ホスメット
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ホスメット[1] | |
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2-(Dimethoxyphosphinothioylthiomethyl)isoindoline-1,3-dione | |
別称 ジメチルフタリルイミドメチルジチオホスフェイト PMP | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 732-11-6 |
PubChem | 12901 |
KEGG | C18756 |
ATC分類 | QP53AF06,QP53BB03 (WHO) |
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特性 | |
化学式 | C11H12NO4PS2 |
モル質量 | 317.32 g mol−1 |
外観 | 白色結晶 |
密度 | 1.03 g/cm3 |
融点 |
72℃ |
沸点 |
100℃以上で分解 |
水への溶解度 | 25ppm(25℃)[2] |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
ホスメット(英: phosmet、略称PMP)は、化学式C11H12NO4PS2で表される有機化合物。
用途
[編集]アメリカのストウファーケミカル(現アクゾノーベル)が開発し、日本では1963年6月22日に農薬登録を受けた。果樹のアブラムシやハダニ、ミカンのカイガラムシ、稲のニカメイチュウに対する殺虫剤として使用される[3]。
安全性
[編集]日本の毒物及び劇物取締法では劇物に分類されている。ラットに経口投与した場合の半数致死量(LD50)はラットへの経口投与の場合199.7mg/kg、ウサギへの経皮投与の場合3,160mg/kg[2]。摂取した場合は縮瞳や唾液分泌過多、多量発汗、吐き気、痙攣など有機リン中毒特有の症状が生じる[4]。 イギリスの農学者マークパーディ (Mark_Purdey) は、ウシバエ防除のためにウシに直接散布した[3]ホスメットが牛海綿状脳症の原因となった可能性があると指摘した[5]。可燃性であり、加熱や燃焼により硫黄酸化物やリン酸化物を含む有毒ガスを生じる[4]。
脚注
[編集]- ^ “Phosmet Safety Card”. 2006年9月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2006年8月6日閲覧。
- ^ a b 安全衛生情報センター
- ^ a b 植村振作・河村宏・辻万千子・冨田重行・前田静夫著『農薬毒性の事典 改訂版』三省堂、2002年。ISBN 978-4385356044。
- ^ a b 国際化学物質安全性カード
- ^ http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9572563