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ヒメマサキ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヒメマサキ
東京都夢の島熱帯植物館温室 2013年5月
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : バラ亜綱 Rosidae
: ニシキギ目 Celastrales
: ニシキギ科 Celastraceae
: ニシキギ属 Euonymus
: ヒメマサキ E. boninensis
学名
Euonymus boninensis Koidz. [1]
和名
ヒメマサキ(姫柾木)[2]

ヒメマサキ(姫柾木、学名:Euonymus boninensis ) は、ニシキギ科ニシキギ属常緑低木ないし小高木[3]

特徴

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樹高は2-4mになる。の樹皮は黒褐色、若いは緑色でなめらか。は年枝ごとに1-4対対生し、ときに各対がつまって輪生状になる。葉身は長さ2.5-8cm、幅1.2-5cm、形は卵円形ないし狭倒卵形で、先端は円いか、ときに、ややとがり、基部はくさび形ないし円形で葉柄に流れる。縁には基部付近を除いて不明瞭な粗い鋸歯がある。葉の質は薄く、マサキと比べると厚みや光沢が少ない。葉柄は長さ3-7mmになる[2][3]

花期は4月頃。今年枝の下部の葉腋および芽鱗痕わきから長さ3-4cmになる集散花序を上向きに伸ばす。総花柄は長さ2-3cmで、その先に径約5mmの黄緑色の小さい花を7-15個つける。花柄は長さ2-3mmになる。裂片は4個で、半円形で径約1.5mm。花弁は4個あり、楕円形で長さ約3mmになる。雄蕊は4本あり長さ約2mm。花柱は1本あり長さ約1mm。果実蒴果で冬に熟し、径約8-10 mmの扁球状で緑褐色になり、さらに熟すと4個に裂開し、その中から橙赤色の種子が露出する[2][3]

分布と生育環境

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小笠原諸島固有種[4]。小笠原諸島の聟島父島母島姉島妹島に分布し[3]、各島の低木林[2]、海岸に近いやや湿った場所、日当たりのよい中腹地の林縁、潮風が当たる稜線などに生育する[4]

和名、学名の由来

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牧野富太郎は、日本本土のマサキに比べ、葉質が薄く、厚みも光沢も少ないことから、ヒメマサキ(姫柾木)というのであろう[2]としている。

種小名の boninensis は、小笠原諸島のMunin-Sima(無人島)から転用している[5]

保全状況評価

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絶滅危惧II類 (VU)環境省レッドリスト

脚注

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  1. ^ ヒメマサキ 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
  2. ^ a b c d e 『新牧野日本植物圖鑑』p.414
  3. ^ a b c d 『日本の野生植物 木本II』pp.35-36
  4. ^ a b ヒメマサキ 生物多様性システム、環境省
  5. ^ 『新牧野日本植物圖鑑』p.1319

参考文献

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