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プロヴァンス (駆逐艦)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Provence
ロリアン工廠に停泊中のプロヴァンス
ロリアン工廠に停泊中のプロヴァンス
基本情報
建造所 ロリアン工廠
運用者  フランス海軍
艦種 駆逐艦
級名 アキテーヌ級駆逐艦FREMM計画
母港 トゥーロン[1][2]
艦歴
起工 2010年12月15日
進水 2013年9月18日
就役 2015年6月12日
要目
満載排水量 6,000トン
全長 142.0m
最大幅 19.8m
吃水 4.2m
機関 スクリュープロペラ2軸推進
艦首スラスター
GE=アヴィオ LM2500 G4 × 1基
ディーゼル発電機 × 2基
出力 32MW
速力 最高速度:27 kn (50 km/h)
最高巡航速度:15.6 kn (28.9 km/h)
航続距離 6,000 nmi (11,000 km)(15ノット)
乗員 108名(士官22名、下士官70名、兵16名)
兵装

76mm単装砲コンパクト × 1 F2 20mm機関砲 × 2 エグゾセ MM40ブロック3艦対艦ミサイル4連装発射機 × 2 アスター15対空ミサイル × 16 SCALP巡航ミサイル × 16

MU90短魚雷連装発射管 × 2
搭載機 NH90 × 1
C4ISTAR SENIT、SIC21
NA-25 XP射撃管制装置
レーダー ヘラクレスパッシブ・フェーズドアレイ・アンテナ多目的レーダー
ソナー CL 4110艦首ソナー
CAPTAS戦術曳航ソナー
電子戦
対抗手段
ARBR 21センサー
ジャマー
NGDS 12連装囮発射機 × 2
その他

MMSI番号:227999300

ペナント・ナンバー:D652
テンプレートを表示

プロヴァンスフランス語Provence, D652)は、フランス海軍アキテーヌ級駆逐艦3番艦。アキテーヌ級はFREMM計画の一環として開発された。

開発と設計

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当初の計画では、17隻のFREMMで9隻のデスティエンヌ・ドルヴ級通報艦および9隻のトゥールヴィル級およびジョルジュ・レイグ級対潜フリゲートを更新する予定だった。2005年11月、フランスは開発と最初の8隻の船体に対して35億ユーロの契約を締結し、さらに9隻のオプションとして29億5,000万ユーロを2回に分けて支払うと発表した(合計17隻)。

財政的な理由から2005年にフォルバン級駆逐艦の3番艦および4番艦の建造がキャンセルされたことから、FREMMの防空派生型のFREDAの要件が提示され、DCNSがいくつかの提案を行った[3]。計画されていた17隻のFREMMのうち、最後の2隻はFREDA仕様で建造されるものと予想されていたが、2008年までの計画は11隻のFREMM(ASW派生型9隻とFREDA派生型2隻)に削減され[4]、コストは87億5,000万ユーロ(2013会計年度)となった[5]。11隻のコストは、2014会計年度には1隻あたり6億7,000万ユーロで、開発費を含めると8億6,000万ユーロとなった[5]。2015年には、ASW派生型の総数はさらに削減されてプロヴァンスを含めて6隻となった。

建造と艦歴

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プロヴァンスは、複数の欧州の海軍で運用されることを目的としてFREMM計画として知られるイタリアとフランスの共同計画の一環として開発された。同艦の建造は2010年に開始され、2015年に完了した[6]

プロヴァンスは、2015年12月23日からインド洋北部で活動を開始し、その後すぐにアメリカ海軍原子力空母「ハリー・S・トルーマン」の空母打撃群に加わり、その後、「シュヴァリエ・ポール」および「ラ・モット=ピケ」、攻撃型原子力潜水艦、補給艦「マルヌ英語版」、イギリス海軍駆逐艦「ディフェンダー英語版」、ドイツ海軍フリゲート「アウクスブルク」とともに、シャマル作戦英語版の一部としてホルムズ海峡を12月26日に横断した「シャルル・ド・ゴール」空母打撃群に合流した。プロヴァンス搭載の第33F海軍航空隊のNFH90はアメリカ海軍の空母への着艦能力を有することを証明した[7]

2016年3月、第150合同任務部隊の一部として、プロヴァンスはソマリア沖で大規模な武器の押収を実施した[8]

2021年11月18日から12月2日にかけて、プロヴァンスは地中海西部での演習ポラリス21に参加した[9]。2022年10月、プロヴァンスはアドリア海でクロアチア海軍と合同演習を行った[10]

2023年1月16日から1月20日まで、プロヴァンスはインド洋で航空母艦「シャルル・ド・ゴール」と駆逐艦「フォルバン」と共に、インド海軍との合同演習「ヴァルナ2023」に参加した[11]

ギャラリー

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脚注

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出典

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  1. ^ La FREMM Provence rallie Toulon, sa nouvelle demeure” (フランス語) (2018年7月24日). 2024年6月24日閲覧。
  2. ^ FS Provence D-652 Frigate FREMM French Navy Marine Nationale” (英語). 2024年6月24日閲覧。
  3. ^ “FREMM : Supprimer des frégates, un non sens économique et stratégique?” (フランス語). Mer et Marine. (2007年9月19日). オリジナルの2013年5月18日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20130518021529/http://www.meretmarine.com/fr/imprimer-article/58043 2013年1月23日閲覧。 
  4. ^ “FREMM : 11 frégates multi-missions pour la flotte française” (フランス語). Mer et Marine. (2008年10月26日). オリジナルの2013年9月21日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20130921054753/http://www.meretmarine.com/fr/imprimer-article/55295 2013年1月23日閲覧。 
  5. ^ a b Projet de loi de finances pour 2015 : Défense : équipement des forces” (フランス語). Senate of France (2014年11月20日). 2014年12月16日時点のオリジナルよりアーカイブ2015年2月22日閲覧。
  6. ^ “La Ville d'Aix officiellement marraine de la frégate "Provence"” (フランス語). La Provence. (2017-06-25). http://www.laprovence.com/actu/mer/4511661/la-ville-daix-officiellement-marraine-de-la-fregate-provence.html 2024年6月24日閲覧。. 
  7. ^ Les FREMM à pied d'œuvre au Moyen-Orient” (フランス語). Mer et Marine (2016年1月6日). 2016年1月14日閲覧。
  8. ^ Combined Task Force 150 : la frégate Provence réalise une importante saisie d'armes au large de la Somalie” (フランス語). defense.gouv.fr (2016年3月24日). 2020年11月23日閲覧。
  9. ^ Manaranche, Martin (2022年5月31日). “Feedback On French Navy High Intensity Exercise POLARIS” (英語). Naval News. 2022年6月2日閲覧。
  10. ^ FS Provence Strengthens Bilateral Relationship with Croatian Navy” (英語). Seawaves (2022年11月4日). 2023年3月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月4日閲覧。
  11. ^ 「インド洋で実施! 仏印共同演習「ヴァルナ2023」」『世界の艦船』第991集(2023年4月号) 海人社 P.56-59

関連項目

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