ミスター・カイト
ミスター・カイト(Mr.Kite)は、東京ロッカーズというムーブメントで活躍した日本のロックバンド。
来歴
[編集]前身はワク(ギター)、ヨシ(ボーカル)、ステュー(ベース)、パディ・フィールド(ドラムス)らが結成したフランケンシュタイン。1976年1月に渋谷屋根裏でライブを行うなどの活動を行ったが、その後パディがロンドンに渡英、ヨシが精神的に不安定になったことで解散。残ったメンバーで新たにキックスを結成し、ワクはボーカルもとるようになった。一時期はステューがギターになり、ベースはコッペ(リゾート、S-KENなどで活躍)が担当した。
1976年12月にはスピード、3/3と一緒にライブ「Switch On」を開催。このイベントをオーガナイズしたのは山口冨士夫のローディ兼マネージャーをしていたテツ(本業はグラフィック・デザイナー)という人物である。1977年1月には渋谷屋根裏でライブ・シリーズ「ギャラクシー・アメリカ上陸シリーズ」が開かれ、BDバッヂ、スペース・サーカス、3/3、リゾートらとともに出演した。
1977年夏にキックスは解散。キックスで活動していたワクを、ジーンが誘って同年秋にミスター・カイトを結成。ミラーズ、スピードと共にジャンプ・ロッカーズという名称でライブを続け、当時盛り上がりつつあったムーブメント「東京ロッカーズ」において、LIZARD、フリクション、ミラーズ、S-KENとともに中心バンドの一つとして活躍した。他のバンドが続々とメジャーデビューしていく中、1979年冬解散。解散前に阿木譲のヴァニティ・レコードからアルバムのオファーもあったが実現はしなかった。
その後、ジーン以外のメンバーはミラーズの安藤篤彦と一緒に病人を結成するが、短期間で解散。ワクはスピードへ加入、アツシはグンジョーガクレヨンへ加入した。
ジーンは2007年に美咲歌芽句名義で詩集『荒涼天使たちの夜』を出版した。
メンバー
[編集]- ジーン - ボーカル
- ワク - ギター
- タカシ - ベース
- アツシ - ドラムス
作品
[編集]シングル
[編集]- 共犯者(1978年10月・ゴジラ・レコード・GZ999)
アルバム
[編集]- Live Innocent(2001年4月25日・CAPTAIN TRIP RECORDS・CTCD-285)
参加作品
[編集]- 東京ROCKERS(1979年4月・CBS/SONY)
- GOZIRA SPECIAL DINNER(1983年・テレグラフ・レコード・GZ-666)
参考文献
[編集]- 『DOLL』(ドール)2008年2月号「プレ東京ロッカーズ 高円寺アンダーグラウンドロックシーン1971~1977」p2-7