フレディ・リム
フレディ・リム Freddy Lim Tshiong-tso | |
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2012年のライブ | |
基本情報 | |
繁体字 | 林昶佐 |
生誕 |
1976年2月1日(48歳) 中華民国 台北市 |
英語名 | Freddy Lim Tshiong-tso[1] |
職業 | ソニック |
ジャンル | ブラックメタル |
担当楽器 |
ヴォーカリスト 二胡奏者 作詞家 作曲家 |
活動期間 | 1995年 - |
配偶者 | ドリス・イエ(葉湘怡) |
子供 | 一女 |
教育 | 国立台北大学企業管理学系[1] |
フレディ・リム (林昶佐) | |
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各種表記 | |
ラテン字: | Freddy Lim Tshiong-tso |
和名表記: | フレディ・リム |
各種表記(本名) | |
繁体字: | 林昶佐 |
拼音: | Lín Chǎngzuǒ |
通用拼音: | Lín Chǎngzuǒ |
ラテン字: | Lim Chang-zuo |
注音符号: | ㄌㄧㄣˊ ㄔㄤˇ ㄗㄨㄛˇ |
台湾語: | Lîm Chhióng-chò |
和名表記: | りん ちょうさ |
発音転記: | リン・チャンズォ |
英語名: | Lim Tshiong-tso |
林 昶佐 林昶佐 | |
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所属政党 |
( 時代力量→) (無所属→) 民主進歩党 |
選挙区 | 台北市第五選挙区 |
当選回数 | 2回 |
在任期間 | 2016年2月1日 - 2024年1月31日 |
在任期間 | 2015年1月25日 - 2015年7月2日 |
フレディ・リム(Freddy Lim、本名:林昶佐(りん・ちょうさ)、1976年2月1日[2] - )は、台湾・台北市出身の政治家、ヘヴィメタル・ミュージシャン。また、アムネスティ・インターナショナル台湾の元支部長である[3]。台湾のブラックメタルバンド、ソニックの結成メンバーであり、ヴォーカル兼二胡奏者である。台湾最大級のロックフェスティバル、「野台開唱(FORMOZ FESTIVAL)」の発起人の一人でもある。
来歴
[編集]- 台北大学在学中の1995年、高校の友人や大学の友人とともに、ソニックを結成。
- 2010年、アムネスティ・インターナショナル台湾の支部長に就任。音楽活動との二束のわらじを履くため、リーダーの座をベースのドリス・イエに譲っている。
- 2012年、元メガデスのマーティー・フリードマンとともに、ももいろクローバーZのヘヴィメタル・カバー・プロジェクト、鉄色クローンXを結成、アルバムをリリース[4]。これは、フレディがももいろクローバーZのファンであることから話が進んだ。
私生活
[編集]- 妻は、ソニックのベーシスト兼リーダーのドリス・イエで、2004年に正式に結婚している[5]。
- 日本の漫画が好きであり、かなりの数を収集している。聖闘士星矢のアニメのテーマ、ペガサス幻想をカバーしたこともある。また、李登輝学校の卒業式の際、李登輝とともに魁!!男塾のコスプレを行った[6]。
- 野球ファンであり、台湾のチーム「兄弟エレファンツ」のファンである。始球式にも登場し、メンバー全員で投球した[7]。
政界
[編集]ひまわり学生運動では、「台湾魂」という横断幕を掲げた立法院で応援演説をおこない[8]、ひまわり学生運動をきっかけに2015年1月25日に成立した時代力量の創設メンバーとなり[9]、第9回中華民国立法委員選挙にて台北市第五選挙区から立候補[10]。 2016年、立法院の選挙で当選[11]。
2019年に離党[12]。2020年の第十回中華民国立法委員選挙では無所属だったものの、2019年12月に凱達格蘭大道で開いたソニックのライブに現職総統の蔡英文が参列したり[13]、選挙区に民進党候補を擁立しなかったこともあり、二選を果たした[14]。
2016年の当選後に、ひまわり運動参加者だった在学中の頼品妤を議員助手として迎え入れ[15]、2020年の選挙では、民主進歩党から出馬した品妤も初当選し、師弟の共闘は立法院議場でも実現することになった[16]。
2023年3月、家族が難病になったため、翌年の立法委員選挙への不出馬を表明[17]。同年11月、民進党に入党[18]。
政治思想
[編集]- 「民主化が急速に進展した1990年代から台湾史に興味を持ち、多くの本を読んだ」と述べており、その時に独立志向のイデオロギーを培った[8]。
- 台湾独立建国派であり、中国国民党を批判している。
- フレディの議員会館事務所には、キン肉マンやドラゴンボールなどの模型が飾ってあり、日本の漫画、映画、テレビドラマを楽しみ、アイドルの歌を聴く親日派であり、日本について「台日の民間関係はとても良い。日本政府も国際社会の公式の場で台湾をもっと応援してほしい。台湾の現在の孤立には、日本にも歴史的な責任があると思う」と述べている[8]。
