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デビッド・マキーオン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
デビッド・マキーオン
国籍 オーストラリアの旗 オーストラリア
泳法 自由形
生年月日 (1992-07-25) 1992年7月25日(32歳)
生誕地 オーストラリアの旗 ニューサウスウェールズ州ウロンゴン
身長 195cm
体重 85kg
獲得メダル
国際大会 1 2 3
世界選手権 0 0 1
パンパシフィック選手権 0 0 1
コモンウェルスゲームズ 1 1 0
ユニバーシアード 1 0 1
合計数 2 1 3
競泳 男子
オーストラリアの旗 オーストラリア
世界選手権
2015 カザン 4x200mフリーリレー
パンパシフィック選手権
2014 ゴールドコースト 4x200mフリーリレー
コモンウェルスゲームズ
2014 グラスゴー 4x200mフリーリレー
2014 グラスゴー 400m自由形
ユニバーシアード
2011 深圳 400m自由形
2011 深圳 4x200mフリーリレー
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デビッド・マキーオン(David McKeon, 1992年7月25日 - )は、オーストラリアニューサウスウェールズ州ウロンゴン出身の元男子競泳選手。専門は自由形2015年カザン世界選手権4×200mフリーリレー銅メダリストである。オリンピックには2012年ロンドン大会2016年リオデジャネイロ大会に出場し、最高成績はリオデジャネイロ大会4×200mフリーリレーの4位(個人種目では同大会400m自由形の7位)。エマ・マキーオンの兄として知られる。

経歴

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競泳オーストラリア代表選手の父ロンと母スージーの下、2人の妹(エマとケイトリン)を持つ3人兄妹の長男として育った[1][2]

水泳は小さい頃から始めていたものの途中で泳ぐのが好きではなくなり、水泳を12歳くらいでやめた後はバスケットボールをしていた。しかし、学校のカーニバルで同級生に勝ちたかったことがきっかけとなり、17歳くらいの時に再び水泳を始めた[3][4]。2010年に再び水泳を始めたデビッドは父ロンの指導の下、翌年の2011年にはオーストラリア選手権の400m自由形で6位に入るなどトップレベルの選手に成長した[4][5]

2011年ユニバーシアード

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2011年8月、深圳で開催されたユニバーシアードに出場。4×200mフリーリレー決勝では第1泳ながらチーム最速の1分48秒92で泳ぎ銅メダル獲得に貢献した[6]。400m自由形決勝では猛追してきたマイケル・クリー英語版を0秒06差で抑え、3分48秒78で金メダルを獲得した[7]。これによりマキーオンは母スージーと叔父ロブに続いてユニバーシアード金メダリストとなった[8]

2013年オーストラリア選手権

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2013年4月、オーストラリア選手権の400m自由型において、イアン・ソープ(3分40秒08、2002年)、グラント・ハケット(3分42秒51、2001年)に次ぐオーストラリア歴代3位(当時)の3分43秒71をマークした[9][10]

2014年コモンウェルスゲームズ

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2014年7月、グラスゴーで開催されたコモンウェルスゲームズに出場。200m自由形は1分46秒74の4位に終わり、メダルには0秒21及ばなかった。400m自由形は350mまで1位をキープしていたが、残り50mでライアン・コクラン英語版に競り負け3分44秒09の2位(1位に0秒63差)に終わった。4×200mフリーリレーでは決勝を第2泳者最速の1分45秒82で泳ぎ、順位を5位から1位に引き上げる活躍を見せ、7分07秒38の大会新記録樹立(当時)と金メダル獲得に貢献した[11]

2015年世界選手権

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2015年8月、カザンで開催された世界選手権に出場。第2泳を務めた4×200mフリーリレー決勝を1分47秒05で泳ぎ、第1泳のキャメロン・マケボイ(1分46秒46)、第3泳のダニエル・スミス英語版(1分46秒38)、第4泳のトーマス・フレーザー=ホームズ英語版(1分45秒45)と共に7分05秒34をマークし、イギリス(7分04秒33)とアメリカ(7分04秒75)に次いで銅メダルを獲得した[12]

