トゥルッフ・トゥルウィス
トゥルッフ・トゥルウィス | |
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Tony Woodman 作トゥルッフ・トゥルウィスたちの塑像 | |
子供 |
7頭
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親 | タレッズ・ウレディク(Taredd Wledig) |
トゥルッフ・トゥルウィス(ウェールズ語発音: [tuːɾχ tɾʊɨθ])は、アーサー王伝説のおける怪物級の猪で、ウェールズ語で書かれた『マビノギオン』(1100年頃)の枝篇のひとつ『キルッフとオルウェン』では、アーサー王やその一族郎党や、他に加えられた特殊能力者、猟犬、道具などを得てのち、初めてその狩猟に挑み必須アイテムの取得を果たし、王の縁者キルッフの婚姻探求を助太刀する。
アーサー王の猟犬はウェールズ語の物語ではカヴァス(ウェールズ語: Cafall)だが、その伝承はより古く、ラテン語の史書『ブリトン人の歴史』(9世紀)にも王が猟犬カバル(ラテン語: Cabal[注 1]を伴わせてトロイント(ラテン語: Troynt[注 2])[1]を狩ったという故事が記載される。
また7世紀の古哀歌「Gwarchan Cynfelyn[2] キンヴェリンの詩歌)」(仮訳題名)[注 3]にもこの猪名(単語)が言及されており、これが文献上の初出である[3][7]。他にも、中期ウェールズ語時代の数編に言及されている[8]
ウェールズ語で「猪トゥルウィス」の意と解すことが出来、かつてはアイルランド神話における猪トリアス(Triath)よりの派生語か同根語との論説も提唱されたが、近年では関連性に否定的見解がみられる( § 語源参照)。
ブリトン人の歴史
[編集]アーサー王が猪トロイント(≈トゥルッフ・トゥルウィス)を、猟犬カバル(≈カヴァス)を用いて狩ったという故事は、古くは伝ネンニウス著『ブリトン人の歴史』(9世紀)写本の多くに付帯する「ブリタニアの奇蹟」(De Mirabilibus Britanniae)と呼ばれる部分にみつかる[9][10][11]。(全文[12]はブリトン人の歴史 § アーサーの犬カバルの引用を参照)。猪トロイントの名は、正しくはトロイトの異読みを取るべきだともされる[13]。
キルッフとオルウェン
[編集]中世ウェールズの物語集『マビノギオン』の枝篇「キルッフとオルウェン」[14][15]によれば、トゥルッフ・トゥルウィスは、タレッズ公(タレッズ・ウレディク[16])の息子で[17]、元は王族だったがその罪ゆえに神によって豚類(hwch)に変身させられた[18][19]。毒のしたたる剛毛をもち[20][21]、耳の間に櫛と鋏[注 4]と剃刀を隠し持つ[23]。
このキルフッフ求婚譚[24](花嫁探しの旅[25])では、主人公キルフッフは、継母の呪いによって、イスバザデン・ペンカウル[注 5]の娘オルウェンのみしか妻に娶ることはできない運命となる[26]。
課題
[編集]その探求(花嫁と婚姻)を成就するには、イスバザデンが課する39の課題(anoeth、複数形anoetheu)[注 6]を達成せねばならない。
トゥルッフ・トゥルウィスの耳のあいだの櫛・鋏・剃刀はそのうちの最大難関である[28]。当初言及されない剃刀は、後のくだりで追加されている[29][30]。 この猪より得た理髪用アイテムも含め、課題のほとんど多くは、新婦の父たるイスバザデンの髪や髭を整えるためのものである[31][注 7]。
付帯する課題
[編集]イスバザデンは、トゥルッフ・トゥルウィスを狩れるのはエリの息子グライト[注 8] 飼っている犬ドゥルトウィン[注 9] のみで、さらにその犬用の繋ぎ紐(リーシュ)[注 10]、首輪、鎖が要り、その犬を使い慣らせる唯一の猟犬使いモドロンの息子マボン[注 11]を勧誘しなければならない[注 12][40]。
