パストラール
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パストラール(英語:pastorale)またはパストラーレ(ドイツ語:Pastorale)は、牧歌的な性格を持った音楽を指し、次の二つに大別できる。
- 羊飼いの音楽を模した、器楽曲あるいは声楽曲。
- 16世紀の田園劇。
バロック音楽においてパストラールとは、イタリアのピッフェラーリによる伝統的なクリスマス音楽を連想させる、バスのドローンに合わせて奏でられる牧歌的な旋律をいう。このようなパストラールは通常6/8拍子か12/8拍子を採る。有名なパストラールに、コレッリの《クリスマス協奏曲》作品6-8、ヴィヴァルディの《四季》より「春」の終楽章、ヘンデルの《メサイア》のピッファロ楽章、バッハのオルガン曲《パストレッラ》BWV.590より第1楽章といった例がある。アレッサンドロ・スカルラッティのクリスマス・オラトリオには、パストラール楽章が含まれており、息子のドメニコ・スカルラッティはパストラール様式のソナタをいくつか遺した。
なお、早くも16世紀において、ビクトリアがモテット《おゝ、大いなる神秘(ラテン語:O magnum Mysterium)》の後半部分(「アレルヤ」を連呼する箇所)でパストラールを用いている。
関連項目
[編集]- パストラル - 羊飼いの生活を描いた詩(田園詩、牧歌)・美術(田園画)・音楽(田園曲)・ドラマ(牧歌劇)。
- パストゥレル - トルバドゥールが使ったオック語の詩のジャンル。
- パストゥレイユ - 古フランス語の抒情詩の詩形。
- パストラール (ストラヴィンスキー)
- クリスマス・オラトリオ (バッハ) -第二部冒頭のシンフォニアは、通称「オーケストラ・パストラーレ」
- 交響曲第6番 (ベートーヴェン)
- アルルの女 (ビセー/ギロー) -第二組曲冒頭がパストラール
- 田園交響曲 (ヴォーン・ウィリアムズ)
- 8つの演奏会用エチュード(カプースチン)-第6曲「パストラール」