ペルセ岩
Rocher Percé | |
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所在地 | カナダ、ケベック州、ガスペジー・マドレーヌ諸島地域 |
座標 | 北緯48度31分26秒 西経64度11分58秒 / 北緯48.52389度 西経64.19944度座標: 北緯48度31分26秒 西経64度11分58秒 / 北緯48.52389度 西経64.19944度 |
最高標高 | 88 m |
プロジェクト 地形 |
ペルセ岩 (Rocher Percé)は、切り立った崖と壮大な天然橋を持つ岩だらけの無人島である。島は、カナダ・ガスペ半島の東端、セント・ローレンス湾にあり、ケベック州の村ペルセと向かい合っている。沖合に浮かぶボナヴァンテュール島とともに、ペルセ岩は、Sépaq(ケベック州政府の自然公園管理部門)が管理を行うイル・ボナヴァンテュール・エ・デュ・ロシェ・ペルセ国立公園の一部となっている。
ペルセ岩はガスペ半島最大のシンボルとみなされている[1]。2018年にユネスコ世界ジオパークに指定される[2]。
地理
[編集]島は3億7500万年前に生じた石灰岩の海食柱で、長さ433m、幅90m、標高最高地点88mである。岩の重量は500万トンと推測される。天然橋そのものは15mの高さがある。ペルセ岩は、干潮時に現れるトンボロによって本土とつながっている。その台地の上に植物の薄い植生をもち、島は海鳥の避難所として機能し、オオハシウミガラス、ウミガラス、ハジロウミバト、ミツユビカモメ、カワウ、ミミヒメウ、セグロカモメ、オオカモメ、クロワカモメが集まる。
歴史
[編集]かつて、ペルセ岩は大陸とつながっていた。16世紀初め、フランスの初期の航海者ジャック・カルティエはこの地に到着し、岩層に3つの天然橋があることに気が付いた。長い時間の間に、これらのうち2つの天然橋が姿を消した。2つめの天然橋の崩壊は1845年6月17日に発生し、柱は岩から離れ、オベリスクと呼ばれるようになった[3][4]。現在残る天然橋は約400年後に姿を消すと推定されている。
20世紀初頭から、旅行者たちがガスペ、ペルセ、ボナヴァンテュール島を訪れるようになった。
伝説
[編集]ブランシュ・ド・ボーモンは、ペルセ岩にたつというケベックの伝説的な女性である。ノルマンディー生まれの美しいブランシュ・ド・ボーモンは、16歳の時に熱愛する騎士レーモン・ド・ネラックと婚約した。騎士はイロコイ族と戦うためブランシュを残してヌーベル・フランスへ旅立った。ブランシュは騎士を追いかけてヌーベル・フランスへ向かった。しかし、ブランシュの乗った船は海賊に攻撃され、海賊の船長は捕えたブランシュと結婚することにした。彼女は運命を受け入れるふりをしたが、結婚式の日、乗組員たちの目の前で水中に飛び込み、海の中に姿を消した。
次の夜、海賊船は濃い霧に巻き込まれた。海賊船が霧から脱すると、巨大な岩と対峙していることに気づいた。恐れおののく乗組員たちは、岩の頂上にヴェールをかぶった人物がいるのを見た。彼らはそれがブランシュだと気づいた。これが海賊への呪いの始まりであり、海賊船は岩に変えられた。
騎士ネラックはイロコイ族に殺害された。
伝説によれば、ペルセ岩に霧が出ると、騎士ネラックを探すブランシュの姿を垣間見るという。
文学
[編集]アンドレ・ブルトンは、『秘法十七番』において、彼を魅了したガスペ半島とペルセ岩を呼び起こしている。1946年、詩人イヴァン・ゴル(fr:Yvan Goll)はペルセ岩に触発された詩、Le Mythe de la Roche percéeを書いている[5]。
ギャラリー
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岩、モン・ジョリ岬、水平線上にボナヴァンテュール島
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ペルセ岩と向かい合う浜で、タラの水揚げをする人々。1940年代
参照
[編集]- ^ Catherine Saguès, Nathalie De Grandmont, Le Québec par l'autre bout de la lorgnette, Les Presses de l'Université Laval, 1997, p. 273, ISBN 2763775004, [1]
- ^ “PERCÉ UNESCO GLOBAL GEOPARK (Canada)” (英語). UNESCO (2021年7月26日). 2022年10月20日閲覧。
- ^ Perce, the City
- ^ quebecmaritime.ca
- ^ Yvan Goll, Le Mythe de la Roche percée, Paris, Hémisphères, 1950 [2e éd.] (1re éd. 1947), in-4o, 29 p. (notice BnF no FRBNFb41650937h)