しかしこれ以外にも、この猪狩りには犬が必要である(詳細はカヴァス § 犬のリスト)。リムヒの二匹の仔狼が要るとされるが[41]、これらが得られたという記述に欠ける[42]。しかし、本来はその二匹のためのリーシュは、髯男ディシスの髭を引っこ抜いて作られる[43][44][注 13][注 14]。この二匹も扱い手が指名されていた[48]。更には、アネト[注 15]とアイスレム[注 16]という犬たちは[49]、ついにトゥルッフ・トゥルウィスがコーンウォールから海へと追われた結末後も、泳ぎ追い続けたという[50]。
他にも、特定の人員や、馬・装備など、結局はアーサー王(アルスル)と、お抱えの狩人たちどもも[51]が要求されている:
- ゲール人ガルセリトというアイルランドの首席狩人(pen-cynydd Iwerddon)[52][53][注 17]
- ニッズの息子グウィンを狩人に[54][注 18]
- その乗馬としてディ(Du)[56]
- フランス王グウィレンヒン[57][注 19]。
- アリン・ダヴェドの息子(mab Alun Dyfed)[60][注 20]を犬の放ち役[61]
- ブルッフ、キヴルッフ、セヴルッフら三名他、うからやから[63][注 21]
巨人ウルナッハ(Wrnach Gawr)の剣(cledyf)[35])は、この猪を殺しうる唯一の武器という触れ込みだったが[64][65][注 22]、アーサーの手の者が巨人を斃すのに使ったものの、猪には果たして試されなかった[66]。
狩猟の経緯
[編集]トゥルウィス猪の狩猟は、作品後半の大部分を占める゙[31]、その追跡の様子は、地理的な行程、動員される人海を含め詳細に描写される。キルッフ自身も参加するが、アーサーと郎党が活躍する。
トゥルッフ・トゥルウィスとその七匹の子猪は、アイルランドまで遠征してアーサー軍が見つけ出した。そこからウェールズまで追いたて、けっきょくコーンウォールで追い詰めた[67]。メヌーは、鳥の姿を借り空飛ぶ斥候となってアイルランドを探索、目的の櫛・鋏を持った猪と七匹の子猪を発見。急下降して宝を掠め取ろうとするが、銀色の剛毛[68]一本のみをついばみ、毒がつたわって不随となる[69]。
アーサー勢の戦いの末、猪はアーサーの本国に移動し、ユーヤスとタウィーの間(y rwng Tawy ac Euyas; "Tawy and Ewyas"、不詳だがウェールズ南東部あたり[70])を侵した。アーサーは、セヴァーン河口(ウェールズ語: Aber Hafren)に諸々の軍勢を終結させ、特にコーンウォルとデヴォンの者たちに、なんとしても猪をその河口付近に足止めさせろ、と命じた[注 23]。結局は封じこめにに失敗して突破されるが、セヴァーン川に押さえつけているうちに剃刀・鋏そして櫛を奪取するに成功した。猪は川底に足がかりをつけた拍子に飛び出してしまったが、コーンウォルの端まで追い詰め、海に転落させた。どこに行ったか行方知れずだが、いまだにアネトとアイスレムの2匹が追いつづける、と伝わる[50][71]
ちなみにもう一頭、猪の長エスキスエルウィン[注 24]の狩猟も、イスバザデンの理髪には必要であった[72]。
語源
[編集]ウェールズ語twrchは「猪、豚」の意であり[注 25][73]、トゥルッフ・トゥルウィスは「猪・トゥルウィス」を意味する。アイルランド伝承の猪王トリアス(Triath ri torcraide)[注 26]と同源の可能性は提示されたが、疑問視もされる[75]。ジョン・リースは、古アイルランド語の言葉が中世ウェールズに移入された可能性を是としたが[76]、 レイチェル・ブロムウィッチは、そのような文化交流が必ずしもあったと結論付けるには至らない、とした[77]。
ブロムウィッチによれば、"Trwyth" の綴りは書写生の誤記に由来するもので、元来の語形はtrwydだとしている。一方、このtrwyd の語尾子音 -d と -t の混同により、ラテン語文書ではTroyntやTroitの名称が生じたとする[78]。古い形がTrwydであることは、既述の古歌「キンヴェリンの詩歌」(仮訳名)の出例でも確認できる[注 27][79]
フランス文学への派生
