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ソアリング (競走馬)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
バラード (競走馬)から転送)
ソアリング
欧字表記 Soaring
品種 サラブレッド
性別
毛色 栗毛
生誕 1960年
Swaps
Skylarking
母の父 Mirza
生国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
競走成績
生涯成績 5戦0勝
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ソアリングSoaring)はアメリカ合衆国競走馬繁殖牝馬。競走馬としては未勝利に終わったが、繁殖入り後は子孫に活躍馬を多く輩出し、一大牝系を形成した。

血統背景

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母スカイラーキング(Skylarking)は1950年のモーリスドゲスト賞優勝馬で、本馬の他にフランス1000ギニーの勝ち馬イラ(Yla)などを産んでいる。また同じく同馬の産駒であるカリム(Karim)は種牡馬として日本に輸入され、短距離重賞5勝を挙げたタマミや「アラブの魔女」と称されたイナリトウザイなどを輩出。母の父としても顕彰馬ハイセイコーを送り出した。

母の父ミルザ(Mirza)はムムタズマハルを母に持つ良血馬で、ジュライステークスなど短距離路線で重賞4勝を挙げ、同馬の産駒の中で競走馬としては最も活躍した。管理調教師のフランク・バターズはミルザについて「過去に手掛けた馬の中では最も速かった」と語っている[注 1]

経歴

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競走馬時代

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アメリカで計5レースに出走したものの未勝利に終わっている。

繁殖牝馬時代

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母としては1968年アッシュランドステークスの優勝馬ミススワップスコー(Miss Swapsco)、1982年モンマスハンディキャップを制し同年のG2で2度ジョンヘンリーを3着に破ったメーメット(Mehmet)などを産み、繁殖牝馬としては大きな成功を収めた。

さらにミススワップスコーは繁殖入り後にバラードBallade[1]の母となる。バラードは母としてヘイローとの間に、G1競走を4勝し繁殖牝馬としても一流の結果を残した名牝グローリアスソング、1983年のエクリプス賞最優秀2歳牡馬で種牡馬としてもタイキシャトルを送り出したデヴィルズバッグ、2005年の北米リーディングサイアーとなったセイントバラードを産む驚異的な繁殖成績を挙げ、その後の子孫からもシングスピールダノンシャンティヴィルシーナシュヴァルグランヴィブロスなど活躍馬が多数誕生。同馬の子孫はソアリング系からさらに分岐した「バラード系」とも呼ばれる[2]

バラードを経由しない牝系子孫からは、ピフィギャル(Pi Phi Gal)の3代後にグラスワンダー・ワンダーアゲイン(Wonder Again)兄妹が出ている。

主な牝系図

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---↓ソアリング系

G1競走優勝馬(太字)、重賞競走に優勝した日本馬、ほか独立記事のある馬を記載。*は日本に輸入された馬。

牝系図の出典:[22]牝系検索α

血統表

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ソアリング血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 ハイペリオン系
[§ 2]

Swaps
1952 栗毛
父の父
Khaled
1943 黒鹿毛
Hyperion Gainsborough
Selene
Eclair Ethnarch
Black Ray
父の母
Iron Reward
1946 鹿毛
Beau Pere Son-in-Law
Cinna
Iron Maiden War Admiral
Betty Derr

Skylarking
1947 栗毛
Mirza
1935 鹿毛
Blenheim Blandford
Malva
Mumtaz Mahal The Tetrarch
Lady Josephine
母の母
Jennie
1936 鹿毛
Apelle Sardanapale
Angelina
Lindos Ojos Buen Ojo
Fourfold
母系(F-No.) 12号族(FN:12-c) [§ 3]
5代内の近親交配 The Tetrarch 5×4・5 = 12.50% [§ 4]
出典
  1. ^ [23]
  2. ^ [23]
  3. ^ [23]
  4. ^ [24]

注釈

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  1. ^ ムムタズマハルの英語版記事より引用(“his trainer, Frank Butters, said he was the fastest horse he had ever conditioned.”)。
  2. ^ ブライアンズタイムの代替元として知られるサンシャインフォーエヴァー産駒唯一のG1馬である[20]

出典

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  1. ^ Ballade(USA)”. JBISサーチ. 2020年1月21日閲覧。
  2. ^ 平出(2019)p.148
  3. ^ Miss Swapsco(USA)”. JBISサーチ. 2020年1月18日閲覧。
  4. ^ Sligo Bay(IRE)”. JBISサーチ. 2020年1月18日閲覧。
  5. ^ Nicoletta(GB)”. JBISサーチ. 2020年1月18日閲覧。
  6. ^ Lunar Fox(AUS)”. JBISサーチ. 2021年5月14日閲覧。
  7. ^ Molly Morgan(USA)”. JBISサーチ. 2020年1月18日閲覧。
  8. ^ 血統表 Better than Ever”. p.bogus.jp. 2020年1月18日閲覧。
  9. ^ Military(USA)”. JBISサーチ. 2020年1月18日閲覧。
  10. ^ Super Cool(AUS)”. JBISサーチ. 2020年1月18日閲覧。
  11. ^ Plenty of Grace(USA)”. JBISサーチ. 2020年1月18日閲覧。
  12. ^ Soaring Softly(USA)”. JBISサーチ. 2020年1月18日閲覧。
  13. ^ Noble's Promise(USA)”. JBISサーチ. 2020年1月18日閲覧。
  14. ^ Saudi Crown(USA)|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2024年11月22日閲覧。
  15. ^ Wonder Again(USA)”. JBISサーチ. 2020年1月18日閲覧。
  16. ^ 血統表 Colonel Liam”. p.bogus.jp. 2021年1月24日閲覧。
  17. ^ Tribulation(USA)”. JBISサーチ. 2020年1月18日閲覧。
  18. ^ Dawn's Curtsey(USA)”. JBISサーチ. 2020年1月18日閲覧。
  19. ^ Sunshine Street(USA)”. JBISサーチ. 2020年1月18日閲覧。
  20. ^ 種牡馬情報:種牡馬成績 |サンシャインフォーエヴァー(USA)”. JBISサーチ. 2020年1月18日閲覧。
  21. ^ Mehmet(USA)”. JBISサーチ. 2020年1月18日閲覧。
  22. ^ Soaringのファミリーライン” (ドイツ語). Galopp Sieger. 2020年1月18日閲覧。
  23. ^ a b c 血統情報:5代血統表|Soaring”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年9月29日閲覧。
  24. ^ Soaringの血統表”. netkeiba.com. 2020年1月16日閲覧。

参考文献

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  • 平出貴昭『覚えておきたい日本の牝系100』(スタンダードマガジン、2014年) ISBN 978-4-908960-00-0 (pp.204-205)
  • 平出貴昭『覚えておきたい世界の牝系100』(オーイズミ・アミュージオ、2019年) ISBN 978-4-07-341149-9 (pp.148-149:Ballade)

外部リンク

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