ナミハリネズミ
ナミハリネズミ | |||||||||||||||||||||||||||
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ナミハリネズミ Erinaceus europaeus
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保全状況評価[1] | |||||||||||||||||||||||||||
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | |||||||||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Erinaceus europaeus Linnaeus, 1758[2] | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
ナミハリネズミ[3] | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Western European hedgehog[1][4] | |||||||||||||||||||||||||||
ナミハリネズミ (Erinaceus europaeus) は、哺乳綱真無盲腸目ハリネズミ科ハリネズミ属に分類される哺乳類。ハリネズミ属の模式種[2]。別名ヨーロッパハリネズミ[5]。
分布
[編集]スコットランド、イギリス、イタリア、エストニア、オーストリア、オランダ、クロアチア、スイス、スウェーデン、スロベニア、チェコ、デンマーク、ドイツ、ノルウェー、フィンランド、フランス、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、ロシア北西部[1]
形態
[編集]体長約20cm-30cmで、成体は体重600g(冬眠後)-1200g(冬眠前)である。オスはメスと比べて若干大きい。
生態
[編集]森林、農地や郊外に生息する。夜行性で、危険を感じるとボール状になり、表面のとげで捕食者から身を守る。
主に甲虫目・直翅目・膜翅目・鱗翅目・ゴキブリ類などの昆虫を食べ、小型哺乳類、卵、ヘビ類などの爬虫類、両生類、動物の死骸なども食べる[4]。捕食者はイヌ・アカギツネ・ヨーロッパアナグマ・フクロウ科・ヘビ類などが挙げられる[4]。
妊娠期間は約35日[4]。野生下での寿命は6年以上に達することもあり、飼育下での寿命は10年以上に達する個体も多い[4]。
スコットランドのアウター・ヘブリディーズでは、タシギ、ハマシギ、アカアシシギ、タゲリ等の地面に巣を作る鳥の卵を食べてしまうため、深刻な害獣となっている。ニュージーランドでもヌリツヤマイマイ、ウェタ等の固有種を食べてしまう害獣とされている。
人間との関係
[編集]古代ローマでは、食用とされることもあった[4]。血や内臓が、薬用になると信じられたこともあった[4]。
交通事故によって死亡することはあるものの、2016年の時点では種としては絶滅のおそれは低いと考えられている[1]。
2007年10月28日に発表された新しいイギリス生物多様性国家戦略で、ヨーロッパハリネズミは保存と保護が必要な種とされた[6][7]。
デンマークでは、ハリネズミは法律によって保護されており[8]、捕獲や狩猟が禁止されているが、冬季に低体重のハリネズミを飼育することは認められている。庭付きの家に住む人はキャットフードでハリネズミをおびき寄せ、害虫駆除能力を利用することは推奨されている。
ニュージーランドに移入されている[2]。日本に外来種として定着しているハリネズミ類を本種とする説もあったが[5]、蝶形骨の形状やミトコンドリアDNAの系統解析によりアムールハリネズミと同定されている[9]。
ブロンドハリネズミ
[編集]ブロンドハリネズミは劣性遺伝子が発現し、ビーズのような目、クリーム色のとげとなった珍しい個体であるが、厳密にはアルビノではない。チャンネル諸島のオルダニー島以外では非常に珍しい。約1000匹に1匹存在すると考えられている。ノミを運ばないと言い伝えられており、島固有の変種となっている。
2006年6月に、Mammalian Genome Projectの一環としてBroad Instituteからゲノム配列が公開された[10]。
出典
[編集]- ^ a b c d Amori, G. 2016. Erinaceus europaeus. The IUCN Red List of Threatened Species 2016: e.T29650A2791303. https://doi.org/10.2305/IUCN.UK.2016-3.RLTS.T29650A2791303.en. Downloaded on 23 December 2020.
- ^ a b c Rainer Hutterer, "Order Erinaceomorpha". Mammal Species of the World, (3rd ed.), Don E. Wilson & DeeAnn M. Reeder (ed.), Volume 1, Johns Hopkins University Press, 2005, Pages 212 - 219.
- ^ 川田伸一郎, 岩佐真宏, 福井大, 新宅勇太, 天野雅男, 下稲葉さやか, 樽創, 姉崎智子, 横畑泰志 「世界哺乳類標準和名目録」『哺乳類科学』58巻 別冊、日本哺乳類学会、2018年、1-53頁。
- ^ a b c d e f g Colin Roberts, 2011. "Erinaceus europaeus" (On-line), Animal Diversity Web. Accessed December 23, 2020 at http://animaldiversity.org/accounts/Erinaceus_europaeus/
- ^ a b 鈴木欣司「ナミハリネズミ」『日本外来哺乳類フィールド図鑑』旺文社、2005年、216-217頁。
- ^ BBC NEWS, Hedgehogs join 'protection' list
- ^ BAP Terrestrial Mammal List[リンク切れ]
- ^ http://www.skovognatur.dk/DyrOgPlanter/Pattedyr/Insektaedere/Pindsvin.htm The Forest and Nature Department[リンク切れ]
- ^ 岡孝夫・長谷川洋子・鉄谷龍之・安藤元一・石井信夫・Lee Hang・小川博・天野卓「伊東市および小田原市に定着した外来種ハリネズミのミトコンドリアDNA多型解析」『東京農大農学集報』第55巻 2号、東京農業大学、2010年、158-162頁。
- ^ “Hedgehog”. Ensembl Genome Browser. 2007年6月11日閲覧。