マニバドラ
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マニバドラ(Manibhadra、摩尼跋陀羅、宝賢夜叉)は、インド神話における夜叉の名[1]。マニバドラ・ヤクシャとも。夜叉王クベーラに次ぐ地位を持つ[要出典]。クベーラの兄弟で、主に旅行者や商人の守護神とされる[1]。
解説
[編集]『ラーマーヤナ』において、マニバドラはラークシャサ(羅刹)の王ラーヴァナが夜叉たちの拠点カイラス山へ攻めてきたとき、クベーラ直属の夜叉軍のリーダーとして四千の兵を率いてラークシャサの軍隊を打ち破ったという。
マニバドラは仏教、ヒンドゥー教のみならずジャイナ教においても信仰される[要出典]。北インド、パールカム出土のマニバドラ像は首の部分が落ちているが再接合した形跡があり、両腕は欠け、下半身はヤクシャ特有の太鼓腹を有するが、他ヤクシャ像と比べるとスリムであるという。碑文に「尊者」とあることからマニバドラは信仰対象であったことがわかる[2]。
「仏母大孔雀明王経」では兄マニバドラ、弟プールナバドラとされている。
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 菅沼晃編 編『インド神話伝説辞典』東京堂出版、1985年3月。ISBN 978-4-490-10191-1。 ※特に注記がなければページ番号は本文以降
- 高橋堯英「サカ=クシャン時代のマトゥラーにおけるヤクシャ信仰に関する一考察」『印度學佛教學研究』第51巻第1号、日本印度学仏教学会、2002年、448-443頁、doi:10.4259/ibk.51.448、ISSN 0019-4344、NAID 110002706879、2020年8月24日閲覧。
- 永田郁「インド古代初期におけるヤクシャの神像彫刻について」(PDF)『名古屋大学博物館報告』第19号、名古屋大学博物館、2003年、pp. 55-73、2014年11月14日閲覧。
※以下は翻訳元の英語版記事での参考文献である。
- Ramayana: King Rama's Way, William Buck, Barend A. Van Nooten, Shirley Triest, University of California Press, Nov 1, 2000, pp. 32-33