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ノート:花街

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中立的視点

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『以下では芸妓屋が集まっている区域を花街とする。

芸妓は芸事(歌・踊り)を中心におかれる存在で、肉体を主とする遊女と同一視すべきでは 無い。従って、花街は遊郭や赤線と区別するべきである。しかし江戸時代の高級遊女は芸事教養を身に付け単なる売春婦とは同一視できなかったこと、また芸妓 の表看板を出していても実際には金銭で簡単に交渉に応じる者が多かったことなどの事情もあって、両者のイメージは混同されがちである。現在においても日本 以外の国を初め、日本国内でも芸妓や花街に対するマイナスイメージ、偏見誤解がいまだに解かれていないのが現状である。』

Wikipedia内の遊女遊郭などの記事との整合性を考慮する必要性がありそうです。 また、「~べき」の表現があり、より中立的視点からの記述が必要なように思われます。服部半端 2009年3月16日 (月) 16:03 (UTC)[返信]

「かがい」と「はなまち」は異なる?

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現在「花街(はなまち)」と呼ばれるのは、基本的に芸者町、いわゆる三業地(または二業地)のことだと理解しています。

ためしに、現在の記事で出典としている大辞泉を含め、いくつかの国語辞典での記述を確認してみます。

  • かがい
    • 大辞泉: 【花街】 遊女屋・芸者屋などの集まっている地域。遊郭。いろまち。花柳街。はなまち。
    • 大辞林(第二版): 【花街】 いろまち。遊郭。花柳街。
    • 広辞苑(第五版): 【花街】 遊郭。花柳街。いろまち。
    • 新明解国語辞典(第五版): 【花街】 「遊郭」のえんきょく表現。はなまち。
    • 岩波国語辞典(第四版): 【花街】 遊郭。花柳街。いろまち。
  • はなまち
    • 大辞泉: 【花街/花町】 芸者屋・遊女屋などの集まっている町。色里。色町。かがい。
    • 大辞林(第二版): 【花街】 (〔補説〕「かがい(花街)」の訓読み) 芸者屋・遊女屋などが集まっている町。花柳街。いろまち。
    • 広辞苑(第五版): 【花街】 料理屋・芸者屋・遊女屋などが多く軒を並べている町。色町。色里。
    • 新明解国語辞典(第五版): 【花町】 置屋や待合などの集まっている町(の一郭)。〔狭義では、遊郭を指す〕「花街」とも書く。
    • 岩波国語辞典(第四版): 【花街】 花柳界である地区。待合・芸者屋・料理屋などの集まっている町。また、遊郭。
  • かりゅう
    • 大辞泉: 【花柳】 2 《「花街柳巷(りゅうこう)」の略》芸者や遊女。また、遊里・遊郭。
    • 大辞林(第二版): 【花柳】 [2](〔補説〕李白の詩「流二夜郎一贈二辛判官一」の一節「昔在二長安一酔二花柳一」から)遊女。芸者。また、遊郭・遊里。
    • 広辞苑(第五版): 【花柳】 (2)[李白、詩]遊里。いろざと。また、芸者や遊女。
    • 新明解国語辞典(第五版): 【花柳】 「芸者町」の異称。〔もとは遊郭をも指した〕
    • 岩波国語辞典(第四版): 【花柳】 芸者町や遊郭。

こうやってみると、大辞泉以外は「かがい」を遊郭、「はなまち」を芸者町または遊郭、としていることでほぼ一致しています。

多いほうが正しい、とするつもりはありませんが、以下のような記事にすると分かりやすいうえ、おそらくはより正確なのかと思います。

  • 読みは「はなまち」。現在はおもに(過去に三業地・二業地と呼ばれた)芸者町のことを指す。
  • 本来は「かがい」と読み、遊郭のこと、あるいは遊郭と芸者町の総称。

「芸者町でも売春が行われた」ことと、「花街という語が遊郭(もしくは遊郭と芸者町の総称)を意味するか」は区別して考える必要があると思うのですが、このあたりが多少混乱気味なのかもしれません。もっとも、芸者町と遊郭の区別自体がかならずしも明確とは限らないのでしょうが、それでも別の概念ではあると理解しています。

もしかすると以上を踏まえて記事を修正するかもしれませんが、私自身理解が不十分ですので、できれば(もし私の理解がとんちんかんでなければ)これを参考にしていただき、どなたか記事を執筆していただければと思います。 --KAWASAKI Hiroyuki 2012年2月28日 (火) 17:57 (UTC) / 一部修正: 2012年2月28日 (火) 18:08 (UTC)[返信]

いろいろ調べてみると、そう簡単には言えなそうですね。芸妓サイドに「『かがい』も『はなまち』も花柳も芸者町のことだけを意味して遊郭のことなど意味しないのだ」みたいな気分がありそうなことが話をややこしくしていそうな気もします。で、特定の辞書だけを出典とするのも恣意的な気がしますし、かといって複数の辞書を出典とするのも独自研究っぽいような……。辞書によって語義が異なると前置きしつつ、大辞林あたりを引用するのが妥当でしょうか? --KAWASAKI Hiroyuki 2012年2月28日 (火) 19:11 (UTC)[返信]

