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フェリックス・ベルデホ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フェリックス・ベルデホ
2018年
基本情報
本名 フェリックス・ベルデホ・サンチェス
通称 El Diamante(宝石)
階級 ライト級
身長 175cm
リーチ 182cm
国籍 プエルトリコの旗 プエルトリコ
誕生日 (1993-05-19) 1993年5月19日(31歳)
出身地 サンフアン
スタイル オーソドックス
プロボクシング戦績
総試合数 29
勝ち 27
KO勝ち 17
敗け 2
引き分け 0
無効試合 0
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フェリックス・ベルデホFélix Verdejo Sánchez1993年5月19日 - )は、プエルトリコの元プロボクサーサンフアン出身。ボブ・アラムトップランクに所属していた。同郷のフェリックス・トリニダード2世などとして次世代のスター候補と期待されていた[1]が、2021年5月に妊娠中の愛人を殺害した容疑で警察に出頭。2023年に有罪が確定し、終身刑を言い渡された[2]

来歴

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アマチュア時代

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2010年4月、AIBA世界ユース選手権にバンタム級(54kg)で出場し、1回戦で中澤奨に勝利するも、2回戦でロシア人選手に敗退[3]

2012年ロンドンオリンピックにライト級(60kg)で出場した。1回戦を苦戦しながら11-9の判定勝ちを収め突破した。2回戦は16-7の判定勝ちを収めたが、準々決勝でワシル・ロマチェンコに9-14の判定負けを喫し敗退、ベスト8の成績を残した[4]

2012年10月、トップランクと契約し同社の所属選手となりプロに転向した。

プロ時代

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2012年12月6日、ラスベガスミラージュ内ザ・シークレット・ガーデンでプロデビュー(4回判定勝ち)。

2015年4月25日、グアイナボコリセオ・マリオ・モラレスでマルコ・アントニオ・ロペスとWBOラテンアメリカライト級王座決定戦を行い、5回1分45秒TKO勝ちを収め王座獲得に成功した。

2015年6月13日、 マディソン・スクエア・ガーデン・シアターニコラス・ウォータースVSミゲール・マリアガの前座でイヴァン・ナジェラと対戦し、10回3-0(2者が100-88、99-89)の判定勝ちを収め初防衛に成功した[5]

2015年12月11日、ロベルト・クレメンテ・コロシアムでホセニルソン・ドス・サントスと対戦し、2回2分26秒KO勝ちを収め2度目の防衛に成功した[6][7]

2016年2月27日、マディソン・スクエア・ガーデン・シアターでテレンス・クロフォードVSヘンリー・ランディーの前座でウィリアム・シルバと対戦し、10回3-0(99-91、2者が100-90)の判定勝ちを収め3度目の防衛に成功した[8]

2016年4月16日、ロベルト・クレメンテ・コロシアムでホセ・ルイス・マルチネスと対戦し、10回3-0(2者が99-91、98-92)の判定勝ちを収め4度目の防衛に成功した[9][10]

2016年6月11日、マディソン・スクエア・ガーデン・シアターでローマン・マルチネスVSワシル・ロマチェンコの前座で、フアン・ホセ・マルチネスと対戦し、5回2分40秒TKO勝ちを収め5度目の防衛に成功した[11][12]

2016年8月7日、バイクを運転中に転倒し負傷した[13]

2017年2月3日、ロベルト・クレメンテ・コロシアムでオリバー・フローレスと対戦し、10回3-0(99-91、96-94、98-92)の判定勝ちを収め6度目の防衛に成功した[14][15]

2017年6月10日、試合予定だったが足を負傷して欠場した[16]

2017年9月22日、アントニオ・ロザダと試合が決定していたが、風呂場で転倒して手首を負傷して欠場。欠場が続き試合を行わなかったため、WBOはベルデホのライト級指名挑戦権を剥奪した[16]

2018年3月18日、マディソン・スクエア・ガーデン・シアターでアントニオ・ロサダ・ジュニアと対戦し、プロ初黒星となる10回2分37秒TKO負けを喫した[17][18]

2019年11月12日、トレーナーをこれまでのリッキー・マルケスからイスマエル・サラスに変更したことを発表した[19]

