フッ化ビスマス(III)
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フッ化ビスマス(III) Bismuth trifluoride | |
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Bismuth(III) fluoride | |
別称 三フッ化ビスマス | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 7787-61-3 |
PubChem | 82233 |
ChemSpider | 21172751 |
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特性 | |
化学式 | BiF3 |
モル質量 | 265.97550 g/mol |
外観 | 灰白色の粉末 |
密度 | 5.32 g cm-3[1] |
融点 |
690℃[2] |
沸点 |
900℃[2] |
水への溶解度 | 水に不溶[2] |
溶解度 | 硫酸、硝酸、酢酸、アセトン、熱した塩酸に可溶 液体アンモニアに不溶[2] |
構造 | |
結晶構造 | 斜方晶系, oP16, SpaceGroup = Pnma, No. 62 (β phase) |
危険性 | |
主な危険性 | 刺激性 |
Rフレーズ | R36/38 |
Sフレーズ | S26 |
引火点 | 不燃性 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
フッ化ビスマス(III)(フッかビスマス、英: Bismuth trifluoride)はビスマスの三フッ化物で、化学式BiF3で表される無機化合物。三フッ化ビスマスとも呼ばれる。
合成
[編集]酸化ビスマス (III)とフッ化水素酸とを反応させることにより得られる[3]
構造
[編集]α-BiF3は立方晶型の結晶構造を持つ(ピアソン記号 (Pearson symbol) cF16, 空間群 Fm-3m, No. 225)。β-BiF3 はフッ化イットリウム(III)のような9つの配位子を持つ、歪んだtricapped trigonal prism構造をとる[4]。この構造体は一般にイオン性であると考えられ、ビスマスより軽い第15族元素のフッ化物である三フッ化リン(PF3)、三フッ化ヒ素(AsF3)、三フッ化アンチモン(SbF3)と対比される[4]。
脚注
[編集]- ^ http://www.alfa.com/content/msds/english/11844.pdf
- ^ a b c d 製品安全データシート (PDF) (高純度化学研究所)
- ^ グリーンウッド, ノーマン; アーンショウ, アラン (1997). Chemistry of the Elements (英語) (2nd ed.). バターワース=ハイネマン. ISBN 978-0-08-037941-8。
- ^ a b Wells A.F. (1984) Structural Inorganic Chemistry 5th edition Oxford Science Publications ISBN 0-19-855370-6