- 格差是正や貧困の解消等の社会的公正を訴えるなど左派とされる。
- 時代力量の創設メンバーである。
- アムネスティ・インターナショナルで人権活動にも参加しており、チベットやウイグルの解放を訴えており、中華人民共和国を批判している。日本で講演も行ったことがある[19]。また、死刑制度についても反対している。
- フレディの議員会館事務所の壁にはダライ・ラマ14世の肖像画が飾られている[8]。
- 脱原発を訴えている。
- 李登輝学校の第一期生の生徒でもある。
- 2016年9月、ダライ・ラマ14世とダラムサラで会談し、立法院で演説するよう招請し、「快諾してくれた。民主進歩党(民進党)の立法院院長も賛成しており、演説も問題ないと思う。チベット支援のため超党派の議員連盟を設立したい」「民主的で自由な社会を持つ台湾が歓迎しないのはおかしい。中国人観光客もダライ・ラマの講話を聞けば、中国がいうような毒蛇や猛獣でないことが分かるだろう」と述べている[8]。
- 2016年10月、「中国寄りの中国国民党(国民党)が衰退すれば、10年以内に時代力量と民進党の競争が始まる可能性もある。良きライバル同士になりたい」と述べている[8]。
- 在外同胞に関しては台湾地域出身者のみを支援するべきであり中華民国国籍、その子孫であっても大陸出身者は国民の負担である[20]。
政界での評価
[編集]時代力量の立法委員であるカウロ・イユン・パチダルは、フレディを「台湾、若者、先住民を思いやり、正しいと思えば、がむしゃらに突き進む。その行動力はすごい」と評していた[8]。
フレディの議員1期目に文化部部長を務めていた元立法委員の鄭麗君(民進党)は、文化閣僚とミュージシャンという政策上の利害関係者同士、かつ1児の親という共通点を通じて政策談義を交わすうちに意気投合。2期目の選挙活動では鄭が応援に駆けつけて「フレディの政治への情熱は議員だけを職業としている他の政治家にも劣らない。」とフレディの再選支持を訴えた[21]。
立委評鑑
[編集]オンブズマン的活動をしている社団法人公民監督国会聯盟により、議会での出席率や質問提出率などから算出される立法委員評価では、2021年末時点で第9期(2016-2020)の8会期中5会期で、第10期(2020-)の3会期中1会期の通算6度「優秀委員」の評価を獲得している[22]。
選挙記録
[編集]年度 | 選挙 | 選挙区 | 所属政党 | 得票数 | 得票率 | 当選 | 注釈 |
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2016 | 第9回立法委員選挙 | 台北市第五選挙区 | 時代力量 | 82,650 | 49.52% | ||
2020 | 第10回立法委員選挙 | 無党籍 | 81,853 | 44.91% |
2022年リコール投票
[編集]台北市議鍾小平(中国国民党)によって提議、提出された第一段階の署名(有権者数の1%)は2021年8月に[23]、第二段階の署名(同10%)は同11月に通過し[24]、2022年1月9日に実施されることが決定した[25]。
背景
[編集]韓国瑜の高雄市長リコール投票(2020年6月)成立後、各地で与党民進党およびそれに近い立場をとる県市議会議員の報復性リコール投票が相次ぎ[26][27]、2021年には立法院にも波及した。フレディと同じく立法院外交・防衛委員会に属する陳柏惟(台湾基進所属)もその標的となり、失職した[28]。外交・国防委員会は13の委員を民進党6(立法院長で投票権のない委員長游錫堃を含む)、国民党5、林と陳で各1の立法委員で構成されていたため[29]、この2名を排除すれば中国に対する国防強化を狙う蔡英文政権への予算質疑や執行上での妨害が可能となる[30]。
結果
[編集]1月9日の投票の結果、賛成が54,813票、反対が43,340票となり、賛成多数であったが、賛成票数が全有権者の4分の1である58,756票を約4,000票下回るため、リコールが不成立[31]。
脚注
[編集]- ^ a b “立法委員>本屆立委> 林昶佐委員”. 立法院. 2020年1月12日閲覧。
- ^ “第10屆立法委員選舉選舉公報 臺北市第5選舉區”. 臺北市選舉委員會. p. 2 (2020年1月1日). 2022年1月8日閲覧。
- ^ http://amnestytaiwan.org/2012/03/special-evening-the-lady-the-dignity-and-strength-behind-the-iron-curtain/ 2013年9月5日閲覧。
- ^ 鉄色クローンX OFFICIAL WEBSITE
- ^ “【高潞趁亂告白】對林昶佐大喊「我愛你」 網酸:他都退黨了,妳怎麼還在”. 上報 (Yahoo奇摩). (2019年8月1日)
- ^ “李登輝辭世/人老心不老!合體林昶佐霸氣cosplay”. 三立新聞網. (2020年7月31日)
- ^ CHTHONIC、台湾プロ野球で始球式を担当!動画も公開!