2016年オリンピック

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2016年8月、リオデジャネイロで開催されたオリンピックに出場。今大会では妹のエマもオーストラリア代表に選出されたため、1960年ローマ大会ジョン英語版イルサ英語版のコンラッズ兄妹以来、オリンピック競泳オーストラリア代表に選出された史上2組目の兄妹となった[13]。400m自由形では予選を全体5位の3分44秒68で突破し、オリンピックと世界選手権を通じて個人種目初の決勝に進出すると、初めて泳いだオリンピックの決勝は3分45秒28で7位に入った(メダルまで1秒79差)[14]。4×200mフリーリレー決勝では第2泳を務めると、リレーにおいて自身最速記録となる1分45秒63で泳ぎ[15]、第1泳のトーマス・フレーザー=ホームズ(1分45秒81)から引き継いだ3位をキープしたまま第3泳へ引き継いだ。オーストラリアは第3泳のダニエル・スミス(1分47秒37)が泳ぎ切った時点で順位を5位まで落としてしまい、第4泳のマック・ホートン英語版(1分45秒37)がチーム最速タイムで泳いで順位を1つ上げたもののメダルには0秒68届かず、アメリカ(7分00秒66)、イギリス(7分03秒13)、日本(7分03秒50)に次ぐ4位(7分04秒18)に終わった[16]

肩の手術

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2017年10月から右肩の痛みに悩まされ、次第に日常生活や水泳に影響を与えていたことから2018年8月13日に手術を受けた[17]

現役引退以降

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2021年1月、自身のフェイスブックで現役引退を発表[13][5]。引退後はコーチとしてのキャリアをスタートさせた[18]

家族

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父のロン・マキーオン、母のスージー・マキーオン(旧姓ウッドハウス)、妹のエマ・マキーオン、叔父のロブ・ウッドハウス競泳の国際大会で活躍した実績を持つ、オーストラリアを代表する競泳一家[1]。父のロンはオリンピックファイナリスト(最高成績は個人種目が5位、リレー種目が4位)[19]、母のスージーはコモンウェルスゲームズのファイナリスト(5位)[20]、妹のエマはオリンピックの金メダリスト[21]、叔父のロブはオリンピックの銅メダリスト[22]。また、母方の祖父のトニー・ウッドハウスは代表選考委員会を長年務めた[23]

2023年に婚約者のアリと結婚した[24]

主要国際大会の成績

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世界水泳連盟ウェブサイトなど参照[25]

大会 場所 種目 結果 記録 備考
オーストラリアの旗 オーストラリア代表
2011 ユニバーシアード 深圳 400m自由形 金メダル 3分48秒78
800m自由形 6位 8分01秒59
4x200mフリーリレー 銅メダル 7分17秒58 第1泳
2012 オリンピック ロンドン 400m自由形 予選14位 3分48秒57
4x200mフリーリレー 予選4位 7分10秒50 第1泳、[注釈 1]
2013 世界選手権 バルセロナ 400m自由形 予選12位 3分49秒51
4x200mフリーリレー 予選9位 7分13秒52 第1泳
2014 コモンウェルスゲームズ グラスゴー 200m自由形 4位 1分46秒74
400m自由形 銀メダル 3分44秒09
4x200mフリーリレー 金メダル 7分07秒38 第2泳、大会記録
パンパシフィック選手権 ゴールドコースト 200m自由形 B決勝2位 1分47秒48
400m自由形 6位 3分46秒40
4x200mフリーリレー 銅メダル 7分08秒55 第1泳
2015 世界選手権 カザン 200m自由形 準決勝13位 1分47秒60
400m自由形 予選10位 3分47秒36
4x200mフリーリレー 銅メダル 7分05秒34 第2泳
2016 オリンピック リオデジャネイロ 200m自由形 予選30位 1分48秒38
400m自由形 7位 3分45秒28
4x200mフリーリレー 4位 7分04秒18 第2泳
2017 世界選手権 ブダペスト 400m自由形 8位 3分46秒27
4x200mフリーリレー 予選1位 7分05秒68 第2泳、[注釈 2]
2018 コモンウェルスゲームズ ゴールドコースト 400m自由形 6位 3分49秒60

自己ベスト

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世界水泳連盟ウェブサイト参照[25]

長水路

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種目 記録 日付 大会 場所 備考
200m自由形 1分46秒33 2015年4月4日 オーストラリア選手権 アデレード
400m自由形 3分43秒71 2013年4月26日 オーストラリア選手権 アデレード
800m自由形 7分54秒29 2014年4月1日 オーストラリア選手権 ブリスベン

短水路

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種目 記録 日付 大会 場所 備考
200m自由形 1分43秒43 2014年11月5日 オーストラリア短水路選手権 アデレード
400m自由形 3分38秒17 2014年11月7日 オーストラリア短水路選手権 アデレード
800m自由形 7分59秒82 2011年11月5日 ワールドカップ シンガポール

脚注

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注釈

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  1. ^ 予選のみ出場。決勝のオーストラリアは5位。
  2. ^ 予選のみ出場。決勝のオーストラリアは4位。

