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ノトケラトプス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ノトケラトプス
生息年代: 後期白亜紀,
~77–66 Ma
ホロタイプの下顎
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
亜綱 : 双弓亜綱 Diapsida
下綱 : 主竜形下綱 Archosauromorpha
上目 : 恐竜上目 Dinosauria
: 鳥盤目 Ornithischia
: ノトケラトプス属 Notoceratops
学名
Notoceratops
Tapia, 1918
シノニム
  • N. bonarellii Tapia, 1918

ノトケラトプス学名 : Notoceratops、「南の角のある顔」の意)は、パタゴニアアルゼンチン)の後期白亜紀堆積物から発見された、おそらくカンパニアンマーストリヒチアンに生息し、断片的で歯のない左歯骨に基づく、絶滅した鳥盤類恐竜疑問名。ノトケラトプスは角竜類の可能性が高く[1]ラゴ・コルウエ・ウアピ層英語版で発見された。

発見と命名

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1918年、古生物学者 Augusto Tapia がノトケラトプスのホロタイプを発見した。彼はまた、1918年にタイプ種N. bonarellii(当初は Notoceratops Bonarelliと表記)と命名した[2]。属名はギリシャ語のnotos(南)、keras(角)、ops(顔)に由来する。種小名は、Tapia の発見に関する研究を助言した Guido Bonarelli を称えたものである。現行の国際動物命名規約では固有名詞や属名に由来するものであっても種小名の語頭は小文字で始めると規定されているので (ICZN 5.1., 28)、現在種小名は bonarellii とされて頭文字に大文字の B は使用されていない。発表後の多くの出版物では、種小名を i が一つだけの "bonarelli" として表記されてきたが、現在では二つの i が連続している種小名 bonarellii に修正されている。チュブ州コルウエ・ウアピ湖付近で発見されたこの化石は、1929年にフリードリヒ・フォン・ヒューネによって記載されたが[3]、その後失われてしまった[4]

系統発生

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1918年に Tapia によって角竜類として最初に言及されたが、角竜類の他の属が南半球で知られていなかったため、後に否定された。しかし、2003年にオーストラリアでノトケラトプスとは別の角竜類と思われるセレンディパケラトプスが発見されたことで、この見解は変化するかもしれない[5]。ノトケラトプスはそれ以降、疑問名とされ、ハドロサウルス類であった可能性がある[6]。Tom Rich et al. が2014年に発表した、セレンディパケラトプスの有効性に焦点を当てた分析では、ノトケラトプスに関する文献についても調査された。彼らは、ホロタイプは角竜類の特徴を持っており、ノトケラトプスはおそらく有効であると結論付けた[1]

脚注

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  1. ^ a b Rich, Thomas H.; Kear, Benjamin P.; Sinclair, Robert; Chinnery, Brenda; Carpenter, Kenneth; McHugh, Mary L.; Vickers-Rich, Patricia (2014-10-02). Serendipaceratops arthurcclarkei Rich & Vickers-Rich, 2003 is an Australian Early Cretaceous ceratopsian” (英語). Alcheringa: An Australasian Journal of Palaeontology 38 (4): 456–479. Bibcode2014Alch...38..456R. doi:10.1080/03115518.2014.894809. ISSN 0311-5518. https://www.researchgate.net/publication/271750990. 
  2. ^ Tapia, A. (1918), "Una mandibula de dinosaurio procedente de Patagonia", Physis 4: 369–370
  3. ^ F. von Huene, 1929, Los saurisquios y ornitisquios del Cretacéo Argentino. Anales del Museo de La Plata (series 3). 3, 1-196
  4. ^ “Ornithischia” (英語). Patagonian Mesozoic reptiles. Bloomington: Indiana University Press. (2007). pp. 167–187. ISBN 9780253348579. OCLC 758738548. http://worldcat.org/oclc/758738548 
  5. ^ T. Rich and P. Vickers-Rich. 2003. Protoceratopsian? ulnae from Australia. Records of the Queen Victoria Museum Launceston 113:1-12
  6. ^ Ibiricu, Lucio M.; Martínez, Rubén D.; Lamanna, Matthew C.; Casal, Gabriel A.; Luna, Marcelo; Harris, Jerald D.; Lacovara, Kenneth J. (August 2010). “A Medium-Sized Ornithopod (Dinosauria: Ornithischia) from the Upper Cretaceous Bajo Barreal Formation of Lago Colhué Huapi, Southern Chubut Province, Argentina”. Annals of Carnegie Museum 79 (1): 39–50. doi:10.2992/007.079.0103. ISSN 0097-4463. https://cactus.dixie.edu/jharris/Colhue_Huapi_Ornithopod.pdf.