[編集]トゥルッフ・トゥルウィスは、フランス文学のアーサー物語で、人間や他の猪に姿を変えて再登場させられている、という考察がある。
クレティアン・ド・トロワ作の『エレックとエニード』に登場する円卓騎士 アレスの息子トール(Tor le fils Arés, アリエスの子トー卿)が、そのような再登場だという説は、イドリス・レウェリン・フォスターが提唱した[80]。さらには、この「アレス」こそが、じつは正しく伝承された、本来の父親の名前に近いのだ、という意見すらある[81]。
また、トゥルッフ・トゥルウィスのキャラクターは、円卓騎士カラドックの物語のなかで、その数奇な兄弟として再登場させられた、という説がある。これは『ペルスヴァル第一続編』の一部、いわゆる「カラドックの書」で展開される。カラドックは、自分が由緒正しい貴族の父親ではなかったと知って激怒し、母を寝取った相手の間男(すなわち実父)である魔術師エリアヴル(Eliavres)に強制的に、牝馬、牝犬[注 28]、雌豚と交尾させ、その獣からそれぞれカラドックの兄弟たちが生まれた。雌豚の子は猪でトルタン(Tortain)と名付けられており、これがウェールズの猪トゥルウィス伝承に由来する、とガストン・パリスが提唱した[82]。
注釈
[編集]- ^ ラテン語: Cabal(定本/H本), ラテン語: caball(K本), ラテン語: caballus(D本1本), ラテン語: caballus(D本2本・G・本))
- ^ ラテン語: Troynt(定本/H・K本), Troit (C本1D・G・Q本),Terit (C2・L本 )。
- ^ 《アネイリンの書》所収
- ^ 中野 (1999), p. 124に"櫛とはさみ(剃刀もふくまれることがある)"とある。中期ウェールズ語:gwelleu; 現代形 gwellau, gwellaif、古語guillihimで、「鋏」、特に羊刈り用バサミの含みがあるとも指摘[22]。
- ^ 森野 (1992), p. 89では"アスバザデン"、中野 (1999), p. 124では"イスバズァデン"
- ^ "課題"は中野 (1999), p. 124による。[27]では、「アノイス」とウェールズ語の仮名表記で解説している(p. 102)。また、最終目的の花嫁が「探求」なので、数多くの「課題」を「探求」と称するのは避けた。
- ^ 課題の約半分はトゥルッフ・トゥルウィスイノシシ狩りのため(あるいは間接的にその要因や犬の必要品も含む)。課題#21~39(Dehghani (2006–2007), pp. 293–294の39課題表、Edel (1983), pp. 263–264の39課題リスト参照)
- ^ 中野 (1999), p. 125 の表記が"ドルドウィン(Greit mab Eri)"。Greid とも。
- ^ 中野 (1999), p. 125 の表記は"ドルドウィン(Drutwyn)"。Drudwynとも。
- ^ 中野訳は"革紐"だが、中野 (1999), p. 125 は"繋ぐ紐"とある。英訳は "leash"、中期ウェールズ語は"cynllyuan/kyn(n)llyuan(n)"だが[32][33]、現代辞書には"cynllyfan"と載り、材質は特に皮革だとしていない[34]。
- ^ "モドロンの息子マボン( Mabon fab Modron ))"[35] 。マボン・アプ・モドロン(Mabon ap Modron, map Modron)の表記もある。
- ^ マボン用の馬と、マボンを見つけ出すための者も、それぞれ一個の課題。馬はグウィン・メグドゥン(Guyn Mygtwn[36]/Gwynn Mygdwn[37] 'White Dun-Mane' [37] であり、「暗白色のたてがみを持つグウィン」[36]の解説もあるが、ウェールズ語 mwng "mane たてがみ" + ddwn "wikt:russet/dun 赤茶色" と追って解析されている[38]。また、三行詩だと Myngrwn 'Arched/Hacked Mane'の異読みもある[39]。
