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ヘネシー (コニャック)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジャズ・ヘネシー&カンパニー
設立 1765年 (259年前) (1765)
創業者 リチャード・ヘネシー
本社 フランス コニャック
BP20, 16101
リションヌ通り1
事業地域
全世界
主要人物
ベルナール・ペイヨン(会長兼CEO)
ボリス・ド・ヴルーメン(国際部門ディレクター)
製品 コニャック
売上高 増加9億54.2百万ユーロ(2012年)
親会社 LVMH (66%)
ディアジオ (34%)
ウェブサイト Hennessy.com

ジャズ・ヘネシー&カンパニー (Jas Hennessy & Co.、一般にはヘネシー (Hennessy) とも、(フランス語発音: [ɛnɛsi])) は、フランスコニャック本社を置くコニャック・ハウス。年間約5000万本を販売し、コニャックの世界市場で40%のシェアを持つ世界最大のコニャック生産企業である。LVMH (66%) ディアジオ (34%) 傘下のモエ・ヘネシーが所有する。

歴史

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新作コニャックの発表会でのモーリス・ヘネシー

ヘネシーのコニャック蒸留所はアイルランド人のリチャード・ヘネシーによって1765年に設立された[1]。1970年代には5世代目の直系の子孫であったキリアン・ヘネシーがヘネシーのCEOに就任し、いとこにあたるモーリス・リチャードの跡を継いだ。キリアン・ヘネシーは1971年のモエ・エ・シャンドンとの合併を主導し、モエ・ヘネシーを誕生させた[2]

モエ・ヘネシーはその後、1987年にルイ・ヴィトンと合併。モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)となり、世界有数の高級ブランド・コングロマリットとなった。しかしながら翌年に経営危機に陥り、ギネスの協力のもと、オートクチュール・ハウスのクリスチャン・ディオールS.Aのオーナーであるベルナール・アルノーによって買収されることとなった[2]。キリアン・ヘネシーは2010年に103歳で亡くなるまで、同社の諮問委員会のメンバーとして留まった[2]

マーケティング

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ヘネシーは近年、「ピュア・ホワイト」、「ヘネシー ブラック」、「フィーヌ・ド・コニャック」などといった新商品を発売し、年配の愛飲者を中心とした従来の顧客層を超えた幅広い層に向けたアピールを試みた[3]

ボトル・ラインナップ

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  • ヘネシー ブラック
  • ヘネシー ホワイト
  • ヘネシー V.S
  • ヘネシー V.S.O.P プリヴィレッジ
  • ヘネシー フィーヌ・ド・コニャック
  • ヘネシー X.O
  • ドイチェラント・モエ・ヘネシー
  • ヘネシー ピュア・ホワイト
  • プライベート・リザーブ
  • ヘネシー パラディー
  • ヘネシー ディプティック
  • リシャール・ヘネシー
  • ヘネシー タイムレス(限定数2000)
  • ヘネシー エリプス(限定数2000)
  • ボテ・ド・シエクル(特製ボックス入り、限定数100)
  • ヘネシー VVVV (1860)
  • ヘネシー No.1
  • ヘネシー クイーン・シルバー・ジュビリー(1977年)
  • ヘネシー ファースト・ランディング 1868
  • ヘネシー プライヴェ(トラベルリテール限定)
  • ヘネシー ライブラリー
  • ジェームズ・ヘネシー

コレクターズ・ボトル

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コレクター・ボトル 発売 概要 注記
ヘネシー V.S "44" 2009年 バラク・オバマ第44代アメリカ合衆国大統領就任記念
ヘネシー V.S "NUL" 2010年 ナショナル・アーバン・リーグ(全国都市同盟)
ヘネシー V.S "BOA" 2010年 ブレンディング・オブ・アート(1本につき2人のデザイナーがデザインを手がけた5種類のボトル)
ヘネシー V.S "KAWS" 2011年 グラフィティ・アーティストKAWSによるデザイン
ヘネシー フィーヌ・ド・コニャック・アンド・ティー 2011年 ティー・ハウス「テオドー」 とのコラボレーション
ヘネシー V.S.O.P ヘリオス 2011年 ゴールド・ボトル(ギリシア神話の太陽神から命名)
ヘネシー V.S.O.P "NyX" 2011年 プラチナム・ボトル(ラベルがブラックライトで発光)
ヘネシー V.S.O.P キリオス 2012年 ブラック・ボトル(3Dラベル)
ヘネシー V.S.O.P ドゥピュイ 2013年 レッド・ボトル
ヘネシー X.O オデッセイ 2007–11年 2007年以降、毎年発売 (2011年バージョンは岩層に乗っている)
ヘネシー ケンゾー 1997–99年 ケンゾー(LVMH傘下) [n 1]
ヘネシー レッド・ブック 2011年 Levandovka filling
ヘネシー×フューチュラ 2012年 グラフィティ・アーティストのフューチュラによるデザイン
ヘネシー ルミナス 2013年 ラベルのブランド・ロゴが暗所で発光する

