ブニヤウイルス目
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ブニヤウイルス目 | ||||||||||||||||||
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シンノンブレウイルスの電子顕微鏡写真
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科 | ||||||||||||||||||
本文参照 |
ブニヤウイルス目(ブニヤウイルス目、Order Bunyavirales)とはウイルスの分類における1目[1]。そのビリオンは92 - 105 nmであり、エンベロープを有する。ゲノムは3分節のマイナス鎖RNA。フレボウイルス属およびトスポウイルス属のRNAの一部はプラス鎖で機能する。細胞質内で増殖する。節足動物内で増殖することができる。トスポウイルス属とテヌイウイルス属のみ植物ウイルスであり、その他の属は人畜に感染する。
本科には出血熱など重篤な感染症の病原体となるウイルスが多数含まれる。
歴史
[編集]2017年に、国際ウイルス分類委員会 (ICTV)はブニヤウイルス科をブニヤウイルス目に昇格させた[1][2]。
分類
[編集]2019年現在、12科4亜科48属383種が属する[1]。以下に代表的なウイルスを示す。
- アレナウイルス科 Arenaviridae
- ペリブニヤウイルス科 Peribunyaviridae
- ハンタウイルス科Orthobunyavirus
- ナイロウイルス科Nairoviridae
- フェヌイウイルス科Phenuiviridae
- トスポウイルス科 Tospoviridae
- Cruliviridae
- Fimoviridae
- Leishbuviridae
- Mypoviridae
- Phasmaviridae
- Wupedeviridae
名前の由来
[編集]ブニヤウイルス目のbunyaは最初にウイルスが分離されたウガンダの地名ブニャムウェラ(Bunyamwera)に由来する[3]。
参考文献
[編集]- 大里外誉郎 『医科ウイルス学 改訂第2版』 南江堂 2000年 ISBN 4524214488
- 原澤亮 「動物ウイルスの新しい分類(2005)」 『獣医畜産新報』 58号 921-931頁 2005年
脚注
[編集]- ^ a b c “Virus Taxonomy: 2019 Release”. 国際ウイルス分類委員会 (ICTV). 2020年5月12日閲覧。
- ^ Adams, Michael J.; Lefkowitz, Elliot J.; King, Andrew M. Q.; Harrach, Balázs; Harrison, Robert L.; Knowles, Nick J.; Kropinski, Andrew M.; Krupovic, Mart et al. (2017-08-01). “Changes to taxonomy and the International Code of Virus Classification and Nomenclature ratified by the International Committee on Taxonomy of Viruses (2017)” (英語). Archives of Virology 162 (8): 2505-2538. doi:10.1007/s00705-017-3358-5. ISSN 0304-8608. PMID 28434098.
- ^ “ICTV 9th Report (2011)Bunyaviridae”. 国際ウイルス分類委員会 (ICTV). 2020年5月12日閲覧。
関連項目
[編集]- クリミア・コンゴ出血熱(CCHF)・・感染症法の1類感染症、致死率15-30%
- ハンタウイルス・・感染症法の4類感染症、良好~致死率65%
- アカバネ病・・家畜伝染病予防法の届出伝染病
- リフトバレー熱・・家畜伝染病予防法の法定伝染病
- アイノウイルス感染症・・家畜伝染病予防法の届出伝染病
- 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)・・新種のブニヤウイルスに因るウイルス性出血熱で、マダニを媒介として感染。中国では少なくとも4年間で33人以上死亡、日本でも感染者や死者が報告されている。感染症法の4類感染症。致死率10-30%
- アルボウイルス・・ブニヤウイルス目はアルボウイルスの一種
- イネ縞葉枯病・・ウンカが媒介するイネの病気