- ^ しかし中野 (1999), p. 125では"髭男ディスィス(Diilus〔ママ〕)の髭"は、犬ドルドウィンのためとしている。
- ^ なお、その"髭を引きながら引っこ抜く"(tynnu)[45]ための道具は、木製ピンセットであり(原文直訳だと「木製ナイフ」と読めるが[46])、複合語"cyllebren"は辞書に、おそらく「木製ピンセット」のような道具である、と記載される[47]。
- ^ Aned
- ^ Aethlem
- ^ 中村訳では"イウェルゾンびとガルセリト"と表記するが、ここでは"ゲール人/ゴイデル人" Wyddel に言換えた。いずれにしろアイルランド(イウェルゾン)の人を意味する。
- ^ グウィン・アプ・ニッズとも[55]。
- ^ ウィリアム征服王のことだとされるが、物語上、トゥルウィス猪により落命する[58][59]
- ^ ここでは名は不詳だが、アリン・ダヴェドの息子デヴェルの名で「ロナブイの夢」や「エルビンの息子ゲライント」には登場するBromwich & Evans (1992), p. 72。
- ^ 色々な親族のみならず、三人の武器、孫の三匹の犬グラス、グレイシック、グレイサット(カヴァス § 犬のリスト参照)や、三頭の馬カス、クアス、カヴァス(Call, Cuall, Cavall)もついてくる
- ^ 再現原型 *Gwrnach はジョン・リースやT・F・オラヒリーが提唱したがBromwich & Evans (1992), p. 138では否定的である。
- ^ コーンウォルへの侵入を死守せよと。
- ^ 森野訳:アスギスルウィン・ペンバエズ
- ^ ウィリアム・オーウェン・ピューの辞書の解説をによれば、さらには堀穴をつくる者、特に四つん這いになった猪、沢が地に沈下した地形もこう呼ばれるとする。
- ^ 『コルマクの語彙集』に Orc tréith 「トリアス猪」、『アイルランド来寇の書』にも Orc tréith とみえる[74]。
- ^ ブロムウィッチの古例はGwarchan Cynfelyn : "Gweilging torch trychdrwyt / trychinfwrch trychethin"(斜体は彼女による)と"-t"の語末である。次例は Cynddelw: "Keffitor ymdwr am drwyd hevelyt/ Twrch teryt y ar uwyd"。3例目はGruffudd ap Maredudd: "milwr torch trin mal aerdwrch trwyt"。 4例目はIolo Goch, Syr Hywel y Fwyal: "A gŵr gwynllwyd, Twrch Trwyd trin,/ Nawswyllt yn rhoi farneiswin".
- ^ 厳密にはサイトハウンド(≈グレイハウンド)。
出典
[編集]- 脚注
- ^ Mommsen 1898 p. 217, note to line 18
- ^ The Lay of Cynfelyn, at the Celtic Literature Collective of the Mary Jones website
- ^ Roberts (1962), p. 91.
- ^ Guest ed., tr. (1849), pp. 356–357 (Notes to "Twrch Trwyth" -- page 286)
- ^ Bromwich, Rachel (1996), “The Mabinogion and Lady Charlotte Guest”, in Sullivan, ((C. W., III)), The Mabinogi: A Book of Essays, New York: Garland, p. 13, ISBN 9780815314820
- ^ Rhys, John (1883–1885). “Notes on the Language of Old Welsh Poetry”. Revue celtique 6: 37–38 .
