ナストロ・ダルジェント作曲賞
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ナストロ・ダルジェント作曲賞(伊:Nastro d'Argento alla migliore musica, 英語:Nastro d'Argento Best Score)は、イタリアの映画賞「ナストロ・ダルジェント賞」の部門のひとつである。『アンタッチャブル』(1988年)のようなアメリカ映画であっても、作品に起用されたイタリアの作曲家に対して、同賞は与えられる。
2023年現在、最多受賞回数はエンニオ・モリコーネの9回である。
1940年代
[編集]- 1947年 - レンツォ・ロッセリーニ - 『戦火のかなた』(Paisà、監督:ロベルト・ロッセリーニ)
- 1948年 - レンツォ・ロッセリーニ - I fratelli Karamàzov(監督:ジャコモ・ジェンティローモ) ※2度目
- 1949年 - アレッサンドロ・チコニーニ Alessandro Cicognini - 『自転車泥棒』(監督:ヴィットリオ・デ・シーカ)
1950年代
[編集]- 1950年 - ロマン・ヴラド Roman Vlad(全作品に対して)
- 1951年 - ジョヴァンニ・フスコ Giovanni Fusco - 『愛と殺意』(Cronaca di un amore、監督:ミケランジェロ・アントニオーニ)
- 1952年 - マリオ・ナシンベーネ Mario Nascimbene - Rome ore 11(監督:ジュゼッペ・デ・サンティス)
- 1953年 - ヴァレンティーノ・ブッキ Valentino Bucchi - Febbre di vivere(監督:クラウディオ・ゴーラ)
- 1954年 - マリオ・ザフレード Mario Zafred - Cronache di poveri amanti(監督:カルロ・リッツァーニ)
- 1955年 - アンジェロ・フランチェスコ・ラヴァニーノ Angelo Francesco Lavagnino - 『失われた大陸』(Continente perduto、監督:レオナルド・ポンツィ)
- 1956年 - アンジェロ・フランチェスコ・ラヴァニーノ - Vertigine bianca(監督:ジョルジョ・フェローニ) ※2度目
- 1957年 - ニーノ・ロータ - 『戦争と平和』(Guerra e pace、監督:キング・ヴィダー)
- 1958年 - ニーノ・ロータ - 『白夜』(監督:ルキノ・ヴィスコンティ) ※2度目
- 1959年 - カルロ・ルスティケッリ - 『わらの男』(L'uomo di paglia、監督:ピエトロ・ジェルミ)
1960年代
[編集]- 1960年 - マリオ・ナシンベーネ - 『激しい季節』(Estate violenta、監督:ヴァレリオ・ズルリーニ) ※2度目
- 1961年 - ジョヴァンニ・フスコ - 『情事』(L'avventura、監督:ミケランジェロ・アントニオーニ) ※2度目
- 1962年 - ジョルジョ・ガスリーニ Giorgio Gaslini - 『夜』(La notte、監督:ミケランジェロ・アントニオーニ)
- 1963年 - ピエロ・ピッチオーニ Piero Piccioni - 『シシリーの黒い霧』(Salvatore Giuliano、監督:フランチェスコ・ロージ)
- 1964年 - ニーノ・ロータ - 『8 1/2』(監督:フェデリコ・フェリーニ) ※3度目
- 1965年 - エンニオ・モリコーネ - 『荒野の用心棒』(監督:ボブ・ロバートソン)
- 1966年 - アルマンド・トロヴァヨーリ Armando Trovajoli - 『黄金の七人』(Sette uomini d'oro、監督:マルコ・ヴィカリオ)
- 1967年 - カルロ・ルスティケッリ - L'armata Brancaleone(監督:マリオ・モニチェリ) ※2度目
- 1968年 - マリオ・ナシンベーネ - Pronto... c'è una certa Giuliana per te(監督:マッシモ・フランチオーザ) ※3度目
- 1969年 - ニーノ・ロータ - 『ロミオとジュリエット』(Romeo e Giulietta、監督:フランコ・ゼフィレッリ) ※4度目
1970年代
[編集]- 1970年 - エンニオ・モリコーネ - 『ある夕食のテーブル』(Metti una sera a cena、監督:ジュゼッペ・パトローニ・グリッフィ) ※2度目
- 1971年 - ステルヴィオ・チプリアーニ Selvio Cipriani - 『ベニスの愛』(Anonimo veneziano、監督:エンリコ・マリア・サレルノ)
