ベンラート線
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ベンラート線(独:Benrather Linie)はドイツ語に関する等語線の一。第二次子音推移によって古い語中の[k]が[x]と発音される地域(ベンラート線より南)と、[k]のままである地域(ベンラート線より北)の境界線。ドイツ語のmachen(作る)を例語としてmaken-machen線とも呼ぶ。ドイツ西部のデュッセルドルフのベンラートからオルペ、カッセル、ノルトハウゼン、アシャースレーベン、デサウ・ロスナウを通りドイツ東部のフランクフルト・アン・デア・オーダーの付近にいたる。第二次子音推移による破裂音の摩擦化の分布は、子音k,t,pとその位置によって小異がある。語中のkが摩擦化した地域とそうでない地域を分かつベンラート線は、語末のkの摩擦化の境界線であるユルディンゲン線よりわずかに南にあり、一方で語中のpの破擦化の境界線であるシュパイアー線よりは比較的北にある。
ベンラート線やユルディンゲン線は、1877年にゲオルク・ヴェンカーによって命名された[1]。
脚注
[編集]- ^ Charlotte Rein (ドイツ語), Georg Wenker, LVR-Institut für Landeskunde und Regionalgeschichte