ハンカ・シェルデルップ・ペツォルト
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ハンカ・シェルデルップ・ペツォルト | |
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基本情報 | |
出生名 |
ハンカ・シェルデルップ (Hanka Schjelderup) |
生誕 | 1862年[1] |
出身地 |
スウェーデン=ノルウェー ノルウェー、クリスチャンサン[1] |
死没 |
1937年8月14日 大日本帝国 東京府東京市京橋区明石町 聖路加国際病院[1] |
ジャンル | ピアノ、声楽 |
職業 | ピアニスト、ソプラノ歌手 |
ハンカ・シェルデルップ・ペツォルト(Hanka Schjelderup Petzold、1862年 - 1937年8月14日[1]または同年8月18日[2])は、ノルウェーのピアニスト、声楽家(ソプラノ)。姉に画家のライス・シェルデルップ[3]、兄に作曲家のゲルハルト・シェルデルップがいる[4]。
経歴
[編集]パリでフランシス・トメとエリ=ミリアム・ドラボルドとマリー・ジャエルに、ヴァイマルでフランツ・リストにピアノを学んだ。パリに戻ると同地でマチルデ・マルケージに、さらにドレスデンでアグラヤ・オルゲニに声楽を学んだ。バイロイトではコジマ・ワーグナーにリヒャルト・ワーグナーのオペラについて学んだ。その後、ドイツでオペラ『タンホイザー』のエリーザベト役が好評を博する。1909年に来日し、1924年まで東京音楽学校で声楽とピアノの指導に携わった。夫はドイツの仏教研究者ブルーノ・ペツォルト[1][2][5]。
ハンカ・シェルデルップ・ペツォルトの指導を受けた著名な日本人声楽家として、原田潤[6]、三浦環、外山国彦[7]、梁田貞[8]、澤崎定之[9]、清水金太郎、船橋栄吉、立松ふさ[10]、柳兼子[11]、永井郁子、原信子、武岡鶴代[12]、矢田部勁吉[13]、須藤五郎[14]、関鑑子[15]、細川碧[16]などが挙げられる[1][2][17]。
1937年3月に心臓病のために聖路加国際病院に入院し、同年8月に没した[1]。夫のブルーノは第二次世界大戦終戦時に長野県軽井沢町に疎開し、1949年2月16日に同地で死去した[18]。その後、夫妻の遺骨は比叡山に葬られた[4]。
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g 東京芸術大学百年史 東京音楽学校篇 第2巻 2003.
- ^ a b c コトバンク. ペツォルト ハンカ.
- ^ “Leis Schjelderup”. Norsk kunstnerleksikon. Oslo: Universitetsforlaget. (1982-1986) 2020年1月24日閲覧。
- ^ a b ハンカ・シェルデルップ・ペツォルト(Hanka Schjelderup Petzold) 駐日ノルウェー王国大使館
- ^ 瀧井 2018, pp. 199–200.
- ^ 日本の作曲家 2008, p. 543, 原田 潤.
- ^ “外山国彦”. コトバンク. デジタル版 日本人名大辞典+Plus. 2020年1月18日閲覧。
- ^ “梁田貞”. コトバンク. デジタル版 日本人名大辞典+Plus. 2020年1月18日閲覧。
- ^ “沢崎 定之”. コトバンク. 20世紀日本人名事典 ; 新撰 芸能人物事典 明治 - 平成. 2020年1月18日閲覧。
- ^ “立松ふさ”. コトバンク. デジタル版 日本人名大辞典+Plus. 2020年1月18日閲覧。
- ^ “柳兼子”. コトバンク. デジタル版 日本人名大辞典+Plus. 2020年1月18日閲覧。
- ^ “武岡 鶴代”. コトバンク. 20世紀日本人名事典 ; 新撰 芸能人物事典 明治 - 平成. 2020年1月18日閲覧。
- ^ “矢田部勁吉”. コトバンク. デジタル版 日本人名大辞典+Plus. 2020年1月18日閲覧。
- ^ 日本の作曲家 2008, p. 375, 須藤 五郎.
- ^ “関 鑑子”. コトバンク. 20世紀日本人名事典 ; 新撰 芸能人物事典 明治 - 平成. 2020年1月18日閲覧。
- ^ 日本の作曲家 2008, pp. 592–593, 細川 碧.
- ^ 瀧井 2018, pp. 206–207.
- ^ Buddhist Research Information 第4~10号, p.136, Institute for Advanced Studies of World Religions, 1982.
参考文献
[編集]- Detlev Schauwecker (2007年). “Hanka Schjelderup Petzold (1862-1937). - Eine norwegische Musikerin im Japan der Taisho-Jahre-” (PDF). 関西大学外国語教育研究機構. 2016年11月閲覧。.
- 東京芸術大学百年史編集委員会 編「第5節 教職員. 2 外国人教師. (2) ハンカ・ペツォルト Hanka Petzold」『東京芸術大学百年史 東京音楽学校篇 第2巻』音楽之友社、2003年、1214-1219頁。ISBN 978-4-2760-0615-7。
- ペツォルト夫妻を記念する会 編『比叡山に魅せられたドイツ人』ペツォルト夫妻を記念する会、大津、2008年 。(国立国会図書館サーチ)
- 細川周平、片山杜秀 監修『日本の作曲家 : 近現代音楽人名事典』日外アソシエーツ、2008年。ISBN 978-4-8169-2119-3。
- 瀧井敬子「第6章 『東京朝日新聞』「文芸欄」の音楽批評」『夏目漱石とクラシック音楽』毎日新聞出版、2018年。ISBN 978-4-6203-2498-2 。
- “ペツォルト ハンカ”. コトバンク. 新撰 芸能人物事典 明治~平成. 2020年1月18日閲覧。
外部リンク
[編集]- ハンカ・シェルデルップ・ペツォルト(Hanka Schjelderup Petzold) 駐日ノルウェー王国大使館ホームページ - ウェイバックマシン(2016年11月16日アーカイブ分)