フィアット G.12
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フィアット G.12は、第二次世界大戦時のイタリアの輸送機である。
設計と開発
[編集]全金属製の片持ち式低翼単葉の旅客機であり、機首に1基と両翼のナセルに1基ずつ合計3基の星型エンジンを装備していた。エンジンは3枚ブレードの金属製可変ピッチプロペラを駆動した。降着装置の主車輪はナセルに引き込まれたが、尾輪は固定式であった。
操縦席と客室は完全に密閉されており、乗降は主翼後の左側のドアから行った。
民間旅客機として設計されたが、戦争期間中は主に軍用に使用された。ごく限られた数が製造され、その中の数機は1944年のイタリアの休戦後に製造された。
戦後のイタリアで、最後の3発輸送機であるフィアット G.212へ発展した。
派生型
[編集]- G.12C
- 3基の770-hp (574-kW) フィアット A.74 RC.42星型エンジンを装備した14人乗りの旅客機。
- G.12 Gondar
- 長距離貨物輸送機。
- G.12GA
- 増設燃料タンクを取り付けた長距離輸送機。3機製造。
- G.12RT
- ローマ - 東京 間の飛行のための特別長距離飛行モデル。1機のみ製造。
- G.12RTbis
- 1機のみ製造。
- G.12T
- 兵員と貨物用の輸送機。
- G.12CA
- 3基のアルファロメオ 128星型エンジンを装備した18人乗りの民間旅客機。
- G.12L
- 22人乗りの民間旅客機。
- G.12LA
- 3基のアルファロメオ 128 星型エンジンを装備した22人乗りの民間旅客機。
- G.12LB
- 3基の810-hp (604-kW) ブリストル ペガサス48星型エンジンを装備した22人乗りの民間旅客機。
- G.12LP
- 3基の1,065-hp (793-kW) プラット・アンド・ホイットニー R-1830-S1C3-G星型エンジンを装備した22人乗りの民間旅客機。
運用
[編集]軍事運用
[編集]要目
[編集]- 乗員:3名(操縦士2名、無線手1名)
- 搭乗可能乗客数:兵員14名または乗客24名
- 全長:20.16 m (66 ft 2 in)
- 全幅:28.6 m (93 ft 10 in)
- 全高:4.9 m (16 ft 1 in)
- 翼面積:113.5 m² (1221.70 sq ft)
- 空虚重量:8,890 kg (19,599 lb)
- 最大離陸重量:12,800 kg (28,219 lb)
- 最高速度:396 km/h (246 mph) 海面
- 巡航速度:308 km/h (191 mph)
- 巡航高度:8,000 m (26,250 ft)
- 航続距離:1,740 km (1,081 miles)
- エンジン:3 * フィアット A.74 RC.42 14気筒 空冷 星型エンジン 574 kW (800 hp)
- 武装
関連項目
[編集]出典
[編集]- Angelucci, Enzo The World Encyclopedia of Military Aircraft, London, 1987.
- Stroud, John. "Post War Propliners : Fiat G.12 and G.212". Aeroplane Monthly. Volume 23 No. 1, January 1994. London: IPC. Page 64-68.