- 1972年 - エンニオ・モリコーネ - 『死刑台のメロディ』(Sacco and Vanzetti、監督:ジュリアーノ・モンタルド) ※3度目
- 1973年 - グイド&マウリツィオ・デ・アンジェリス Guido De Angelis、Maurizio De Angelis - ...Più forte ragazzi!(監督:ジュゼッペ・コリッツィ)
- 1974年 - トニー・レニス Tony Renis - 『明日なき夕陽』(Blu gang vissero per sempre felici e ammazzati、監督:マルク・マイヤーことルイジ・バッツォーニ)
- 1975年 - ジャンカルロ・キャラメッロ Giancarlo Chiaramello - Orlando furioso(テレビ映画、監督:ルカ・ロンコーニ)
- 1976年 - アドリアーノ・チェレンターノ Adriano Celentano - Yuppi Du(監督:アドリアーノ・チェレンターノ、共同監督:ミキ・デル・プレート、アルベルト・シルヴェストリ)
- 1977年 - フレッド・ボングスト Fred Bongusto - Oh Serafina(監督:アルベルト・ラットゥアーダ)
- 1978年 - アルマンド・トロヴァヨーリ - 『特別な一日』(Una giornata particolare、監督:エットーレ・スコラ) ※2度目
- 1979年 - ニーノ・ロータ - 『オーケストラ・リハーサル』(Prova d'orchestra、監督:フェデリコ・フェリーニ) ※5度目
1980年代
[編集]- 1980年 - フレッド・ボングスト - 『スキャンドール / 禁じられた体験』(La cicala、監督:アルベルト・ラットゥアーダ) ※2度目
- 1981年 - リズ・オルトラーニ - Aiutami a sognare(監督:プピ・アヴァティ)
- 1982年 - ルーチョ・ダッラ Lucio Dalla、ファビオ・リベラトーリ Fabio Liberatori - Borotalco(監督:カルロ・ヴェルドーネ)
- 1983年 - アンジェロ・ブランドゥアルディ Angelo Branduardi - State buoni... se potete(監督:ルイジ・マーニ)
- 1984年 - リズ・オルトラーニ - 『追憶の旅』(Una gita scolastica、監督:プピ・アヴァティ) ※2度目
- 1985年 - エンニオ・モリコーネ -『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(監督:セルジオ・レオーネ) ※4度目
- 1986年 - トニー・エスポジト Tony Esposito - Un complicato intrigo di donne vicoli e delitti(監督:リナ・ウェルトミューラー)
- 1987年
- アルマンド・トロヴァヨーリ - 『ラ・ファミリア』(La famiglia、監督:エットーレ・スコラ) ※3度目
- リズ・オルトラーニ - 『インクアイリー / 審問』(L'inchiesta、監督:ダミアーノ・ダミアーニ) ※3度目
- ジョヴァンニ・ヌーティ Giovanni Nuti - Stregati(監督:フランチェスコ・ヌーティ)
- 1988年 - エンニオ・モリコーネ - 『アンタッチャブル』(監督:ブライアン・デ・パルマ) ※5度目
- 1989年 - エウジェニオ・ベンナート Eugenio Bennato、カルロ・ダンジ Carlo D'Angi - Cavalli si nasce(監督:セルジオ・スタイノ)
1990年代
[編集]- 1990年 - クラウディオ・マットーネ Claudio Mattone - Scugnizzi(監督:ナンニ・ロイ)
- 1991年 - ニコラ・ピオヴァーニ Nicola Piovani - 『ボイス・オブ・ムーン』(La voce della luna、監督:フェデリコ・フェリーニ)、In nome del popolo sovrano(監督:ルイジ・マーニ)、Il male oscuro(監督:マリオ・モニチェリ)、『太陽は夜も輝く』(Il sole anche di notte、タヴィアーニ兄弟)の4作に対して
- 1992年 - ピーノ・ダニエレ Pino Daniele - Pensavo fosse amore invece era un calesse(監督:マッシモ・トロイージ)
- 1993年 - マヌエル・デ・シーカ Manuel De Sica - Al lupo, al lupo(監督:カルロ・ヴェルドーネ)
- 1994年 - フェデリコ・デ・ロベルティス Federico De Robertis - Sud(監督:ガブリエーレ・サルヴァトーレス)