2020年12月12日、米ラスベガスMGMグランド内ザ・バブルで元OPBFライト級王者の中谷正義WBOインターコンチネンタルライト級王座決定戦を行い、1回と4回に計2度のダウンを奪うも、9回1分45秒で逆転TKO負けを喫した[20]

2021年5月3日、殺人容疑によりプエルトリコのサンファンで逮捕された。連邦捜査局(FBI)の訴状によると、被害者はベルデホの子供を妊娠した不倫相手で、ベルデホから中絶を迫られていたが、ベルデホは4月29日に被害者女性を呼び出して顔を殴り薬物を注射して意識を失わせた上で、サンフアンのラグーンに車で運び、共犯者とともにワイヤで手足にブロックを縛り付けた後、橋から投げ捨て、水中に沈んでいく被害者女性を拳銃で撃ったとされている。5月1日に遺体が発見されたが歯科記録によってしか本人の確認が取れないほど顔の変形が激しかったという[21][22]。車の盗難による死亡、誘拐による死亡、胎児の殺害、暴力犯罪に関連しての銃の使用及び携行で起訴され最高で死刑の可能性があったが、ベルデホは無罪を主張していた[23]

2023年11月、プエルトリコの連邦裁判所で有罪の判決が下され終身刑が宣告された[2]

戦績

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  • アマチュアボクシング:123戦 106勝 17敗[24]
  • プロボクシング:29戦 27勝 (15KO) 2敗
日付 勝敗 時間 内容 対戦相手 国籍 備考
1 2012年12月6日 4R 判定3-0 レオナルド・チャベス アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 プロデビュー戦
2 2013年1月19日 1R 0:21 KO トミー・アルチャンバルト アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
3 2013年2月2日 3R 0:26 TKO ホセ・サンティアゴ プエルトリコの旗 プエルトリコ
4 2013年3月23日 2R 0:51 TKO マーティン・グエザラ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
5 2013年4月13日 1R 1:51 TKO スティーブ・グティエレス アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
6 2013年5月18日 4R 1:48 TKO コルベン・ページ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
7 2013年8月10日 6R 判定3-0 ギレルモ・デルガディッロ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
8 2013年10月5日 2R 2:53 TKO ゲイリー・アイル アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
9 2013年11月24日 6R 判定3-0 ペッチサムサー・ドゥナイムクダハン タイ王国の旗 タイ
10 2014年1月25日 1R 0:21 KO ラウロ・アルカンテル メキシコの旗 メキシコ
11 2014年3月22日 3R 1:26 TKO フアン・サンティアゴ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
12 2014年4月19日 1R 1:14 KO イヴァン・ザバラ メキシコの旗 メキシコ
13 2014年6月7日 1R 1:17 KO エンゲルベルト・ヴェレンズエラ メキシコの旗 メキシコ
14 2014年8月16日 8R 判定3-0 オスカー・ブラボ  チリ
15 2014年10月4日 3R 1:57 KO セルヒオ・ヴィラヌエバ メキシコの旗 メキシコ
16 2014年12月13日 5R 1:45 TKO カリム・エル・オウアズグハリ スペインの旗 スペイン
17 2015年4月25日 8R TKO マルコ・アントニオ・ロペス メキシコの旗 メキシコ WBOラテンアメリカライト級王座決定戦
18 2015年6月13日 10R 判定3-0 イヴァン・ナジェラ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 WBOラテンアメリカ防衛1
19 2015年12月11日 2R 2:26 KO ホセニルソン・ドス・サントス ブラジルの旗 ブラジル WBOラテンアメリカ防衛2
20 2016年2月27日 10R 判定3-0 ウィリアム・シルバ ブラジルの旗 ブラジル WBOラテンアメリカ防衛3
21 2016年4月16日 10R 判定3-0 ホセ・ルイス・マルチネス メキシコの旗 メキシコ WBOラテンアメリカ防衛4
22 2016年6月11日 5R 2:40 TKO フアン・ホセ・マルチネス メキシコの旗 メキシコ WBOラテンアメリカ防衛5
23 2017年2月3日 10R 判定3-0 オリバー・フローレス ニカラグアの旗 ニカラグア WBOラテンアメリカ防衛6
24 2018年3月18日 10R 2:37 TKO アントニオ・ロサダ・ジュニア メキシコの旗 メキシコ
25 2018年11月10日 2R KO ヤルドレイ・アルメンタ・クルス メキシコの旗 メキシコ
26 2019年4月20日 10R 判定 3-0 ブライアン・バスケス コスタリカの旗 コスタリカ
27 2020年1月18日 10R 判定 3-0 マヌエル・レイ・ロハス アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
28 2020年7月16日 1R TKO ウィリアム・マデラ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
29 2020年12月12日 9R 1:45 TKO 中谷正義帝拳 日本の旗 日本 WBOインターコンチネンタルライト級王座決定戦
テンプレート