ヘネシー文学賞

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ヘネシーはアイリッシュ・インディペンデント紙のコンクール「ニュー・アイリッシュ・ライティング」と、それに付随する年間のヘネシー文学賞のスポンサーである。同賞は過去にジョセフ・オコナーダーモット・ボルガーパトリック・マケイブコラム・マッキャンフランク・マクギネスアン・エンライトヒューゴ・ハミルトンダーモット・ヒーリーニール・ジョーダンらを輩出している[4][5][6]

大衆文化において

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ヘネシーはテック・ナインの「KCティー」(2010年)[7]、2パックの「ヘネシー」(2004年)[8]、スヌープ・ドッグの「ヘネシーとブッダ」(2000年)[9]など、数多くのヒップホップ楽曲に登場する[10]ドレイクの楽曲「ワン・ダンス」(2016年)では、サビの部分で手にヘネシーを持っていることについて言及している[11]。この楽曲は世界中で大人気となり、2016年における世界最大の売り上げを記録した楽曲となった[12]

ヘネシーのコニャックは北朝鮮の独裁者、金正日の好物であった。ヘネシーは彼がパラディーの購入に年間70万ドルを費やしたと報告したことがある[13]

1993年のスティーヴン・スピルバーグ監督映画『シンドラーのリスト』でヘネシーがフィーチャーされている。

注記

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  1. ^ 1997年にブルー・バージョン、1999年にイエロー・バージョンが発売された。オーストラリア、香港、インドネシア、ニュージーランド、シンガポール、台湾、アメリカ市場向け。計1万8000本が生産された。

脚注

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  1. ^ Time Inc (24 May 1937). LIFE. Time Inc. p. 64. ISSN 0024-3019. https://books.google.com/books?id=1kQEAAAAMBAJ&pg=PA64 
  2. ^ a b c “Cognac magnate Kilian Hennessy dies at 103”. フランス通信社. (3 October 2010). http://www.expatica.com/fr/news/french-news/cognac-magnate-kilian-hennessy-dies-at-103-official_100604.html 10 October 2010閲覧。 
  3. ^ Hein, Kenneth. "Cognac is in the house", allbusiness.com, 22 September 2003; accessed 8 November 2014.
  4. ^ Vanessa O'Loughlin, "New Irish Writing", Writing.ie; accessed 8 November 2014.
  5. ^ "Your chance to join the ranks of our best writers", independent.ie, 24 March 2012.
  6. ^ "New home for New Irish Writing and the Hennessy Award" Archived 2016-03-04 at the Wayback Machine., Writing4all.ie; accessed 8 November 2014.
  7. ^ (英語) Tech N9ne – KC Tea, https://genius.com/Tech-n9ne-kc-tea-lyrics 2018年1月27日閲覧。 
  8. ^ (英語) 2Pac (Ft. Obie Trice) – Hennessey, https://genius.com/2pac-hennessey-lyrics 2018年1月27日閲覧。 
  9. ^ (英語) Snoop Dogg (Ft. Kokane) – Hennesey N Buddah, https://genius.com/Snoop-dogg-hennesey-n-buddah-lyrics 2018年1月27日閲覧。 
  10. ^ Lyrics containing the term: hennessy” (英語). www.lyrics.com. 2018年1月27日閲覧。
  11. ^ (英語) Drake (Ft. Kyla & Wizkid) – One Dance, https://genius.com/Drake-one-dance-lyrics 2017年12月25日閲覧。 
  12. ^ McIntyre, Hugh. “Drake's 'One Dance' Was Officially The Biggest Song On The Planet In 2016” (英語). Forbes. https://www.forbes.com/sites/hughmcintyre/2017/04/25/drakes-one-dance-was-officially-the-biggest-song-on-the-planet-in-2016/2/#6c2818c26374 2017年12月25日閲覧。 
  13. ^ Paul Fischer (2015). A Kim Jong-Il Production: The Extraordinary True Story of a Kidnapped Filmmaker, His Star Actress, and a Young Dictator's Rise to Power. Flatiron Books. p. 169 

外部リンク

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