- 1995年 - ルイス・エンリケス・バカロフ Luis Enríquez Bacalov - 『イル・ポスティーノ』(監督:マイケル・ラドフォード)
- 1996年 - ルーチョ・ダッラ - 『愛のめぐりあい』(Al di là delle nuvole、監督:ミケランジェロ・アントニオーニ、共同監督:ヴィム・ヴェンダース) ※2度目
- 1997年 - パオロ・コンテ Paolo Conte - La freccia azzurra(監督:エンツォ・ダロ)
- 1998年 - ニーノ・ダンジェロ Nino D'Angelo - 『死ぬほどターノ』[1](Tano da morire、監督:ロベルタ・トーレ)
- 1999年 - エウジェニオ・ベンナート - La stanza dello scirocco(監督:マウリツィオ・シャッラ) ※2度目
2000年代
[編集]- 2000年 - エンニオ・モリコーネ - Canone inverso(監督:リッキー・トニャッツィ) ※6度目
- 2001年 - エンニオ・モリコーネ - 『マレーナ』(監督:ジュゼッペ・トルナトーレ) ※7度目
- 2002年 - エドアルド・ベンナート Edoardo Bennato - Il principe e il pirata(監督:レオナルド・ピエラッチョーニ)
- 2003年 - ニコラ・ピオヴァーニ - 『ピノッキオ』(Pinocchio、監督:ロベルト・ベニーニ) ※2度目
- 2004年 - パオロ・フレス Paolo Fresu - L'isola(監督:コンスタンツァ・クアトリーリオ)
- 2005年 - バンダ・オシリス Banda Osiris - Primo amore(監督:マッテオ・ガッローネ)
- 2006年 - ルイ・シシリアーノ Louis Siciliano、ロイ・パーチ Roy Paci、ファビオ・バロヴェーロ Fabio Barovero、シモーネ・ファブローニ Simone Fabroni - 『マリオの生きる道』(La febbre、監督:アレッサンドロ・ダラートリ)
- 2007年 - エンニオ・モリコーネ - 『題名のない子守唄』(La sconosciuta、監督:ジュゼッペ・トルナトーレ) ※8度目
- 2008年 - パオロ・ブォンヴィーノ Paolo Buonvino - 『クワイエット・カオス〜パパが待つ公園で』(Caos calmo、監督:ナンニ・モレッティ)
- 2009年 - パオロ・ブォンヴィーノ - Italians(監督:ジョヴァンニ・ヴェロネージ) ※2度目
2010年代
[編集]- 2010年 - リタ・マルコトゥッリ Rita Marcotulli - Basilicata coast to coast(監督:ロッコ・パパレオ)
- 2011年 - ネグラマーロ Negramaro(※イタリアのロック歌手) - Vallanzasca: Gli angeli del male(監督:ミケーレ・プラチド)
- 2012年 - フランコ・ピエルサンティ Franco Piersanti - 『海と大陸』(Terraferma、監督:エマヌエーレ・クリアレーゼ)及び『最初の人間』(Il primo uomo、監督:ジャンニ・アメリオ)の2作に対して
- 2013年 - エンニオ・モリコーネ - 『鑑定士と顔のない依頼人 』(La migliore offerta、監督:ジュゼッペ・トルナトーレ) ※9度目
- 2014年 - ピヴィオ、アルド・デ・スカルツィ Pivio e Aldo De Scalzi - 『僕はナポリタン』(Song'e Napule、監督:マネッティ・ブラザーズ)
- 2015年 - ニコラ・ピオヴァーニ Nicola Piovani – 『ハングリー・ハーツ』(Hungry Hearts、監督:サヴェリオ・コスタンツォ)
- 2016年 - カルロ・ヴィルズィ Carlo Virzì - 『歓びのトスカーナ』(La pazza gioia、監督:パオロ・ヴィルズィ)
- 2017年 - エンツォ・アヴィタービレ Enzo Avitabile - 『切り離せないふたり』(Indivisibili、監督:エドアルド・デ・アンジェリス)
- 2018年 - ピヴィオ、アルド・デ・スカルツィ Pivio e Aldo De Scalzi - 『愛と銃弾』(Ammore e malavita、監督:マネッティ・ブラザーズ)
- 2019年
- ニコラ・ピオヴァーニ Nicola Piovani - 『シチリアーノ 裏切りの美学』(Il traditore、監督:マルコ・ベロッキオ)
- ケッコ・ザローネ Checco Zalone - 『Moschettieri del re - La penultima missione』
