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ペミロラスト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ペミロラスト
IUPAC命名法による物質名
臨床データ
販売名 Alamast
Drugs.com monograph
胎児危険度分類
  • US: C
法的規制
  • (Prescription only)
データベースID
CAS番号
69372-19-6 チェック
ATCコード none
PubChem CID: 57697
DrugBank DB00885en:Template:drugbankcite
ChemSpider 51990 ×
UNII 2C09NV773M ×
KEGG D07476 en:Template:keggcite
ChEMBL CHEMBL1201198en:Template:ebicite
化学的データ
化学式C10H8N6O
分子量228.21 g/mol
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ペミロラスト(Pemirolast)はアレルギーの治療に用いられる肥満細胞安定化薬英語版である。商品名アレギサール、ペミラストン。錠剤、ドライシロップ、点眼薬がある。

日本では1991年1月に気管支喘息について錠剤が承認され、1994年4月にアレルギー性鼻炎について承認された。ドライシロップの承認日は気管支喘息については1992年7月、アレルギー性鼻炎については1999年2月である[1]:1。点眼薬は1995年1月に承認された[2]:1

2011年8月にはスイッチOTCとして審議・承認され[3]、第1類医薬品として、2012年1月に鼻炎用薬として発売され[4]、2014年1月にアレルギー用点眼薬として発売された[5]

効能・効果

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(医療用医薬品)

  • (錠剤、ドライシロップ)気管支喘息、アレルギー性鼻炎[6]
  • (点眼薬)アレルギー性結膜炎、春季カタル[7]

(一般用医薬品)

  • (錠剤)花粉、ハウスダスト(室内塵)などによる次のような鼻のアレルギー症状の緩和:くしゃみ、鼻みず、鼻づまり
  • (点眼薬)花粉、ハウスダスト(室内塵)などによる次のような目のアレルギー症状の緩和:目の充血、目のかゆみ、目のかすみ(目やにの多いときなど)、なみだ目、異物感(コロコロする感じ)

副作用

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治験での経口薬(錠剤、ドライシロップ)の副作用発現率は通算3.69%[1]:43、点眼薬は2.50%[7]であった。

経口薬で見られる主な副作用は、腹痛、下痢、嘔気、ALT(GPT)上昇、AST(GOT)上昇、眠気等である[6]

点眼薬で見られる主な副作用は、眼刺激感、眼瞼炎、眼瞼瘙痒感、眼脂、結膜充血等である[7]

作用機序

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抗原刺激によるイノシトール3リン酸、1,2-ジアシルグリセロールホスファチジン酸の産生を抑制し[1]:28 [2]:16、ケミカルメディエーターの遊離を抑制する。

  • 抗原あるいは抗IgE抗体刺激によるヒスタミン、SRS-A等の遊離を強く抑制する。
  • ヒト好酸球のPAF刺激による遊走を抑制する。
  • ヒト好酸球からのロイコトリエンC4、ECP遊離を抑制する。

出典

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  1. ^ a b c アレギサール錠5mg/アレギサール錠10mg/アレギサールドライシロップ0.5% インタビューフォーム” (PDF). 田辺三菱製薬 (2012年2月). 2015年6月11日閲覧。
  2. ^ a b アレギサール点眼液0.1% インタビューフォーム” (PDF). 参天製薬 (2015年2月). 2015年6月11日閲覧。
  3. ^ 一般用医薬品部会 審議(報告)品目一覧(2011年度第1回 11年8月18日開催)” (2011年8月18日). 2015年6月11日閲覧。
  4. ^ “[http://www.mt-pharma.co.jp/shared/show.php?url=../release/nr/2012/MTPC120106.html OTC医薬品(第1類医薬品)/アレルギー性鼻炎用内服薬 「アレギサール 鼻炎」 新発売のお知らせ]”. 田辺三菱製薬 (2012年1月6日). 2015年6月11日閲覧。
  5. ^ OTC医薬品初登場!1日2回タイプのアレルギー専用点眼薬『ノアールPガード点眼液』(第1類医薬品)新発売”. 佐藤製薬 (2014年1月). 2015年6月11日閲覧。
  6. ^ a b アレギサール錠5mg/アレギサール錠10mg/アレギサールドライシロップ0.5% 添付文書” (2015年4月). 2016年6月27日閲覧。
  7. ^ a b c アレギサール点眼液0.1% 添付文書” (2013年7月). 2015年6月11日閲覧。
  • Tinkelman DG, Berkowitz RB (February 1991). “A pilot study of pemirolast in patients with seasonal allergic rhinitis”. Ann Allergy 66 (2): 162–5. PMID 1994787. 
  • Kawashima T, Iwamoto I, Nakagawa N, Tomioka H, Yoshida S (1994). “Inhibitory effect of pemirolast, a novel antiallergic drug, on leukotriene C4 and granule protein release from human eosinophils”. Int. Arch. Allergy Immunol. 103 (4): 405–9. doi:10.1159/000236662. PMID 8130655. 
  • Abelson MB, Berdy GJ, Mundorf T, Amdahl LD, Graves AL (October 2002). “Pemirolast potassium 0.1% ophthalmic solution is an effective treatment for allergic conjunctivitis: a pooled analysis of two prospective, randomized, double-masked, placebo-controlled, phase III studies”. J Ocul Pharmacol Ther 18 (5): 475–88. doi:10.1089/10807680260362759. PMID 12419098. 
  • Kemp JP, Bernstein IL, Bierman CW, et al. (June 1992). “Pemirolast, a new oral nonbronchodilator drug for chronic asthma”. Ann Allergy 68 (6): 488–91. PMID 1610024. 

外部リンク

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