ブルースエット
『ブルースエット』 | ||||
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カーティス・フラー の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | 1959年5月21日 ニュージャージー州 ヴァン・ゲルダー・スタジオ[1] | |||
ジャンル | ジャズ、ハード・バップ | |||
時間 | ||||
レーベル | サヴォイ・レコード | |||
プロデュース | オジー・カデナ | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
カーティス・フラー アルバム 年表 | ||||
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『ブルースエット』(Blues-ette)は、アメリカ合衆国のジャズ・トロンボーン奏者、カーティス・フラーが1959年に録音・発表したスタジオ・アルバム。
背景
[編集]フラーのリーダー・アルバムとしては初めてベニー・ゴルソンがサイドマンに起用され[1]、ゴルソンは作曲家としても2曲を提供した。本作のためのセッションでは、いずれの曲も別テイクの録音が残されており[1]、1993年4月発売のアルバム『ブルース・エットVol.2』は、それらの別テイクを本作と同じ曲順で収録した内容となっている(ただし、「アンディサイデッド」のみマスター・テイクを編集したもの)[2]。なお、1993年8月録音のアルバム『ブルースエット・パート2』は内容が異なり、オリジナル盤の参加メンバー(ベーシストのみレイ・ドラモンドに交替)による1993年1月の新録音で、10曲中3曲が本作収録曲の再演である[3]。
評価・影響
[編集]ブランドン・バークはオールミュージックにおいて5点満点中4.5点を付け「個々のソロだけでなく、グループとしての結束に関しても輝きが顕出している」「本気でジャズのコレクターになるなら、このレコードは外せない」と評している[4]。
収録曲「ファイブ・スポット・アフター・ダーク」は、日本では武田薬品工業「アリナミンV」のコマーシャルソングに起用され、1989年7月5日にキングレコードから発売されたオムニバスCD『ジャズ・オン・TV-CM』(270E-6029)にも収録された[5]。また、同曲は村上春樹が2004年に出版した小説『アフターダーク』にて、登場人物のトロンボーン奏者「高橋」が「ひしひしといいんだ」と発言しており、高橋に影響を与えた曲として言及されている。その影響で、当時のTOWER RECORDS JAPANでは本アルバムの売れ行きが上がったという[6]。
収録曲
[編集]特記なき楽曲はカーティス・フラー作。
- ファイブ・スポット・アフター・ダーク - "Five Spot After Dark" (Benny Golson) - 5:22
- アンディサイデッド - "Undecided" (Sydney Robin, Charlie Shavers) - 7:13
- ブルースエット - "Blues-ette" - 5:34
- マイナー・バンプ - "Minor Vamp" (B. Golson) - 5:15
- ラヴ・ユア・スペル・イズ・エヴリホエア - "Love Your Spell Is Everywhere" (Edmund Goulding, Elsie Janis) - 7:10
- 12インチ - "Twelve-Inch" - 6:29
参加ミュージシャン
[編集]脚注
[編集]- ^ a b c “Curtis Fuller Discography”. Jazz Discography Project. 2022年3月7日閲覧。
- ^ “カーティス・フラー/ブルース・エットVol.2”. CDJournal. 音楽出版社. 2022年3月7日閲覧。
- ^ “カーティス・フラー・クインテット/ブルースエット・パート2 (廃盤)”. CDJournal. 音楽出版社. 2022年3月7日閲覧。
- ^ Burke, Brandon. “Blues-Ette - Curtis Fuller Quintet, Curtis Fuller”. AllMusic. 2022年3月7日閲覧。
- ^ “カーティス・フラー/ジャズ・オン・TV-CM”. 紀伊國屋書店. 2022年3月7日閲覧。
- ^ “WEEKEND JAZZ 〜週末ジャズ名盤探訪 Vol.9”. TOWER RECORDS JAPAN (2019年1月11日). 2022年3月7日閲覧。