出典

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  1. ^ a b Charlotte Wells (2024年4月25日). “Did You Know? Australian Swimmer Emma McKeon’s Family History in the Pool” (英語). swimswam.com. SwimSwam. 2024年11月2日閲覧。
  2. ^ lizzie-wilson (2021年8月8日). “EXCLUSIVE: Emma McKeon admits she’d never have won Olympic gold without the support of her beloved family” (英語). nowtolove.com.au. Now to Love. 2024年10月31日閲覧。
  3. ^ Stathi Paxinos (2012年3月16日). “McKeon has bloodlines for Olympics” (英語). smh.com.au. シドニー・モーニング・ヘラルド. 2024年10月31日閲覧。
  4. ^ a b Australian Men’s Swimming: Superstar Old Dogs vs Uncrowned Young Guns” (英語). swimmingworldmagazine.com. Swimming World (2011年7月18日). 2024年10月31日閲覧。
  5. ^ a b Retta Race (2021年1月7日). “Two-Time Aussie Olympian David McKeon Announces Retirement” (英語). swimswam.com. SwimSwam. 2024年10月31日閲覧。
  6. ^ Men's 4 x 200m Freestyle Relay Final Results” (PDF) (英語). match.sz2011.org. 2011年夏季ユニバーシアード. 2012年5月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年11月2日閲覧。
  7. ^ Men's 400m Freestyle Final Results” (PDF) (英語). match.sz2011.org. 2011年夏季ユニバーシアード. 2012年5月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年11月2日閲覧。
  8. ^ 2011 SU Update: Family Unites through Swimming” (英語). fisu.net. 国際大学スポーツ連盟 (2011年8月19日). 2024年11月2日閲覧。
  9. ^ Streamlined News: Racing Roundup, Weekend Preview” (英語). swimmingworldmagazine.com. Swimming World (2013年4月26日). 2024年10月31日閲覧。
  10. ^ Retta Race (2016年4月7日). “Horton Rockets To 2nd Fastest Aussie Of All Time Behind Only Thorpe” (英語). swimswam.com. SwimSwam. 2024年10月31日閲覧。
  11. ^ Official results book” (PDF) (英語). glasgow2014.com. 2014年コモンウェルスゲームズ. 2012年5月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年11月2日閲覧。
  12. ^ 16th FINA World Championships Kazan (RUS) complete Book” (PDF) (英語). omegatiming.com. オメガ. 2024年10月31日閲覧。
  13. ^ a b Matthew De George (2021年1月7日). “https://www.swimmingworldmagazine.com/news/david-mckeon-two-time-australian-olympian-retires-at-age-28/” (英語). swimmingworldmagazine.com. Swimming World. 2024年11月2日閲覧。
  14. ^ Men 400m Freestyle Results” (英語). worldaquatics.com. 世界水泳連盟. 2024年11月2日閲覧。
  15. ^ Kathleen Rayment (2016年). “McKeon delivers bold bronze for gutsy Aussies” (英語). olympics.com.au. オーストラリアオリンピック委員会. 2024年11月2日閲覧。
  16. ^ Men 4x200m Freestyle Relay Final Results” (英語). worldaquatics.com. 世界水泳連盟. 2024年11月2日閲覧。
  17. ^ Retta Race (2018年8月14日). “Aussie Freestyler David McKeon Undergoes Shoulder Surgery” (英語). swimswam.com. SwimSwam. 2024年11月2日閲覧。
  18. ^ Ian Hanson (2022年9月19日). “Australia’s Olympic Gold Medal Winning Coaches Honoured Alongside The McKeon Family At SCTA Awards” (英語). swimmingworldmagazine.com. Swimming World. 2024年11月2日閲覧。
  19. ^ Ron MCKEON” (英語). olympics.com. オリンピック. 2024年11月2日閲覧。
  20. ^ Susie Woodhouse” (英語). commonwealthgames.com.au. オーストラリアコモンウェルスゲームズ委員会. 2024年11月1日閲覧。
  21. ^ Emma MCKEON” (英語). olympics.com. オリンピック. 2024年11月2日閲覧。
  22. ^ Robert WOODHOUSE” (英語). olympics.com. オリンピック. 2024年11月2日閲覧。
  23. ^ Ian Hanson (2024年2月7日). “Swimming Australia Lands A Major Coup With Rob Woodhouse Appointed New CEO” (英語). swimmingworldmagazine.com. Swimming World. 2024年10月5日閲覧。
  24. ^ Swimming legend Emma McKeon and Cody Simpson loved up as Olympian brother David McKeon gets married” (英語). 7news.com.au. 7NEWS Australia (2023年5月17日). 2024年11月1日閲覧。
  25. ^ a b David MCKEON” (英語). 世界水泳連盟. 2024年11月2日閲覧。

外部リンク

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