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ポストの中の明日

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
藤子不二雄 > 藤子・F・不二雄 > 著作 > SF短編 > ポストの中の明日
漫画:ポストの中の明日
作者 藤子不二雄
藤子・F・不二雄
出版社 小学館
その他の出版社
中央公論社
掲載誌 週刊少年サンデー1975年18号
レーベル てんとう虫コミックス
#書誌情報を参照
テンプレート - ノート

ポストの中の明日」(ポストのなかのあす)は、藤子・F・不二雄(発表時は藤子不二雄名義)の漫画短編。未来予知をテーマとしたSF短編[1]

1975年(昭和50年)『週刊少年サンデー』18号初出。1984年に『藤子不二雄少年SF短編集』〈てんとう虫コミックス〉第2巻に表題作として初収録。以降2010年現在までに7つの短編集に収録されている(#書誌情報を参照)。1990年には『藤子・F・不二雄のSF短編シアター』内の一編としてOVA化されている(#アニメを参照)。

あらすじ

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主人公・市川は以前から既視感を持つことがよくあった。ある日彼が自宅のポストの中から新聞をとると、それは「明日」の新聞だった。彼は、偶然にも「今日」の新聞が「明日」の新聞に見えてしまう不思議な能力を得て、「明日」の出来事を知ることができるようになった。だが、明日、起きる事がわかっても食い止める術を持たず、かねてから計画していた青木ヶ原樹海へのハイキングで友人たちと共に遭難してしまうという「明日」を知った市川は必死で友人を説得しハイキングを中止にさせようとする。しかし、結局、無駄骨に終わり、彼らは市川の見た明日の新聞の通りに遭難してしまう。

雨が降り始め万策尽き疲れ果てた時、市川は森の外れに朝日が昇る光景を目の当たりにする。明日の朝に昇る太陽が今日、今に見え始めていることを知った市川は、気が狂ったのかと引き留めようとする仲間たちを振り切って日の昇る方角へと賭けていく。その読み通り、市川たちは無事、樹海から抜け出して山道へ戻ることに成功した。

それ以来、彼の中から明日を予知する能力は消え失せたのだった。

登場人物

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市川 弘
本作品の主人公で「明日」の記事が見えてしまう不思議な能力を持つ。そのため、彼は自分たちに待ち受ける運命を知ってしまうことになる。
宇土(OVA版では宇土太郎)
ガキ大将のような性格で、市川の「知ったかぶり」な性格に苛立っている。父親はロロンビアの製作部長。樹海に迷い込むきっかけを作る張本人。
サチコ(OVA版では中野サチコ)
主人公の態度をいさめる。
メガネ(OVA版では目金という苗字)
ハイキングの行き先を提案する。
弘のおじ
SF漫画家競馬で金を使ってしまい、弘の父に金を借りに来る。

アニメ

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「藤子・F・不二雄のSF短編シアター」第2巻収録。

キャスト

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スタッフ

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主題歌

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  • オープニングテーマ
    • 無し
  • 挿入歌
    • 『明日が見えたら』 歌:サントリィ坂本
    • 作詞:藤子・F・不二雄 補作詞:サントリィ坂本 作曲:宮原恵太
  • エンディングテーマ

書誌情報

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以下の短編集に収録されている。特記のない限り藤子・F・不二雄名義、小学館刊。

脚注

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  1. ^ 大森望「〝すこし・ふしぎ〟を濃縮パックしたSFの玉手箱」『少年SF短編1』小学館〈藤子・F・不二雄大全集〉352頁
  2. ^ 『少年SF短編集 2』”. 2010年8月22日閲覧。
  3. ^ 『藤子・F・不二雄SF短編集〈PERFECT版〉2 定年退食』”. 2010年8月22日閲覧。
  4. ^ 『藤子・F・不二雄大全集 少年SF短編1』”. 2010年9月24日閲覧。

関連項目

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