- ^ a b c d e f g “【伝える 訴える】第42回 「ロック歌手の転身」”. 47NEWS. (2017年1月25日). オリジナルの2021年7月16日時点におけるアーカイブ。
- ^ “「時代力量」成立:Freddy、林峯正號召10萬人入黨”. The Newslens. (2015年1月26日)
- ^ “台湾総統選、民進党の勝利は確実な情勢に”. 東洋経済新報社. (2016年1月11日)
- ^ “【台湾現地レポート】ミュージシャン出身委員も誕生させた民主主義の「成熟」”. ニューズウィーク・ジャパン. (2016年1月18日)
- ^ “林氏が時代力量を離党 国会議員で人気バンドのボーカル/台湾”. フォーカス台湾 (2019年8月1日). 2019年8月24日閲覧。
- ^ “出席林昶佐凱道演唱會 賴品妤「明日香」戰鬥服造型亮相、全場轟動”. 風傳媒 (2019年12月21日). 2020年1月12日閲覧。
- ^ “人気バンドのボーカル務める現職が再選=立法委員選台北5区”. フォーカス台湾 (2020年1月12日). 2020年1月12日閲覧。
- ^ “前老闆林昶佐的「秘密武器」 賴品妤:我會讓你喜歡我!”. 自由時報. (2019年9月20日)
- ^ “新國會》賴品妤俐落短髮走紅毯 「長髮男伴」林昶佐:可打破性別框架”. 風傳媒. (2020年2月1日)
- ^ “林昶佐宣布不競選連任立委 用更多時間陪伴罹病家人”. 2024年1月23日閲覧。
- ^ “林昶佐宣布加入民進黨 推薦人為賴清德”. 2024年1月23日閲覧。
- ^ 【イベント報告】フレディ・リムさん来日記念スペシャルトークイベント
- ^ “「台僑」議論の死角”. 日本ドットコム. 2021年4月8日閲覧。
- ^ “鄭麗君認證「文化好戰友」 感冒淋雨也要挺林昶佐”. 芋傳媒. (2019年12月30日)
- ^ “立委評鑑成績”. 公民監督國會聯盟. 2022年1月8日閲覧。
- ^ “罷免林昶佐|雙案並進!「清林散昶」一階連署達標 盼綁公投合併投票”. 台灣蘋果日報. (2021年8月24日)
- ^ “罷免林昶佐案2階連署 差2358份過門檻”. PTS 公視. (2021年11月23日)
- ^ “フレディーこと林昶佐・立法委員のリコール案が成立、来年1月9日に投票”. RTI 台湾国際放送. (2021年12月6日)
- ^ “与党・民進党所属の王浩宇・桃園市議員、罷免が成立”. RTI 台湾国際放送. (2021年1月18日)
- ^ “黄捷・高雄市議会議員に対するリコール投票、成立せず”. RTI 台湾国際放送. (2021年2月8日)
- ^ “台湾で初の「国会議員」リコールが成立、台湾基進の陳柏惟・立法委員”. RTI 台湾国際放送. (2021年10月25日)
- ^ 高橋正成 (2021年10月15日). “議員へのリコールを推進する中国国民党の事情”. 東洋経済新報社
- ^ “全黨藉「罷3Q」打擊國防預算? 趙天麟:國民黨集體墮落”. 民眾網 (Yahoo奇摩). (2021年10月12日)
- ^ 聯合新聞網 (20220109T175400Z). “選票全數開出!林昶佐罷免案失敗、守住立委寶座 投票率曝光 | 聯合新聞網:最懂你的新聞網站” (中国語). 聯合新聞網. 2022年1月9日閲覧。
外部リンク
[編集]- 公式ウェブサイト
- 立法院全球資訊網 - 林昶佐委員
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