ベンガルガキ
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ベンガルガキ | ||||||||||||||||||||||||||||||
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ベンガルガキの花
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分類(APG IV) | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Diospyros malabarica(Desr.) Kostel., 1834[1] | ||||||||||||||||||||||||||||||
シノニム | ||||||||||||||||||||||||||||||
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和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
ベンガルガキ インドガキ ナンヨウガキ[3] | ||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Malabar ebony Wild mangosteen River ebony |
ベンガルガキ(学名 : Diospyros malabarica)(あるいはインドガキ、ナンヨウガキ)は、インド、スリランカ、バングラデシュ、東南アジアを原産地とするカキノキ科の被子植物である。常緑高木である。
特徴
[編集]本黒檀の一種である。寿命が長く、非常にゆっくりと成長する。樹高は35 m、幹は直径 70 cmまで達することがある[4]。タイ王国アーントーン県の木である。枝が多く樹冠は密となる。樹皮は、黒色平滑である。葉は互生で、その形状は、長楕円形で、その長さは10 -23cmになる。革質で光沢がある。花弁は4枚あり、色は、汚黄色である。雄花は、直径1.2cmで、3 - 6個に集合している。雌花は直径1.5 cmである。果実は、卵形で、直径4 - 6 cmの大きさ、へたが4片ある。熟すると果皮が黄色くなり、褐色の果粉が豊富につく。未熟の果実には豊富なタンニンが含まれている。熟した果実は食べることができるが、渋みがやや多く残る場合がある。種子が4 - 8個ある。心材は黒色で、暗色の縞がある。比重は、0.74 - 083 である[3]。
利用
[編集]樹皮、葉、花、果実は、アーユルヴェーダ医学では、薬用として使用されている。未熟な葉や果実は、伝統的に布を黒く染める染料として使用されている[5]。樹木からしみ出した粘着性のある物質は、伝統的にボートの防水加工や接合に使用された[4]。材は、建築や家具の用材として使用される[3]。
諸言語における呼称
[編集]本種は、地域によっては以下のように呼ばれている。
- 英語: Malabar ebony、wild mangosteen、river ebony[6]、gaub、Indian persimmon[7]
- カンナダ語: Holitupare[7]
- サンスクリット: तिन्दु (tindu-)、तिन्दुक (tinduka-)、तिन्दुकी (tindukī-)、शितिसारक (śitisāraka-)[8]
- タミル語: தும்பி (tumpi、[tumbɨ] トゥンビ)[9]、தும்பிகா (tumpikā、[tumbɨɣaː])[7]
- テルグ語: Bandadamara[7]
- ヒンディー語: गाब (Gaab)[7]
- ベンガル語: গাব(/ɡab/ ガーブ)、তিন্দু(/tindu/ ティンドゥ)、তিন্দুক(/tinduk/ ティンドゥク)、তিন্দুকী(/tinduki/ ティンドゥキ)、শিতিসারক(/ʃitiʃaɾɔk/ シティシャロク)[8]
- マラーティー語: Temburi[7]
- マラヤーラム語: പനച്ചി (panacci)、പനഞ്ഞിൽ (panaññil)、പനിച്ചി (panicci)[10]、Panancca[7]
脚注
[編集]- ^ Diospyros malabarica
- ^ The Plant List (2013). Version 1.1. Published on the Internet; http://www.theplantlist.org/tpl1.1/record/kew-2770098?ref=tpl1 2020年5月13日閲覧。
- ^ a b c 熱帯植物研究会 編「カキノキ科」『熱帯植物要覧』北野 至克(発行者)(3版)、(株)養賢堂、東京都文京区、1991年9月30日。ISBN 4-924395-03-X。
- ^ a b FAO - Malabar ebony
- ^ アーユルヴェーダ薬草学 SOMA PRESS News Letter, Vol26, 3頁, 2004年11月15日
- ^ 熱帯植物研究会 編 編「カキノキ科 EBENACEAE」『熱帯植物要覧』(第4版)養賢堂、1996年、395頁。ISBN 4-924395-03-X。
- ^ a b c d e f g “Diospyros malabarica - Gaub”. Flowers of India. 2020年5月13日閲覧。
- ^ a b Haughton, Graves C. (1833). A Dictionary, Bengálí and Sanskrit, Explained in English, and Adapted for Students of Either Language. London: J. L. Cox & Son. pp. 1334, 2492
- ^ Winslow, Miron (1862). Winslow's a Comprehensive Tamil-English Dictionary. Madras: Hunt. p. 604 (Reprint: New Delhi, Asian Educational Services, 1979. NCID BA00487918)
- ^ Gundert, H. (1872). A Malayalam and English Dictionary. Mangalore: C. Stolz. p. 611