パトリシア・コーンウェル
パトリシア・コーンウェル Patricia Cornwell | |
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2016年 | |
誕生 |
パトリシア・キャロル・ダニエルズ 1956年6月9日(68歳) フロリダ州マイアミ |
職業 | 作家 |
言語 | 英語 |
国籍 | アメリカ合衆国 |
活動期間 | 1990年 - |
ジャンル | ミステリ |
代表作 | 検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ |
主な受賞歴 |
エドガー賞 処女長編賞 1991年 検屍官 |
デビュー作 | 『検屍官』 |
配偶者 |
チャールズ・コーンウェル (結婚 1980年; 離婚 1989年) ステイシー・アン・グルーバー (結婚 2006年) |
公式サイト |
www |
ウィキポータル 文学 |
パトリシア・ダニエルズ・コーンウェル(Patricia Daniels Cornwell、1956年6月9日 - )は、検屍官ケイ・スカーペッタをヒロインとするシリーズで一躍有名になった米国女流推理作家。
『検屍官』は、アメリカ探偵作家クラブが授与するエドガー賞 処女長編賞と英国推理作家協会が授与するCWA賞 最優秀処女長編賞を受賞。その後同作はシリーズ化、日本でも大ベストセラーとなる(日本での売り上げは2016年で1300万部を越える)。
略歴
[編集]フロリダ州マイアミ生まれ。誕生名はパトリシア・キャロル・ダニエルズ。ハリエット・ビーチャー・ストウの子孫にあたる。テネシー州のキング・カレッジ(King College)からノースカロライナ州のデイヴィッドソン・カレッジ(Davidson College)に移り、同大学で英文学を学び卒業する。卒業後にデイヴィッドソン・カレッジの教授チャールズ・コーンウェルと結婚する。1989年に離婚した。
1979年から『シャーロット・オブザーバー』紙で記者として働き始め、その後警察担当になる。
1984年からバージニア州のリッチモンドにある検屍局に最初はテクニカル・ライターとして、その後はコンピュータ・アナリストとして勤務する。同時期にボランティアとして警察でも働く。この時代に得た経験が、その後の彼女の小説に大きく貢献する。
1991から1992年まで、FBI捜査官のマーゴット・ベネットと親密な関係にあった。コーンウェルが作品執筆のためにFBIアカデミーで取材しているときに、知り合ったことがきっかけだった。このとき、マーゴットは夫と別居中だった。
取材で知り合ったハーバード・メディカルスクールの精神分析学助教授ステイシー・アン・グルーバーと2006年に再婚した。現在、マサチューセッツ州コンコード在住である。
検屍官シリーズを通して切り裂きジャックに関心を抱き、莫大な私費(広報によれば当時のレートで7億円)を投じて独自に取材(もっとも執筆前の時点で出版社から原稿料として10億円が保証されていたらしい)。発表した『真相 "切り裂きジャック" は誰なのか?』において、比較的近年になって唱えられるようになった説であるが犯人は英国で高名な画家であったウォルター・シッカートであるという説を取上げ、この説を証明しようとして大きな反響を巻き起こした。評論家の山田五郎はシッカートの事績が知られている英国で特にこの説への批判が強いとした上で、山田自身も、コーンウェルは最初からシッカートが犯人と決めつけていて、彼女の主張は強引としている[1]。
作品
[編集]検屍官ケイ・スカーペッタ シリーズ
# 邦題 原題 刊行年 刊行年月 出版社 訳者 ISBN 1 検屍官 Postmortem 1990年 1992年1月 講談社文庫 相原真理子 ISBN 4-06-185069-5 2 証拠死体 Body of Evidence 1991年 1992年7月 ISBN 4-06-185188-8 3 遺留品 All that Remains 1992年 1993年1月 ISBN 4-06-185313-9 4 真犯人 Cruel and Unusual 1993年 1993年12月 ISBN 4-06-185570-0 5 死体農場 The Body Farm 1994年 1994年12月 ISBN 4-06-185836-X 6 私刑 From Potter's Field 1995年 1995年12月 ISBN 4-06-263121-0 7 死因 Cause of Death 1996年 1996年12月 ISBN 4-06-263393-0 8 接触 Unnatural Exposure 1997年 1997年12月 ISBN 4-06-263659-X 9 業火 Point of Origin 1998年 1998年12月 ISBN 4-06-263937-8 10 警告 Black Notice 1999年 1999年12月 ISBN 4-06-264736-2 11 審問 The Last Precinct 2000年 2000年12月 [上] ISBN 4-06-273045-6
[下] ISBN 4-06-273046-412 黒蝿 Blow Fly 2003年 2003年12月 [上] ISBN 4-06-273907-0