- ^ この古詩に言及があることは、既にシャーロット・ゲストが編本注(1849年)で指摘する[4][5]。 のちにジョン・リースは1885年論文でダニエル・シルヴァン・エヴァンスが言及に着目したとしており、ウィリアム・フォーブス・スキーン編訳『'Four Ancient Books』第1巻の当詩の英訳もサリヴァンに拠るとする[6]
- ^ Bromwich & Evans (1992), pp. lxv, 131. 版本、行、作家/作品、抜粋引用(当該の猪名は斜体)が p. lxv にみえるが、後述する注釈にてこれらを列挙しておく
- ^ 森野 (1991), pp. 87–88.
- ^ Guest ed., tr. (1849), pp. 358–360.
- ^ Higham, Nicholas J. (2018). King Arthur: The Making of the Legend. Yale University Press. pp. 204–207. ISBN 9780300240863
- ^ 英訳: (英語) Wonders of Britain, Ch. 73, ウィキソースより閲覧, "There is another marvel in the region which is called Buelt.."及びGuest ed., tr. (1849), p. 359
- ^ Robert Huntington Fletcher, The Arthurian material in the chronicles, p.320: "Two names in the Mirabilia should be replaced by better variant readings, Troynt by Troit, and Anir by Amr".
- ^ 中野訳 (2000)。以下、固有名詞等のカナ表記は、原則、この訳のものにしたがう。
- ^ 中野 (1999), p. 124では「キルーフとオルウェン」と表記。森野 (1992)では「キルフッフ」とするが、森野訳 (2019)では 「キルフーフがオルウェンを手に入れたる次第」と題する。
- ^ Jones & Jones trr. (1993), p. 98.
- ^ Guest ed., tr. (1849), p. 286では"son of Prince Tared"
- ^ Guest ed., tr. (1849), pp. 241, 309.
- ^ Jones & Jones trr. (1993), p. 109 apud Robichaud (2007), p. 82
- ^ Guest ed., tr. (1849), pp. 239, 307.
- ^ Robichaud (2007), p. 81.
- ^ Falileyev, Alexander (2000). "guillihim". Etymological Glossary of Old Welsh. Tübingen: Max Niemeyer. p. 68. ISBN 978-3-484-42918-5。
- ^ Guest ed., tr. (1849), pp. 242, 310.
- ^ 森野 (1992), p. 90.
- ^ 森野 (1992), p. 97.
- ^ 森野 (1992), p. 89.
- ^ 森野 (1992).
- ^ 中野 (1999), p. 124.
- ^ Sheehan (2005), p. 24, n54.
- ^ Sturzer (2005), p. 160, n76.
- ^ a b Sheehan (2005), p. 6.
- ^ Guest ed., tr. (1849), p. 225, "namyn kynllyuan kwrs cant ewin", p. 286, "except the leash of Cwrs Cant Ewin"
- ^ Bromwich & Evans (1992), pp. 131, 192.
- ^ Evans, Daniel Silvan [in 英語] (1893). "cynllyfan". A Dictionary of the Welsh Language: C-Cyw. W. Spurrell. p. 1192.
- ^ a b 森野 (1992), p. 88.
- ^ a b c 中野節子「『マビノギオン』の「馬」のイメージを追って : 物語と民話の中から」『大妻女子大学紀要. 文系』第43巻、2011年、239–238頁。
- ^ a b Bromwich (2014), p. lxxxiv.
- ^ Bromwich (2014), p. 128.
- ^ Bromwich (2014), pp. lxxxiv, 128.
