ヒスパニオラホラアナネズミ
ヒスパニオラホラアナネズミ | ||||||||||||||||||||||||||||||
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保全状況評価[1] | ||||||||||||||||||||||||||||||
EXTINCT (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | ||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Brotomys voratus Miller, 1916[2] | ||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
ヒスパニオラホラアナネズミ[3] | ||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Hispaniolan edible rat[1] |
ヒスパニオラホラアナネズミ(学名:Brotomys voratus)は、アメリカトゲネズミ科ハイチホラアナネズミ属に分類される齧歯類[3]。すでに絶滅したとされる。イスパニョーラ島の固有種で熱帯から亜熱帯の低地で湿度の高い森林に生息していた。過去の分布は現在のドミニカ共和国と思われる[4]。
概要
[編集]アメリカの動物学者ゲリット・スミス・ミラーよりはじめて記載される。イスパニョーラ島の貝塚遺跡で当該種の遺骸を発見した。ミラーは本種を16世紀のスペインの史学史家でサントドミンゴの植民地の市長であったゴンサロ・フェルナンデス・デ・オヴィエド・イ・ヴァルデスに「mohuy」と呼ばれた動物と同じ種と視した。
オヴィエドは1535年の著書『インド諸島の一般史および自然史』で「mohuy」について下記の通り記述した。
直立する毛はアメリカトゲネズミ科の特徴。言及された「フチア」はネジレバフチア属(Quemisia)またはプエルトリコフチア属(Isolobodon)の絶滅した種と思われ、両方とも本種よりやや大きかった[6]。
前文の通り食用性は高く評価されたが、絶滅の原因は人類の捕殺よりラットの引入と思われる[1]。下顎骨の年代測定によると年代は340 ± 60 BP(1550年-1670年)なのでスペインによる植民地化の初期まで生き抜けたとされる[7]。
分類
[編集]本種の属するホラアナネズミ亜科は西インド諸島に分布していたネズミ類で構成されており、いずれも絶滅種となっている[2]。
ハイチホラアナネズミとの関係
[編集]同属のハイチホラアナネズミ(B. contractus)は2005年の分類では別種として分類されているが[2][3]、具体的な分類についてはさらなる研究が必要[4]。
参考文献
[編集]- ^ a b c Turvey, S.; Helgen, K. (2016). “Brotomys voratus”. IUCN Red List of Threatened Species 2016: e.T3121A22205792. doi:10.2305/IUCN.UK.2016-2.RLTS.T3121A22205792.en 2024年1月22日閲覧。.
- ^ a b c Woods, C.A.; Kilpatrick, C.W. (2005). "Infraorder Hystricognathi". In Wilson, D.E.; Reeder, D.M (eds.). Mammal Species of the World: A Taxonomic and Geographic Reference (3rd ed.). Johns Hopkins University Press. pp. 1538–1600. ISBN 978-0-8018-8221-0. OCLC 62265494。
- ^ a b c 川田伸一郎、岩佐真宏、福井大、新宅勇太、天野雅男、下稲葉さやか、樽創、姉崎智子 ほか「世界哺乳類標準和名目録」『哺乳類科学』第58巻別冊、日本哺乳類学会、2018年6月、32頁、doi:10.11238/mammalianscience.58.S1、ISSN 1881-526X、2024年1月21日閲覧。
- ^ a b “Brotomys voratus G. S. Miller, 1916”. ASM Mammal Diversity Database. 2024年1月25日閲覧。
- ^ “Smithsonian miscellaneous collections” (1862年). 2024年1月24日閲覧。
- ^ Miller Jr., Gerrit (11 December 1929). “Mammals eaten by Indians, Owls, and Spaniards in the Coast Region of the Dominican Republic”. Smithsonian Miscellaneous Collections 82 (5) 2024年1月24日閲覧。.
- ^ Haynes, Gary (2009). American megafaunal extinctions at the end of the Pleistocene. Springer. pp. 23, 27–31, 133, 152–53, 172. ISBN 978-1-4020-8792-9 2024年1月24日閲覧。