トリフルオロ酢酸
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トリフルオロ酢酸 | |
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2,2,2-Trifluoroethanoic acid | |
別称 Perfluoroacetic acid Trifluoroethanoic acid TFA | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 76-05-1 |
PubChem | 6422 |
ChemSpider | 10239201 |
UNII | E5R8Z4G708 |
ChEBI | |
ChEMBL | CHEMBL506259 |
RTECS番号 | AJ9625000 |
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特性 | |
化学式 | C2HF3O2 |
モル質量 | 114.02 g/mol |
外観 | 無色の液体 |
密度 | 1.489 g/cm3, 20 °C |
融点 |
-15.4 °C, 258 K, 4 °F |
沸点 |
72.4 °C, 346 K, 162 °F |
水への溶解度 | 混和性 |
酸解離定数 pKa | 0.23 [1] |
危険性 | |
安全データシート(外部リンク) | ICSC 1673 External MSDS |
主な危険性 | 高い腐食性 |
NFPA 704 | |
Rフレーズ | R20 R35 R52/53 |
Sフレーズ | S9 S26 S27 S28 S45 S61 |
引火点 | −3 °C (27 °F; 270 K) |
関連する物質 | |
関連するperfluorinated acids | ペルフルオロオクタン酸 |
関連物質 | 酢酸 トリクロロ酢酸 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
トリフルオロ酢酸(トリフルオロさくさん、英: trifluoroacetic acid)は化学式が C2HF3O2、またはCF3COOH と表されるカルボン酸である。しばしば TFA と略される。
概要
[編集]吸湿性があり、酸化力の無い有機強酸である。
分子構造は酢酸と似ているが、メチル基の水素が3個のフッ素原子に置換している。フッ素の電子求引性によりプロトン解離時のアニオン(共役塩基)は負電荷が非局在化し安定化されるため、酢酸よりも強い酸性を示す。トリフルオロ酢酸は有機溶媒に可溶な強酸であるという特徴から、しばしば有機合成化学において用いられる。酢酸と似た刺激臭を持つ無色の液体で、水にも混和性があり、酸解離定数 pKaは -0.3 である。
国際化学物質安全性カード (ICSC) では[2]ヒトの身体への暴露について、「あらゆる接触を避ける」と記している。特に水中生物への有害性が高いため、漏洩物処理については「環境中に放出してはならない」とする。
合成
[編集]トリフルオロ酢酸の合成には、シモンズ法による酢酸のフッ素化が最も良い方法とされている。フッ化水素と酢酸の混合物を適切な電圧で電気分解させると陽極で電気的フッ素化反応が起こる。この反応はカルボン酸が壊れないため非常に穏やかな反応である。
CH3COOH+3 HF->CF3COOH +3 H2
出典
[編集]- ^ Ref 1 in Milne, J. B.; Parker, T. J. (1981). “Dissociation constant of aqueous trifluoroacetic acid by cryoscopy and conductivity”. Journal of Solution Chemistry 10 (7): 479. doi:10.1007/BF00652082.
- ^ https://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.display?p_lang=ja&p_card_id=1673&p_version=2
外部リンク
[編集]- 国際化学物質安全性カード トリフルオロ酢酸 (ICSC:1673) 日本語版(国立医薬品食品衛生研究所による), 英語版