』愛知県、2020年 。
- 山口龍太郎、冨山清升「鹿児島県桜島袴腰海岸におけるミミエガイ(二枚貝綱:フネガイ科)の性転換の調査」『Nature of Kagoshima』第48巻、鹿児島大学、2022年、249-256頁。