ハンガリー音階
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ハンガリー音階(ハンガリーおんかい)は、ハンガリーを中心に活動していたロマの音楽に使われた短音階。ジプシー音階やロマ音階とも呼ばれる。ハンガリーの主要な民族であるマジャル人の民謡の音階とは異なる。増音程を複数取り入れる特徴がある。
通常の短音階は、イ(A)を主音とした場合、
- A-B-C-D-E-F#-G#-A(旋律的短音階:上行形)
- A-G-F-E-D-C-B-A(旋律的短音階:下降形)
- A-B-C-D-E-F-G#-A(和声的短音階)
であるが、ハンガリー音階は
- A-B-C-D#-E-F-G#-A
と増二度を2つ取り入れている。
増音程を用いると東洋的な雰囲気を演出できるので、民族主義的な作曲家が好んで用いている。ショパン、リストの作品では作曲語法の中心に据えられており、暗譜する際に理解を欠かすことができない。現代の音楽作品でも「アジアンテイスト」で訴えかけたい楽曲(例:「恋のダンスサイト」)に頻繁に登場する。