- ^ 課題の#22 ドルドウィン、#23 百の爪持つコルス(Cors Cant Ewin)の皮紐、#24 百の手をもつカンハスティ(Canhastyr Can Llaw)の首輪(紐に繫ぐため)、#25 百の繋ぎ持つキリッズ(Cilydd Canhastyr)の鎖(紐・首輪をつなぎとめるため)、#26 モロドンの息子マボン(Mabon ap/fab Modron)が犬を操る、#27 マボン用の馬、グウィン・メグドゥン (Guyn Mygtwn[36])、#28 アエルの息子エイドエル(Eidoel mab Aer)は、マボンを探し出すのに必要。前述Dehghani (2006–2007), pp. 293–294の表、Edel (1983), pp. 263–264 のリスト、および#40に至るBromwich & Evans (1992), pp. xlvii–xlviiiのリスト参照。
- ^ #30 "two pups of the bitch Rhymhi" が挿入され全40まであるBromwich & Evans (1992), pp. xlvii–xlviiiのリスト。
- ^ Sheehan (2005), p. 7.
- ^ #30 "a leash of the beard of Dillus Farfawg ("the Bearded") to hold the two pups "
- ^ Roberts, Brynley F. (1991). “Tales and Romances”. In Jarman, A. O. H.. A Guide to Welsh Literature. 1. Swansea: C. Davies. p. 218
- ^ 中野 (1999), p. 125.
- ^ Guest ed., tr. (1849), p. 236, "[a]chyllell prenneu", p. 302 "wooden tweezers"
- ^ Evans (1893). "cyllellbren", 'probably two flat pieces of wood.. in the form of tweezers'.
- ^ #31 野生児キネディル (Cynedyr Cyledyr Wyllt) ' the Wild ' が(#30の)仔狼の二匹を操るため
- ^ #36、前述 Edel (1983), pp. 263–264、Dehghani (2006–2007), pp. 293–294; #36、Bromwich & Evans (1992), pp. xlvii–xlviii.
- ^ a b Kibler, William W.; Palmer, R. Barton, eds (2014). “Arthur in Early Wales/Culhwch and Owen”. Medieval Arthurian Epic and Romance: Eight New Translations. Jefferson, NC: McFarland. p. 97. ISBN 978-0-7864-4779-4
- ^ #37(出典同上)。
- ^ Evans (1893). "cynydd", huntsman.
- ^ #29 Garselyd Wyddel (出典同上)。Guest ed., tr. (1849), p. 226, "Garselit wydel pennkynyd iwrddon yw", p. 286, "except the leash of Cwrs Cant Ewin"
- ^ #32(出典同上)。
- ^ 森野 (1992), p. 107.
- ^ #33(出典同上)。
- ^ #34、Dehghani (2006–2007), pp. 293–294の表に"Gwilenhin, king of France, to hunt Twrch Trwth"と、原文訳Guest ed., tr. (1849), p. 290:"Until Gilennhin the king of France shall come, the Twrch Trwyth cannot be hunted"とトゥルウィス猪狩りの要員だと明記される。
- ^ 中野節子「『マビノギオン』の女性像をめぐって(2) : 民話とロマンスの中から」『大妻女子大学紀要. 文系』第34巻、2002年、239–238。
- ^ Edel, p. 259, n1.
- ^ #35(出典同上)。
- ^ #35 "Alun Dyfed's son to act as unleasher" (出典同上)。Guest ed., tr. (1849), p. 226, "mab alun dyuet. gellyngwr da yw hwnnw", p. 286, "son of Alun Dyved; he is well skilled in letting loose the dogs". 現代語に訂正するとgollyngwr: gollwng+gollyngwr「放つ者、解放者」.
- ^ Guest ed., tr. (1849), pp. 211, 267.
- ^ #38 "Bwlch, Cyfwlch, Syfwlch, and company to hunt" (出典同上)。三名はクレディフ・ディヴルッフ(Cleddyf Difwlch)の孫ら[62]。
- ^ 最終#39(出典同上)。
- ^ Guest tr. (1877), p. 239, "Cledyf wrnach gawr. ny/ledir vyth namyn ac ef"; p. 291: "The sword of Gwrnach the Giant; he will never be slain except therewith".
- ^ Sheehan (2005), pp. 8–9, 13, 15.
- ^ Sims-Williams (2011), p. 141.
- ^ Guest ed., tr. (1849), p. 310.
