フランス映画社
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 |
日本 〒104-0033 東京都中央区新川2-19-11-903 |
設立 | 1968年 |
業種 | サービス業 |
代表者 | 柴田駿(社長) |
資本金 | 1000万円 |
フランス映画社(フランスえいがしゃ)は、かつて存在した日本の映画配給会社[1]。社長は柴田駿、副社長は妻の川喜多和子[2](川喜多長政長女)。
2014年11月7日に東京地裁へ自己破産を申請、同月12日に破産手続き開始が決定し倒産。負債総額は3800万円だった[3]。
沿革
[編集]1968年に設立される[4]。大島渚監督作品の輸出などを経て[5]、1976年に立ち上げたBOW(Best Of the Worldの略)シリーズを通じて、テオ・アンゲロプロス、ビクトル・エリセ、ジム・ジャームッシュといった監督たちの作品を日本に紹介する[6]。輸入した作品は160本以上に及ぶ[7][8]。また、日本人監督作品の海外配給も手がけた[9]。
BOWシリーズは、日本では無名の監督や大手配給会社が手を出さない名作、日本未公開の古典など隠れた傑作を紹介するシリーズで、初上映はフランス映画の「新学期・操行ゼロ」と「恐るべき子供たち」に決めたが、一般受けする作品でないため上映館が見つからず、演劇用の三百人劇場で公開したところ大入りとなった[5]。以降、「旅芸人の記録」「ミツバチのささやき」「ストレンジャー・ザン・パラダイス」「ベルリン・天使の詩」などのヒットにより、無名に近い海外の才能豊かな監督たちの名を広め、大手とは一線を画した単館ロードショーの上映スタイルを定着させた[5]。
BOWシリーズの30周年を迎えた2006年には、BOW30映画祭が日比谷シャンテシネにて開催された[10]。フランス映画社は1987年開館のシャンテシネ1のオープニング作品『グッドモーニング・バビロン!』をはじめ、多くの作品を配給し、当時のミニシアターブームの一翼を担った[11]。
一時は約7億円の年売上高を計上していたが、業績の低迷によって約1億円となり、事業規模を縮小[12]。2014年11月7日に自己破産を申請し、12日に東京地方裁判所から破産手続開始の決定を受けた[13]。
脚注
[編集]- ^ Schilling, Mark (2014年11月20日). “Japanese Indie Distributor France Eigasha Goes Bankrupt”. Variety. 2015年1月25日閲覧。
- ^ “フランス映画社の復活、そして川喜多和子さんのこと”. 高崎俊夫の映画アットランダム. 清流出版 (2010年11月1日). 2015年1月25日閲覧。
- ^ 東京商工リサーチより(2014年11月19日公開)
- ^ “フランス映画社破産 「勝手にしやがれ」など配給”. ZAKZAK (2014年11月19日). 2015年1月25日閲覧。
- ^ a b c フランス映画社 「BOWシリーズ」30周年 産経新聞、2006年8月2日
- ^ “「ベルリン・天使の詩」配給のフランス映画社が破産”. 朝日新聞 (2014年11月19日). 2015年1月25日閲覧。
- ^ “海外の傑作発掘 160本以上を輸入 - フランス映画社 「BOWシリーズ」30周年”. 産経新聞 ENAK (2006年8月2日). 2015年1月25日閲覧。
- ^ “BOW CLASSICS”. BOW. フランス映画社. 2013年12月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年1月25日閲覧。
- ^ “フランス映画社が破産 「勝手にしやがれ」配給”. 47NEWS (2014年11月19日). 2015年1月25日閲覧。
- ^ “ジョニデのあの名作も上映! 「BOW30映画祭」開催決定”. 映画.com (2006年5月30日). 2015年1月25日閲覧。
- ^ ミニシアター再訪大森さわこ、芸術新聞社
- ^ “海外映画「BOWシリーズ」など配給 - 株式会社フランス映画社 - 破産手続き開始決定受ける - 負債3800万円”. 帝国データバンク (2014年11月19日). 2015年3月17日閲覧。
- ^ “フランス映画社、自己破産を申請 負債額は3800万円”. 映画.com (2014年11月21日). 2015年1月25日閲覧。
外部リンク
[編集]- 公式ウェブサイト
- フランス映画社 (@bowjapan) - X(旧Twitter)