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ノーフォーク・アンド・ウエスタン鉄道Jクラス蒸気機関車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ノーフォーク・アンド・ウエスタン鉄道Jクラス蒸気機関車
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ノーフォーク・アンド・ウエスタン鉄道Jクラス蒸気機関車 (The Norfolk and Western J class)は、 ノーフォーク・アンド・ウェスタン鉄道 (N&W)で製造された車軸配置4-8-4流線型蒸気機関車。かつて自社車両工場であったロアノーク工場で、1941年から1950年にかけて計14両が製造され、1950年代後半まで旅客輸送を担当した。

基本情報
運用者 ノーフォーク・アンド・ウェスタン鉄道
製造所 ロアノーク工場バージニア州
製造年 1941年 - 1950年
製造数 14両
主要諸元
軸配置 4-8-4
軌間 1,435 mm
3.40 m
高さ 4.93 m
機関車重量 224.1 t
総重量 395.8 t
動輪径 1,778 mm
シリンダ
(直径×行程)
686 mm × 813 mm
ボイラー圧力 2.07 MPa
火格子面積 10 ㎡
燃料 石炭
燃料搭載量 35 t
水タンク容量 83279 l
最高速度 177 km/h
備考 611号が動態保存
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この機関車の特徴は、動輪直径が1778mmとアメリカの旅客用機関車として小さいながらも、10平方メートルの巨大な火室と19.3気圧の高圧力に加え、ペンシルベニア鉄道のT1を超える太さのボイラーを持っていた。 また、全車輪やロッドやクランクピンは勿論、ベルに至るまでの個所にコロ軸受けを全面的に取り入れている。 ハンマーブローもレシプロマスは705キロで、ニューヨーク・セントラル鉄道J3クラスの450キロに及ばなかったが、時速112キロで4.1トンに抑えられている。 さらに自動給炭装置を備え、メンテナンスコストと稼働率向上を備えた。

運用

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第二世界大戦時のアメリカでは、旅客用の機関車の製造は許可されてなかったが、この機関車は動輪径が小さかったため、流線型カバーなしと車輪だけコロ軸受けという条件で貨物用に6両製造された。

大戦後、全機にコロ軸受けと流線型のカバーが取り付けられた。Jクラスは、ノーフォークシンシナティ間の旅客列車「ポワンタン・アロー」等の旅客列車を牽引した。

走行も期待に背かずに、従来の機関車と同じ牽引で時速145キロを出した。時には176キロを出したこともあった。その時の動輪回転数は、蒸気機関車の限界点とされる400回転前後を超える530回転から540回転あった。

またテストでペンシルバニア鉄道にも貸し出されて、フォトウェーンの115キロを15両(1025トン相当)の列車を時速176キロで引いた。

信頼性も高く一年半の工場での検査で、総走行距離数は300,000キロから360,000キロと日本の三倍以上であった。

1950年代後半になると、ディーゼル機関車の導入に伴い旅客運用から徐々に離脱し、晩年は数両が貨物運用に使用された。

保存

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現在、No.611が保存されている。

脚注

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参考文献

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  • 齋藤晃『蒸気機関車200年史』NTT出版、2007年。ISBN 978-4-7571-4151-3 
  • デイビット・ロス 著、小池滋・和久田康雄 訳『世界鉄道百科事典』悠書館。ISBN 978-4-903487-03-8 
  • Miller, Kenneth L. (2000). Norfolk and Western Class J: The Finest Steam Passenger Locomotive (1st ed.). Roanoke Chapter, National Railway Historical Society, Inc. ISBN 0-615-11664-7 

関連項目

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外部リンク

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