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ノート:ドント方式

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ある種の死票を最小化する最適化問題の解法がドント式と一致することの証明

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ある種の死票を最小化する最適化問題

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(1)(ある種の)死票を、「落選者の得票(狭義の死票) + (最低得票当選者の得票数よりも多く得票した票(取り過ぎ票))」と定義する。

(2)票の形式は、政党を投票対象とした単記非移譲式投票とする。

(3)政党から複数の当選者を出す場合、それぞれの当選者の得票は、所属政党の得票から選管が配分する。

この時、死票を最小にする

(問い1)議席の各政党への配分方法

(問い2)政党内において、当選者への票の配分方法

を求めよ。

(問い2)の解について

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死票

= 落選者の得票(狭義の死票) + (最低得票当選者の得票数よりも多く得票した票(取り過ぎ票))

= (全投票数) - (当選者の最低得票数)×(当選者人数)

なので、死票の最小化は、当選者最低得票数の最大化に等しい。…(D)

このため、(問い2)の解を「当選者だけに、政党の得票全てを均等に配分」にすれば、その政党の当選者最低得票数を最大化できる。もちろん、特定の党の当選者最低得票数を最大化しても、他の党の当選者最低得票数が低ければ意味は無いが、少なくとも、当選者最低得票数が一番小さい政党だけは、均等配分をしなければならないだろう。

(問い1)の解法がドント式と一致する事の証明

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議席数についての数学的帰納法を用いる。

まず、議席数が1の場合、最適解はドント式と一致する。得票数が最大の政党が議席を得るだけ。自明でしょ?…(A)

次に、議席数がnの場合の最適解はドント式と一致すると仮定する。…(B)

議席数がnの場合の当選者最低得票数をMin(n)とおき、その時最低得票当選者を出している政党を政党Bとおく。

議席数がn+1の場合のドント式の解は、

  1. 議席数nの時の最適解の通りに、n議席配分する
  2. 最後の1議席は、(政党の得票数)/((議席数nの時の最適解での、その政党の議席数)+1)が最大になる政党に配分する

によって得られる。ここで、最後の1議席を得た政党を政党Aとし、(政党の得票数)/((議席数nの時の最適解での、その政党の議席数)+1)をMinAとおく。

ここで、MinA <= Min(n)が成り立つ。何故なら、MinA > Min(n)だと、nでの最適解で政党Bの議席を政党Aに移すことにより、政党Bの当選者最低得票数はMin(n)から増え、政党Aの当選者最低得票数はMinAになるため、最適解よりも「最適」な解が出来てしまう矛盾が生じる。従って、n+1でのドント式解の当選者最低得票数はMinAである。

ここで、議席数n+1のドント式の解と異なるものが最適解だと仮定すると、…(E)

政党Aに2議席を追加すると政党A所属当選者の最低得票数がMinAを下回り、n+1でのドント式に負けてしまう。よって、n+1での最適解での政党Aの議席数は、(nでの最適解での政党Aの議席数)+1以下でなければならない。政党Aが一議席しか増やせないとなると、n+1での最適解がドント式解と異なるためには、nでの最適解と比べて政党A以外の政党で議席を増やす必要がある。仮に、議席の増えた政党の一つを政党Cとすると、政党C所属当選者の最低得票数は

(政党Cの得票数)/((議席数nの時の最適解での、その政党Cの議席数)+(増えた分))

<= (政党Cの得票数)/((議席数nの時の最適解での、その政党Cの議席数)+1)

ところが、政党Aの定義により

(政党Cの得票数)/((議席数nの時の最適解での、その政党Cの議席数)+1) < MinA

なので、n+1の最適解の当選者最低得票数は、n+1でのドント式の当選者最低得票数を下回ってしまう。

よって、(E)の仮定は誤りであり、議席数n+1での最適解は、n+1でのドント式の解と等しい。…(C)

(D)(A)(B)(C)より、(議席数が1以上の時)死票を最小化する方法は、ドント式と一致する(証明終了)。


この証明は、決して厳密なものではなく、不完全な所を指摘するのは容易いと思います。しかし、検証と反証の非対称性の記事にある様に、この証明が間違いならばそれを示す最も簡単な方法は、「政党A,B,C…がそれぞれ100票、201票、…獲得し、配分する議席数が8議席の場合、ドント式ではこうなるけど、こっちの配分例の方が死票が少ない」という反例を一つ挙げることです。私は、最適解がドント式から外れる例を、一つも作ることが出来ませんでした。