- ダニロ・レア Danilo Rea - 『C'è tempo』(監督:ヴァルテル・ヴェルトローニ)
- エンツォ・アヴィタービレ Enzo Avitabile - 『堕ちた希望』(Il vizio della speranza、監督:エドアルド・デ・アンジェリス)
- アンドレア・ファッリ Andrea Farri - 『ザ・グレイテスト・キング』(Il primo re、監督:マッテオ・ロヴェーレ)
2020年代
[編集]- 2020年
- ブルノーリ・サス Brunori Sas – 『Odio l'estate』(監督:マッシモ・ヴェニエ)
- パスクァーレ・カタラーノ Pasquale Catalano – 『幸運の女神』(La dea fortuna、監督:フェルザン・オズペテク)
- ダリオ・マリアネッリ Dario Marianelli – 『ほんとうのピノッキオ』(Pinocchio、監督:マッテオ・ガローネ)
- マウロ・パガーニ Mauro Pagani – 『オール・マイ・クレイジー・ラブ』(Tutto il mio folle amore、監督:ガブリエーレ・サルヴァトレス)
- ニコラ・ピオヴァーニ Nicola Piovani – 『離ればなれになっても』(Gli anni più belli、監督:ガブリエーレ・ムッチーノ)
- 2021年
- ステファノ・ボッラーニ Stefano Bollani - 『Carosello Carosone』(監督・ルーチョ・ペッレグリーニ)
- ミケーレ・ブラーガ Michele Braga - 『ローズ島共和国 ~小さな島の大波乱~』(L'incredibile storia dell'Isola delle Rose、監督:シドニー・シビリア)および『Shadows』(監督:カルロ・ラヴァーニャ)
- ダヴィデ・カプレッリ Davide Caprelli - 『Est - Dittatura Last Minute』(監督:アントニオ・ピス)
- アンドレア・ファッリ、アンドレア・デ・シーカ Andrea Farri, Andrea De Sica - 『私を殺さないで』(Non mi uccidere、監督:アンドレア・デ・シーカ)
- ピヴィオ、アルド・デ・スカルツィ Pivio e Aldo De Scalzi - 『憎むなかれ』(Non odiare、監督:マウロ・マンチーニ)
- 2022年
- ニコラ・ピオヴァーニ Nicola Piovani – 『遺灰は語る』(Leonora addio、監督:パオロ・タヴィアーニ)および『I fratelli De Filippo』(監督:セルジオ・ルビーニ)
- ミケーレ・ブラーガ、ガブリエーレ・マイネッティ Michele Braga e Gabriele Mainetti - 『フリークスアウト』(Freaks Out、監督:ガブリエーレ・マイネッティ)
- レーレ・マルキテッリ Lele Marchitelli - 『Hand of God -神の手が触れた日-』(È stata la mano di Dio、監督:パオロ・ソレンティーノ)
- ピヴィオ、アルド・デ・スカルツィ Pivio e Aldo De Scalzi - 『ディアボリック』(Diabolik、監督:マネッティ・ブラザース)および『Il silenzio grande』(監督:アレッサンドロ・ガスマン)
- パスクァーレ・シャロ Pasquale Scialò - 『内なる檻』(Ariaferma、監督:レオナルド・ディ・コスタンツォ)
- 2023年
- コラペッシェ・ディマルティーノ Colapesce Dimartino - 『La primavera della mia vita』(監督:ザッヴォ・ニコロージ)
- ステファノ・ボッラーニ Stefano Bollani - 『Il pataffio』(監督:フランチェスコ・ラージ)
- フランコ・ピエルサンティ Franco Piersanti - 『乾いたローマ』(Siccità、監督:パオロ・ヴィルズィ)および『Il sol dell'avvenire』(監督:ナンニ・モレッティ)
- ピヴィオ、アルド・デ・スカルツィ Pivio e Aldo De Scalzi - 『Diabolik - Ginko all'attacco!』(監督:マネッティ・ブラザース)
- テオ・テアルド Teho Teardo - 『デルタ』(Delta、監督:ミケーレ・ヴァンヌッチ)および『Orlando』(監督:ダニエーレ・ヴィカーリ)
関連項目
[編集]註
[編集]- ^ 「イタリア映画祭2001」上映題。『花嫁はマフィアの妹』は2000年「洋画★シネフィル・イマジカ」放映題。
外部リンク
[編集]- Nastri d'Argento - 公式サイト 伊語