獲得タイトル

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脚注

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  1. ^ トリニダード、コット後継者が鮮烈KO劇 かつての王者候補ベルデホは再浮上できるか?”. Yahoo!ニュース (2020年7月17日). 2020年11月2日閲覧。
  2. ^ a b Felix Verdejo Sentenced To Life In Prison In Connection To Murder Of Keishla Marlen Rodriguez”. Boxing Scene.com (2023年11月3日). 2023年12月22日閲覧。
  3. ^ 2.AIBA Youth World Championships - Baku, Azerbaijan - April 25 - May 3 2010”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2020年9月6日閲覧。
  4. ^ 30.Olympic Games - London, Great Britain - July 28 - August 12 2012”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2020年9月6日閲覧。
  5. ^ ウォータース、マリアガに3-0勝利、王座は空位に Boxing News(ボクシングニュース) 2015年6月14日
  6. ^ ドネアが世界王者返り咲き、WBO・S・バンタム級 Boxing News(ボクシングニュース) 2015年12月12日
  7. ^ Verdejo demolishes Dos Santos Fightnews.com 2016年12月12日
  8. ^ クロフォードがランディに5回TKO勝ち、WBO・SL級 Boxing News(ボクシングニュース) 2016年2月28日
  9. ^ 王者候補ベルデホ、精彩欠く判定勝ち Boxing News(ボクシングニュース) 2016年4月18日
  10. ^ Verdejo, Diaz victorious in Puerto Rico Fightnews.com 2016年4月16日
  11. ^ バルガス、ベルデホ、ナルナバス、ゾウが勝利 Boxing News(ボクシングニュース) 2016年6月13日
  12. ^ Verdejo halts Martinez in five Fightnews.com 2016年6月11日
  13. ^ Felix Verdejo Released from Hospital Fightnews.com 2016年8月13日
  14. ^ Verdejo struggles to win over Flores FightNews.com 2017年2月3日
  15. ^ 長井一があすWBO3位と対戦、ベルデホ不満残る勝利 Boxing News(ボクシングニュース) 2017年2月4日
  16. ^ a b Felix Verdejo Ring Return Targeted For January, Says Manager”. Boxing Scene.com (2017年10月22日). 2017年10月27日閲覧。
  17. ^ Lozada ruins Verdejo comeback Fightnews.com 2018年3月17日
  18. ^ 王者候補ベルデホTKO負け ニューヨークMSGの前座 Boxing News(ボクシングニュース) 2018年3月18日
  19. ^ Felix Verdejo To Train With Ismael Salas, Eyes January Return”. Boxing Scene.com (2019年11月12日). 2019年11月13日閲覧。
  20. ^ 中谷正義が劇的 9回逆転TKO勝ち! 2度ダウン挽回 ベルデホを終盤仕留める”. Boxing News(ボクシングニュース) (2020年12月13日). 2020年12月14日閲覧。
  21. ^ Felix Verdejo Surrenders To Authorities, Charged With Carjacking, Kidnapping, Killing Of Unborn Child”. Boxing Scene.com (2021年月日). 2021年5月14日閲覧。
  22. ^ 元五輪ボクサー、妊娠中の愛人殺害で訴追 プエルトリコ”. AFPBB News (2021年5月4日). 2021年5月14日閲覧。
  23. ^ In Puerto Rico, boxer Félix Verdejo pleads not guilty in killing of Keishla Rodríguez”. NBC (2021年5月12日). 2021年5月14日閲覧。
  24. ^ Q&A: Felix Verdejo”. The Ring - The Bible of Boxing. 2023年12月28日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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