ちなみに、ドント式発案者も、最適化問題としての意識を持っていたようです。 [[1]] より抜粋「 いまは廃版であるが、中公新書「比例代表制 国際比較にもとづく提案」(西平重喜・著 昭和56年)という本がある。 (中略) ドント方式の考え方は、競り売りと同じである。 (中略) ドントはこのように1議席の重みをなるべく大きくする、いいかえると1議員ができるだけ多くの票を代表するようにすべきだと考えたのである。 」 なので、「最適化問題としてのドント式」の復活を提案します。 A-11 --118.19.134.31 2012年3月1日 (木) 23:31 (UTC)[返信]

コメント

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本記事で私が「一般には成り立たない」と書いたのは、この「ある種の死票」という概念になじみがなかったので誤解したところがあります。よって撤回いたします。この「ある種の概念」という概念の提唱者とその文献、及びその概念によれば上記のようなことが言える、とした出典を提示してくださるとよいのですが。--КОЛЯ 会話 2012年3月2日 (金) 00:08 (UTC)[返信]

さて、上記「証明」は、よくわかりませんでした。論理構成もさることながら、一番わからないのは、そもそも「最低得票当選者」と比べることです。比例代表制において「最低得票当選者」とは何でしょう? ÷1、÷2、……と計算した数値の、最後の議席をあらわす数値のことでしょうか? それでも腑に落ちません。「次点」と比べるならまだしもです。——もっともこの論点は、議論するつもりはありません。出典を提示してくださればそれで済むことですから。--КОЛЯ 会話 2012年3月2日 (金) 15:43 (UTC)[返信]

「ある種の死票」の出典について。

"Handbook on Approval Voting"[[2]]の113ページ"representativeness"の説明が、明示された出典です(該当個所は無料配布されてませんが、googleで"approval representativeness"を検索すると、googleブックスで該当個所を無料で見ることが出来ます)。Monroe氏による「代表の定義」では、"each elected candidate should be assigned to an equal number of voters"(各当選者は同数の投票者を配分されなければならない)とあります。この「Monroe氏の代表の定義」を採用して比例代表制にしたApproval votingの例がこの本の114ページで説明されています。その例の一つに、4票の配分が確実な候補と2票までしか配分できない候補の二人の候補を当選者とした場合の「実現される票の配分」が載っており、2票の候補に引き摺られて4票の候補の票が2票に減らされています。そうしないと、投票者のいない「幽霊票」を使って、得票の少ない候補に補填しなければならないからです。従って、Monroe氏の定義で当選者の得票を揃えるときは、得票の多い候補ではなく、一番得票の少ない候補に合わせます。死票の定義が「代表されない票」である以上、「代表される票」の定義が与えられる度に、死票は再定義されます。ここで述べる「ある種の死票」とは「Monroe氏の定義により代表されない票」です。

私が書いた「ある種の死票を最小化する最適化問題」は、政党名簿比例代表制でポピュラーな政党単記票(政党名だけを単数だけ記した票)でrepresentataiveness approval votingを行う方法の一つ(かつ、自然な方法の中では多分唯一の)です。さすがに、これとドント式との同一性を証明する出典は見つけることが出来ませんでした。[[3]]によると、ボルダ方式などでMonroe氏の死票を最小化する制度の研究があり、その中に政党単記票が含まれている可能性は無いわけではありせんが、当該論文を私は手に入れることが出来ないので分かりません(たぶん、無いでしょう)。ただ、私の記述能力が拙いだけで、ドント式との同一性証明は高校数学の範囲で十分に可能だと、私は思います。 A-11 --118.19.134.31 2012年3月2日 (金) 23:16 (UTC)[返信]

コメントありがとうございます。「政党名だけを単数だけ記した票」によって Approval Voting を行うという方法が理解できません。あなたの書かれたApproval votingの記事も読みましたが、理解困難な文章でした。
ともかくも、信頼できる出典があれば書くことができますし、なければ書くべきではありません。もし正しいことであれば、誰かが論文にしているはずです。--КОЛЯ 会話 2012年3月3日 (土) 01:44 (UTC)[返信]

外部リンク修正

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ありがとうございました。—InternetArchiveBot (バグを報告する) 2017年9月15日 (金) 19:18 (UTC)[返信]