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競走馬記事の導入部
[編集]- 関連文書
Wikipediaでは、記事の最初の部分を「導入部」(導入節)と呼んでいます。
- 導入部の要素
- テンプレート・Infobox類(必要に応じて)
- 画像類(あれば)
- 導入文(冒頭文)
導入部
[編集]記事の冒頭部分を、「導入部」または「導入節」(導入文、冒頭文、リード文など)といいます(MOS:INTRO)。ただし「節」といっても、ほかの節と違い== ==で括りません。
典型的な競走馬記事の例 | |||||
導入部 | 1 | 冒頭テンプレート類 | {{競走馬}} | ||
2 | 画像類 | (必要に応じて) | |||
3 | 冒頭文 | 第1文 | ウェストオーストラリアン(West Australian、1850年 - 1870年)は、イギリスの競走馬である。 | ||
第2文 | 19世紀中ごろに活躍し、1853年に史上初となるイギリスクラシック三冠を達成した。 | ||||
第3文 | ほかアスコットゴールドカップなどに勝利した。種牡馬としては失敗に終わったが直系子孫は残っている。 |
導入部は、「それ自体で完結した一つの記事である」ことが求められます。つまり、文字数制限のある百科事典(ほんのちょっとしか説明できない)という場合を想定し、ごく短い文字数で簡潔明瞭に要点だけを説明してください。
導入部の文章(導入文)は、いくつかの簡潔な文からなる、ひとまとまりの段落をつくります。
ここでは便宜上、「第1文」「第2文」「第3文」として解説します。ただし、第2文以降は、必ずしも句点(。)で区切られる1文章である必要はなく、「第2文」「第3文」に相当する部分が、それぞれ簡潔な2、3の文章によって構成されていても構いません。1文章(。)に無理やり収めるために複雑な文章とするよりは、簡潔な複数の文章に分割したほうが要点が明瞭に伝わりやすいこともあるでしょう。
文字数の制約が厳しい場合を想定し、「第1文だけ」、「第1文と第2文だけ」、「第1文から第3文だけ」のいずれの場合でも、百科事典の簡潔な記事として成立するように内容を構成してください。
第1文
[編集]記事の第1文で、主題を簡潔に定義します。
例 | ホゲホゲ(Hogehoge、1810年 - 1830年)は、19世紀のイギリスの競走馬。 |
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1文目は、読者がこれから何についての解説を受けるのか、即座に理解できるようなものであることが望ましいです。厳格なスタイルの制約はありませんが、必要最小限の情報に絞った簡潔な一文となるように心がけてください。
一般的には次の要素を盛り込むといいでしょう。(必ずしも、すべてを網羅する必要はありません。)
- 馬名
- 原語の馬名
- 生没年
- 時代・年代
- 主要な活躍地など
- 種類・品種
- 生年月日・没年月日、生産国・調教国や所属などの情報は、必ずしも詳述しなければならないわけではありません(後段で解説すればよい)が、簡潔に活躍時期・注目を集めた年代、場所を示す情報があるとよいでしょう。(WP:LEADPARAGRAPH)
- 原語の馬名を表記する際には{{Lang}}などを利用すると便利です。(原語が何語かわからない場合は無理に使用する必要はありません。)
- 種類・品種については、ふつうは競走馬で十分で、いちいちサラブレッドと書く必要はありません。(サラブレッドは基本的に競走専用品種なので。)サラブレッド以外の品種の場合には、品種の説明もするとベターでしょう。
- ふつう、引退後も、「元競走馬」「元種牡馬」とする必要はありません。(徳川家康を「元征夷大将軍」と書かないのと一緒です。)
- 通例、「競走馬」とするだけで十分です。ただし種牡馬・繁殖牝馬として顕著な実績・知名度がある場合には、「競走馬・種牡馬」などとしてもよいでしょう。(種牡馬入りしてもあまり実績がなかったものについては、冒頭部で「種牡馬」と書く必要はありません。)
(例) |
第2文
[編集]2文目では、その馬がどういう点で重要なのかを端的に示す事実を簡潔に書いてください。詳述する必要はなく、その馬の価値をもっとも代表する事実を短く書くことが望ましいです。
読者が、その馬がどのように重要であるかを簡単に理解できるような記述を心がけてください。
例1 | 1813年のイギリスダービーの優勝馬。 |
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例2 | 1826年のイギリスのリーディングサイアー。 |
例3 | レーシング・ポストが選ぶ「19世紀の名馬100選」の16位に選出された。 |
基本的には、情報量が僅かしか掲載できない場合に、第1文と第2文だけで最小限の記事として成り立つようにしてください。
わるい例 | 19世紀にとても活躍した。 |
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わるい例 | 非常に重要な種牡馬である。 |
- Wikipedia:大言壮語をしないやWikipedia:言葉を濁さない、Wikipedia:避けたい言葉の観点で不適当です。
- Wikipedia:中立的な観点に基づいて、客観的で検証可能な記述にする必要があります。
文字数についての具体的な規定はありませんが、簡潔に収めるべきです。たとえば良質な記事では、第1文と第2文を合わせておおむね100字程度を目安として「紹介文」が作成されます。
(例) |
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第3文
[編集]第1文・第2文に続く文で、第2文を少し詳しく説明したり、補足説明をするといいでしょう。
この部分は、必ずしも1つの文章にする必要はなく、2、3の文章に分かれていても構いません。いずれにしても、適度な文字数に抑えるように心がけてください。ひとつの目安としては、第1文から第3文までをあわせて300字程度にするといいでしょう。(秀逸な記事では、第1文から第3文までを合わせておおむね300字程度の「ダイジェスト」が作成されます。)
第2・第3文に何を書くか?
