ヘキサナール
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ヘキサナール Hexanal[1] | |
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Hexanal | |
別称 ヘキシルアルデヒド カプロンアルデヒド | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 66-25-1 |
PubChem | 6184 |
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特性 | |
化学式 | C6H12O |
モル質量 | 100.15888 |
外観 | 透明な液体 |
匂い | 青臭み |
密度 | 0.814 |
融点 |
< -20 °C |
沸点 |
119-124 °C |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
ヘキサナール(英: Hexanal)は鎖状脂肪族アルデヒドの一種で、化学式C6H12Oで表される。ヘキシルアルデヒドやカプロンアルデヒドとも呼ばれ、ダイズや草などの青臭さの原因物質である。
生成
[編集]脂肪酸の酸化により生じる。ダイズを例にとると、リノール酸がリポキシゲナーゼによってリノール酸13-ヒドロペルオキシドに変換され、ヒドロペルオキシドリアーゼによってn-ヘキサナールとなる。さらにn-ヘキサナールはアルデヒドデヒドロゲナーゼにより、カプロン酸へと変換する [2]。リンゴジュースやオレンジジュース、オリーブオイルなどでも生じることがある。食品では不快臭となるため発生を抑えることが望ましく、リポキシゲナーゼを吸着除去したり煮沸して失活させるなどの対策がとられる[2]。工業的には1-ペンテンをヒドロホルミル化してヘキサナールを得、さらに水素化して可塑剤原料の1-ヘキサノールを製造することがある。
用途
[編集]性質
[編集]酸化されやすく、わずかな酸の存在下で重合しやすい傾向がある。
安全性
[編集]吸入や皮膚からの吸収により、健康に被害を生じる。目、呼吸器、皮膚に刺激性がある。消防法に定める第4類危険物 第2石油類に該当する[4]。
脚注
[編集]- ^ MSDS for hexanal, from Physical & Theoretical Chemistry Laboratory, オックスフォード大学
- ^ a b 大豆の青臭さの原因であるn-ヘキサナールを分解できるアルデヒドデヒドロゲナーゼのスクリーニング (PDF) (不二製油)
- ^ 静岡県環境衛生科学研究所
- ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)