フィデナエの戦い (紀元前8世紀)
フィデナエの戦い(紀元前8世紀) | |
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紀元前6世紀のフィデナエ | |
戦争:ローマ・エトルリア戦争 | |
年月日:紀元前748年頃。(ティトゥス・タティウスの死後[1]) | |
場所:フィデナエ(ローマ北方8 km) | |
結果:ローマの勝利とフイデナエの占領とローマ人2,500人の植民[2] | |
交戦勢力 | |
王政ローマ | フィデナエ |
指導者・指揮官 | |
ロームルス | |
フィデナエの戦い(フィデナアエのたたかい)は、王政ローマ初代の王ロームルスの治世の時代の、ローマとフィデナエの戦いである。半ば伝説的なものであり、ローマが勝利した。
背景
[編集]ローマがパラティヌスの丘の上に建国されその拡大が始まると、ティトゥス・リウィウスによれば、その強力な軍事力のために周辺地域の都市と敵対関係が生まれた。ケニネン人(it)[3][4]、アンテムナテ人(it)[5][6]、クルストムニ人(it)[5]、サビニ人[7][8]の都市が次々とローマに下った。フィデナエはローマの北方8キロメートルに位置するエトルリア人都市である。フィデナエの住民は、ローマが強力であると同時にフィデナエに隣接しているため、その戦力が拡大して対処できなくなる前に、ローマを攻撃することを決定した[9]。
戦闘
[編集]この戦いに関しては、二つの異なった説がある。一つは、ローマは騎兵の奇襲により城門を破壊させ、その後ロームルスが全軍を率いて突入し、にフィデナエを占領したというものである[10]。
もう一つは、フィデナエが仕掛けたというものである。フィデナエはローマとの戦いを急ぎ、フィデナエとローマの間に騎兵を派遣して略奪を行い、その周辺の住民をおびえさせた[10]。ローマはこれにすばやく反応した。ロームルスは自身が軍を率い、北へ向かってテヴェレ川を超え、フィデナエから1マイルまでに迫った[9]。
フィデナエに残っていた守備塀は多くは無かったため、ロームルスは兵のほとんどを近くの森に隠し、待ち伏せ攻撃を意図した[9]。続いて城門に対して無謀と思える攻撃を行ったが、これはフィデナエ兵を出撃させるための欺瞞攻撃であり、適当な時期に騎兵は撤退した。これを追撃したフィデナエ軍はローマ軍の待ち伏せ攻撃を受けた[9]。
待ち伏せは成功した[10]。一度城門を開いて出撃すると、そこは敵の真っ只中であった。ローマ軍の第一列を撃破できたとしても、直ちに他のローマ兵に押し返された。ローマ軍はフィデナエに殺到し、勝利した[9][10]。
結果
[編集]プルタルコスによると、ロームルスはフィデナエを破壊することはせず、ローマ人2,500を移住させ、ローマの植民都市とした[2]。フィデナエが開始した戦いは、熱病のように隣のエトルリア都市であるウェイイに達した[5]。直ぐにローマとウェイイは戦争となったが(ウェイイとの戦い )、ローマはセプテム・パグス(ティベリーナ島の西)とサリーネを占領し[11]、ウェイイ軍は国境に押し返された[12]。
脚注
[編集]- ^ プルタルコス, Life of Romulus, 23, 1-3.
- ^ a b プルタルコス, Life of Romulus, 23, 7
- ^ リウィウス『ローマ建国史』I, 10; Triumphal Fasti celebrate in the year 752 / 751 BC the triumph of Romulus on the people of Ceninensi ( Caeniensi )
- ^ プルタルコス, Life of Romuls, 17, 1.
- ^ a b c リウィウス『ローマ建国史』I, 11.
- ^ Fasti triumphal celebrate in the year 752/751 BC the triumph of Romulus on the inhabitants of Antemnae ( Antemnates )
- ^ ハリカルナッソスのディオニュシオス、VII, 35, 4; VIII, 78, 5.
- ^ リウィウス『ローマ建国史』I, 12-13.
- ^ a b c d e リウィウス『ローマ建国史』I, 14.
- ^ a b c d プルタルコス, Life of Romulus, 23, 6.
- ^ Andrea Carandini, Rome. The first day, Rome-Bari 2007, p.99.
- ^ エウトロピウス『首都創建以来の略史』I, 2.
参考資料
[編集]一次資料
[編集]- Dionysius of Alicarnasso, Roman Antiquities , VII-VIII.
- Eutropy, Breviarium ab Urbe condita , I.
- Triumphal triumphs
- Livy, Ab Urbe dresses books , I.
- Plutarch, Life of Romulu
現代の研究書
[編集]- Andrea Carandini, Rome. The first day, Rome-Bari 2007.