ボレアロスクス
ボレアロスクス | ||||||||||||||||||||||||||||||
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ノースダコタ州にてボレアロスクスの骨格展示
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地質時代 | ||||||||||||||||||||||||||||||
後期白亜紀 - 古第三紀始新世 | ||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Borealosuchus Brochu, 1997 | ||||||||||||||||||||||||||||||
種 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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ボレアロスクス(学名:Bolealosuchus)は、後期白亜紀から古第三紀始新世まで北アメリカ大陸に生息していた、絶滅したワニ目の属。頭骨の形状はクロコダイル上科に似る[1]。中型のワニであり、B. acutidentatus の全長は最大で2.8メートル、頭骨の幅は36センチメートルであった[2]。
発見と命名
[編集]1997年に、それまでレイディオスクスに分類されていた複数の種をクリス・ブロチュが新属のボレアロスクス属として命名した。ボレアロスクス属には以下の種が属する。
- B. sternbergii - タイプ種。コロラド州・モンタナ州・ノースダコタ州・サウスダコタ州・ワイオミング州のマーストリヒチアン階から産出[3]。
- B. acutidentatus - サスカチュワン州の暁新統から産出[3]。
- B. formidabilis - ノースダコタ州の暁新統から産出[3]。
- B. griffithi - アルバータ州の暁新統から産出[4]。
- B. threeensis - ニュージャージー州グロスター郡のマーストリヒチアン階 - 暁新統から産出[5]。
- B. wilsoni - ワイオミング州の始新統から産出[3]。
特に B. formidabilis が良く知られている。本種はノースダコタ州のワナガンクリークサイトから数多くの個体の化石が産出している[6]。B. threeensisの種小名はタイプ産地の近くに位置する道路のニュージャージー・ターンパイクの第3出口にちなむ。論文の著者らは、「ニュージャージーから来たのか?どの出口から?」という、ニュージャージー州の住民であれば誰でも旅行中に問われる質問に対しての答えを反映している、と主張している[5]。
分類
[編集]Brochu et al. (2012) によると、大半の系統解析でボレアロスクスはブレヴィロストレス類よりもインドガビアル上科に近縁とされており[5]、少数の解析ではインドガビアル上科により近縁とするもの[7]や、あるいはワニ目に属さない基盤的な正鰐類とするものもある[8]。Brochu et al. (2012) 自体での解析によると、これら3仮説は等しく最節約的であった[5]。
以下は Brochu et al. (2012) に基づいてボレアロスクスの種の系統関係を示すクラドグラム[5]。
ワニ目 |
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なお、2003年に発表されたDNAシークエンシングを用いた分子系統解析で、クロコダイル上科とインドガビアル上科がアリゲーター上科よりも互いに近縁であることが判明しており、ブレヴィロストレス類は同研究で否定されている[9]。詳細はブレヴィロストレス類を参照。
出典
[編集]- ^ 小林快次『ワニと恐竜の共存 巨大ワニと恐竜の世界』北海道大学出版会、2013年7月25日、38頁。ISBN 978-4-8329-1398-1。
- ^ “Archived copy”. 2012年2月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年5月23日閲覧。
- ^ a b c d Brochu, C.A. (1997). “A review of "Leidyosuchus" (Crocodyliformes, Eusuchia) from the Cretaceous through Eocene of North America”. Journal of Vertebrate Paleontology 17 (4): 679–697. doi:10.1080/02724634.1997.10011017.
- ^ Wu, X-C.; Brinkman, D.B.; Fox, R.C. (2001). “A new crocodylian (Archosauria) from the basal Paleocene of the Red Deer River Valley, southern Alberta”. Canadian Journal of Earth Sciences 38 (12): 1689–1704. doi:10.1139/cjes-38-12-1689.
- ^ a b c d e Brochu, C.A.; Parris, D.C.; Grandstaff, B.S.; Denton, R.K. Jr.; Gallagher, W.B. (2012). “A new species of Borealosuchus (Crocodyliformes, Eusuchia) from the Late Cretaceous–early Paleogene of New Jersey”. Journal of Vertebrate Paleontology 32 (1): 105–116. doi:10.1080/02724634.2012.633585.
- ^ Erickson, Bruce R. (1976). Osteology of the Early Eusuchian Crocodile Leidyosuchus formidabilis, sp. nov. The Science Museum of Minnesota St. Paul, Minnesota Monograph 2, Paleontology. St. Paul: The Science Museum of Minnesota. pp. 1–61
- ^ Eduardo Puértolas, José I. Canudo and Penélope Cruzado-Caballero (2011). “A New Crocodylian from the Late Maastrichtian of Spain: Implications for the Initial Radiation of Crocodyloids”. PLoS ONE 6 (6): e20011. doi:10.1371/journal.pone.0020011. PMC 3110596. PMID 21687705 .
- ^ Diego Pol, Alan H. Turner, Mark A. Norell (2009). “Morphology of the late Cretaceous crocodylomorph Shamosuchus djadochtaensis and a discussion of neosuchian phylogeny as related to the origin of Eusuchia”. Bulletin of the American Museum of Natural History 324: 1–103. hdl:2246/5977.
- ^ Harshman, J.; Huddleston, C. J.; Bollback, J. P.; Parsons, T. J.; Braun, M. J. (2003). “True and false gharials: A nuclear gene phylogeny of crocodylia”. Systematic Biology 52 (3): 386–402. doi:10.1080/10635150309323. PMID 12775527 .