コメント 「かがい」と「はなまち」について、先年NHKのアナウンサーに質問したところ、「京都では『はなまち』と言ってきたことは知っている。ただ、視聴者の中に風俗街と誤解する人がおり、それを避けるためあえて『かがい』と言っている。けっして『はなまち』が間違いであるという意図ではない。」とのことであった。--Sadahide会話2014年11月10日 (月) 14:25 (UTC)[返信]

花街の使用例

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冒頭の「売春防止法(1957年施行)までは多くの花街に芸妓と娼妓の両方がいた」というのは混乱があるようです(1957年では娼妓は存在しない)。

用例を集める必要がありますが、予想では「花街」の範囲は年代で替わっていて、江戸時代では遊郭=花街、明治以降は遊郭+三業地等=花街、戦後は三業地等=花街、という流れだと思います。昭和初期の「三都花街めぐり」[1]では、(東京の場合)「娼妓本位の…遊郭」「芸妓専門の花街」を総称して「花街」と呼んでいます。 --忠太会話2013年10月31日 (木) 16:04 (UTC)[返信]

  • 江戸時代の西村藐庵「花街漫録」(文政8年)は吉原風俗の考証であり、明治以降の「江戸花街沿革史」(1894年)、「花街風俗史」(1906年)なども吉原の記述。
  • 明治初期の「静岡全盛花街一覧」[2]や「浪華花街細見」[3]の内容も遊郭の案内(芸妓の名前も含む)。
  • 京都、大阪では「南地五花街」「祇園の花街」「先斗町の花街」などの呼び方があった(これらには芸妓と娼妓がいた)。(読売新聞1881年9月6日、1889年11月1日、朝日新聞1882年4月30日など)

 --忠太会話2013年11月2日 (土) 14:46 (UTC)[返信]

加藤政洋による論考「都市空間の史層、花街の近代」をななめ読みすると(著書は未読)、そもそも戦前に遊廓と芸者町が(ある程度)分化していたのは東京だけではないかと思うのですが、どうでしょうか。 --KAWASAKI Hiroyuki会話2013年11月4日 (月) 16:31 (UTC)[返信]
東京だけではないはずですが、少なくとも京都と東京はかなり異質ですね。一つは、制度上の話で、明治初年に、京都では茶屋(芸娼妓を呼ぶ場所)を「貸座敷」として指定した(?)のに対して、東京では「貸座敷」=娼妓が住み・稼ぐ場所ですね。…自分も加藤氏の本を改めて読み直している状態です(汗)。
それから岩下尚史氏なども力説していたと思いますが、実態上の話で、一流の芸妓と場末の芸者がごっちゃにされている面もあると思います。
また、最近ではおもてなしとか伝統文化の観点から花街を評価しようという声があると思います。過去のネガティブな部分をことさら強調するのもいかがなものか、など、色々考えさせられております。 --忠太会話2013年11月5日 (火) 14:12 (UTC)[返信]
  • 加藤氏「花街」「京の花街ものがたり」を読んでるところですが、ほとんどの都市で遊廓と芸者町は分化していたようで、例外は京都・大阪くらいでしょうか…?(ただ、狭義の花街=芸者町と定義しているところは疑問です)
  • 元々の「花街」の出典は、8世紀李白の「流夜郎贈辛判官」にある「昔在長安醉花柳」(昔、長安に在りて花柳に醉う)、11世紀黄庭堅の「満庭芳」にある「柳巷花街」(?)あたり。 --忠太会話2013年11月21日 (木) 13:53 (UTC)[返信]
コメント たとえば金沢の浅野川沿いだと、基本的には(私の誤解でなければ)左岸(南岸)の主計町が芸者町、右岸(北岸)の東山が遊廓だと思いますが、その東山が金沢を代表する景観として広告等で紹介されているところを見ると、意図的に混同されているように思えます。遊廓の観光資源としての利用、あるいは忠太さんがご指摘の伝統文化の継承というのも分かりますが、一方で日本での管理売春が国際的に問題視されることがある(現在については en:Human trafficking in Japan)わりに国内では問題意識があまり共有されていないこともあり、ネガティブな部分に蓋をしてしまう観光開発のあり方は将来的に非難される危険性を孕んでいるようにも思います。
当記事、および遊廓、それぞれの記事の記述は(知識がない私の目には)おおむね妥当なものだと思いますが、両者の関係、および時代や地域による分化度の違いが当記事にもっと加えられるとよさそうです。そもそも研究途上の領域かもしれませんが……。 --KAWASAKI Hiroyuki会話2015年10月21日 (水) 06:49 (UTC)[返信]