[編集]競走馬の記事では、基本的には、客観的で、最も貴重・重要な価値について簡潔に書くのがいいでしょう。それは通常、次のような優先順位となります。(あくまでも目安であり、絶対的な価値基準ではありません。)
上に行くほど「貴重・重要」
- 数世紀に1頭しかいないような価値
- 100年に1頭しかいないような価値
- 数十年に1頭しかいないような価値
- 数年に1頭しかいないような価値
- 1年に1頭しかいないような価値
- 1年に数頭しかいないような価値
- 1年に10頭ぐらいしかいないような価値
- 毎年数十頭あらわれるような価値
- その他
- 競走馬・種牡馬・繁殖牝馬に共通
- 「数世紀に1頭」 - 三大父祖の1頭である。など
- 「100年に1頭」 - 「20世紀の名馬」の1位に選出された。など
- 「数十年に1頭」 - 三冠馬になった。何年にもわたりリーディングサイアーになった。など
- 「数年に1頭」 - 顕彰馬に選出された。殿堂入りした。など
- 「1年に1頭」 - 年度代表馬になった。リーディングサイアーになった。など
- 「1年に数頭」- 最優秀○歳牡馬になった。最優秀繁殖牝馬に選ばれた。(1年に様々な部門がある)
- 「1年に10頭」- G1の○○ステークスの優勝馬。(1年に様々なG1競走がある。)
- 「毎年数十頭 - 重賞勝馬。
「1年に○頭」は、見方を変えると、毎年必ず、同じ条件をクリアする馬が出現することを意味します(例:ダービー馬)。これに対して「数年に1頭」以上では、その条件をクリアする馬が毎年出るとは限らない、というものが当てはまるでしょう。
上記の序列は、客観的な指標をもとに判断ができるものですが、時には、これらに当てはまらないような馬もいます。ケースバイケースで判断してください。
- 主な勝鞍
しばしば冒頭部に「主な勝鞍」を列記する場合があります。基本的には、上記の通り、最も重要な事柄を簡潔に書くべきで、勝った競走を列挙するべきではありません。簡潔に済むように工夫してください。全てを列記せず、「皐月賞などG1競走を3勝した」などとするのもよいでしょう。
旧取り決めとの整合性について
[編集]従来、プロジェクト:競馬#競走馬記事のスタイルでは、冒頭部分に書くものとして以下のような事柄を挙げていました。
- 愛称
- 兄弟・近親の著名馬
ですが、Wikipedia:スタイルマニュアル (導入部)に基づき、最も重要な事柄でないことは、冒頭部分ではなく、適切な節に書くべきです。いずれも適切な出典を必要とします。
- 愛称は、その由来などとともに、競走歴の節などに書くのがいいでしょう。
- 馬名の由来などは、デビュー前の節などに、命名の経緯などを添えて書くといいでしょう。
- 兄弟・近親の著名馬は、血統節などに書くといいでしょう。ただし、デビュー前から「○○の全弟」などとして注目を集めたというような場合には、デビュー前の節に書くのがよいでしょう。
いずれも絶対ではありません。デビュー前から良血で注目を集めたが、戦績はふるわなかったというようなケースでは、冒頭部分で「○○の全弟」と書くのが適当かもしれません。
※WP:LEADでは、極めてよく知られた愛称などは冒頭部で示すべきとされています。これは、大半の読者が、その愛称で記事を検索するだろうという予測に基づいています。たとえばマザー・テレサの本名は「アグネサ/アンティゴナ・ゴンジャ・ボヤジ」ですが、たいていの人はその本名は知らず「マザー・テレサ」で検索しますので、記事名にも採用されています。これに較べると、「シービークロス」という名前は知らないが愛称の「白い稲妻」で検索する、という利用者がどれだけいるかで、これを冒頭部分に書く必要があるかどうかを判断してください。雑多な愛称などを列記したり詳述することは避けてください(WP:ALTNAME)。そうした情報は別途、記事本文内で解説してください。