[下] ISBN 4-06-273908-913 痕跡 Trace 2004年 2004年12月 [上] ISBN 4-06-274947-5
[下] ISBN 4-06-274948-314 神の手 Predator 2005年 2005年12月 [上] ISBN 4-06-275267-0
[下] ISBN 4-06-275268-915 異邦人 Book of the Dead 2007年 2007年12月 [上] ISBN 978-4-06-275915-1
[下] ISBN 978-4-06-275936-616 スカーペッタ Scarpetta 2008年 2009年12月 池田真紀子 [上] ISBN 978-4-06-276530-5
[下] ISBN 978-4-06-276531-217 スカーペッタ 核心 The Scarpetta Factor 2009年 2010年12月 [上] ISBN 978-4-06-276837-5
[下] ISBN 978-4-06-276838-218 変死体 Port Mortuary 2010年 2011年12月 [上] ISBN 978-4-06-277141-2
[下] ISBN 978-4-06-277142-919 血霧 Red Mist 2011年 2012年12月 [上] ISBN 978-4-06-277435-2
[下] ISBN 978-4-06-277436-920 死層 The Bone Bed 2012年 2013年12月 [上] ISBN 978-4-06-277744-5
[下] ISBN 978-4-06-277745-221 儀式 Dust 2013年 2014年12月 [上] ISBN 978-4-06-293011-6
[下] ISBN 978-4-06-293012-322 標的 Flesh and Blood 2014年 2015年12月 [上] ISBN 978-4-06-293089-5
[下] ISBN 978-4-06-293090-123 邪悪 Depraved Heart 2015年 2016年12月 [上] ISBN 978-4-06-293546-3
[下] ISBN 978-4-06-293560-924 烙印 Chaos 2016年 2018年12月 [上] ISBN 978-4-06-293816-7
[下] ISBN 978-4-06-293817-425 Autopsy 2021年 26 Livid 2022年
警察官アンディ・ブラジル シリーズ
# 邦題 原題 刊行年 刊行年月 出版社 訳者 ISBN 1 スズメバチの巣 Hornet's Nest 1997年 1998年7月 講談社文庫 相原真理子 ISBN 4-06-263818-5 2 サザンクロス Southern Cross 1999年 1999年8月 ISBN 4-06-264643-9 3 女性署長ハマー Isle of Dogs 2001年 2001年12月 矢沢聖子 [上] ISBN 4-06-273324-2
[下] ISBN 4-06-273325-0
捜査官ガラーノ シリーズ
# 邦題 原題 刊行年 刊行年月 出版社 訳者 ISBN 1 捜査官ガラーノ At Risk 2006年 2007年8月 講談社文庫 相原真理子 ISBN 978-4-06-275813-0 2 前線 The Front 2008年 2008年12月 ISBN 978-4-06-276222-9
捜査官ガラーノ・シリーズの2作は2010年にテレビ映画化された。
Captain Chase シリーズ
その他
# 邦題 原題 刊行年 刊行年月 出版社 訳者 ISBN 1 パトリシア・コーンウェルの食卓 Food to Die For 2001年 2003年2月 講談社 相原真理子 ISBN 4-06-211035-0 2 切り裂きジャック
(文庫改題:真相 "切り裂きジャック" は誰なのか?)Portrait of A Killer;
Jack The Ripper Case Closed2002年 2003年1月
(文庫は2005年6月)講談社
(講談社文庫)ISBN 4-06-211583-2
(文庫:[上] ISBN 4-06-275103-8
[下] ISBN 4-06-275135-6)
脚注
[編集]- ^ “【切り裂きジャック】画家が犯人説!?未解決事件を絵画から読み解け!【ウォルター・シッカート】”. 山田五郎 オトナの教養講座. 山田五郎. 2023年5月16日閲覧。