- ^ Guest ed., tr. (1849), pp. 306–307.
- ^ Wilhelm, James J.; Gross, Laila Zamuelis, eds (1984). “The Tale of Culhwch and Olwen”. The Romance of Arthur. 1. New York: Garland. p. 97. ISBN 9780824090982
- ^ Sheehan (2005), p. 15: "retains the glamour of the titan who could yet return", citing John Hines who "compares Twrch Trwyth to Arthur", at: Hines, John (2000). “Welsh and English: mutual origins in post-Roman Britain?”. Studia Celtica 34: 82–83 .
- ^ #15および付帯の#16, 17(出典同上)。
- ^ Pughe, w. Owen [in 英語] (1832). "twrch". A Dictionary of the Welsh language. Vol. 2 (2 ed.). Denbigh: Thomas Gee. p. 592.
- ^ Macalister ed., tr., LGE 1st Red. ¶ 317, LGE 2nd Red. ¶344, 3rd Red. ¶369)
- ^ Bromwich & Evans (1992), p. 131.
- ^ Rhys (1901), pp. 520–522; cf. Sims-Williams (2011), pp. 39–41
- ^ Bromwich & Evans (1992), pp. lxix–lxx apud Sims-Williams (2011), p. 41 and n71
- ^ Bromwich & Evans (1992), p. lxvi
- ^ Bromwich & Evans (1992), pp. lxv, 131; Sims-Williams (2011), pp. 40–41も参照。
- ^ Foster, Idris Llewelyn (1959) "Arthurian Literature in the middle ages", cited by Roberts (1962), p. 94
- ^ Péron, Goulven (October 2009). “Un géant nommé Spézet”. Cahiers du Centre généalogique et historique du Poher (26): 48–52.
- ^ Roberts (1962), p. 93.
- 参照文献
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- Guest, Lady Charlotte, ed., tr. (1849), The Mabinogion: From the Llyfr Coch o Hergest, 2, London: Longman, Brown, Green, and Longmans
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- Jones, Gwyn; Jones, Thomas, trr. Jones, Thomas (1993), “Culhwch and Olwen”, The Mabinogion, Everyman Library, London: J.M.Dent, pp. 80–113, ISBN 0-460-87297-4 (Revised edition 1993; Indexed 1989; first published Everyman Library 1949, republished 1974)
- Bromwich, Rachel; Evans, Daniel Simon, eds. (1992), Culhwch and Olwen: an edition and study of the oldest Arthurian tale, Cardiff: University of Wales Press, ISBN 070831127X
- (Texts of the Mirabilia of Historia Brittonum)
- Mommsen, Theodor, ed. (1898), “Historia Brittonvm cvm additamentis Nennii” (Internet Archive), Chronica Minora, Monumenta Germaniae Historica, Auctorum Antiquissimi xiii (Berlin) 3: pp. 111–222
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- Todd, James Henthorn, ed. (1848), Leabhar Breathnach annso sis (The Irish version of the Historia Britonum of Nennius), Dublin: Irish Archaeological Society
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- (研究書)
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- Sturzer, Ned (2005). “The Purpose of Culhwch ac Olwen”. Studia Celtica 39: 145–167 .
関連記事
[編集]- cy:Hwch Ddu Gwta
- トロイント-ネンニウスのラテン語史で、アーサーが追ったイノシシ
- ヘンウェン(ウェールズ語: Henwen:)-ウェールズ三題詩で、キャスパリーグを産み落とした雌豚
- エスキスエルウィン(ウェールズ語: Ysgithrwyn)-『キルッフ とオルウェン』の別のイノシシ
外部リンク
[編集]- toroia (2013年9月11日). “ケルト語派/イスバザデン・ペンカウル”. Encyclopædia of Monsters / Fabelwesen. 2023年12月26日閲覧。
- 岡沢秋. “「マビノギオン」に登場する武器防具”. 無限∞空間. 2023年12月26日閲覧。
- Reference to Historia Britonum and notes on the Hunt