デクスラゾキサン
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IUPAC命名法による物質名 | |
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臨床データ | |
Drugs.com | monograph |
MedlinePlus | a609010 |
ライセンス | EMA:リンク |
識別 | |
CAS番号 | 24584-09-6 |
ATCコード | V03AF02 (WHO) |
PubChem | CID: 71384 |
IUPHAR/BPS | 7330 |
DrugBank | DB00380 |
ChemSpider | 64479 |
UNII | 048L81261F |
KEGG | D03730 |
ChEBI | CHEBI:50223 |
ChEMBL | CHEMBL1738 |
化学的データ | |
化学式 | C11H16N4O4 |
分子量 | 268.27 g·mol−1 |
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デクスラゾキサン塩酸塩( Zinecard 、 Cardioxane )は心臓保護剤。
1972年にEugeneHermanによって発見されました。デクスラゾキサンの静脈内投与は酸性状態であり、HClがpHを調整している[1]。
抗悪性腫瘍剤の有害事象の1つに血管外漏出がある。アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤は壊死起因性抗悪性腫瘍剤に分類され、少量の薬剤が漏出しただけで重度の組織壊死を生じる場合がある。[2]
デクスラゾキサン(Dexrazoxane)はアントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤の血管外漏出に適応がある。[3]
アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤を使用するレジメンとして、悪性リンパ腫に対するCHOP療法や乳癌に対するAC療法などが存在する[4][5]。これらのレジメンを使用する際は血管外漏出に注意を払うとともに、血管外漏出が認められた場合は直ちにデクスラゾキサンを用いた初期治療を開始することが望ましい。
日本ではデクスラゾキサンはキッセイ薬品工業株式会社よりサビーン点滴静注用として販売されている。
作用機序
[編集]アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤によって、DNAはトポイソメラーゼⅡと結合して安定化する。これにより細胞毒性を生じる。デクスラゾキサンは、トポイソメラーゼⅡの作用を阻害することにより組織障害抑制作用を示す。[6]
血管外漏出への対応
[編集]アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤による血管外漏出が認められた場合は、すぐに留置針を抜かずに、薬液を血液ごと吸引し除去する。その後、針を抜去する。局所の処置として、ステロイド剤と麻酔剤を混合した薬液を局注したり、ステロイド軟膏を塗布する。同時に別の静脈路を確保し、デクスラゾキサンを経静脈的に投与する。[7] デクスラゾキサンの投与は3日間に渡り実施する。3日目の投与量は1,2日目の投与量の半量となる。腎機能障害のある場合は投与量を通常の半量とする。[8]
用途
[編集]機構
[編集]出典
[編集]- ^ “Zinecard (Dexrazoxane): Side Effects, Interactions, Warning, Dosage & Uses”. 2013年12月12日閲覧。
- ^ “サビーン点滴静注用500mg 製品特性” (2020年9月29日). 2020年9月29日閲覧。
- ^ “サビーン点滴静注用500mg 添付文書” (2020年9月29日). 2020年9月29日閲覧。
- ^ “抗がん剤報告書:ドキソルビシン(乳癌AC療法)” (2020年9月29日). 2020年9月29日閲覧。
- ^ “国立がん研究センター 中央病院 CHOP(チョップ)療法” (2020年9月29日). 2020年9月29日閲覧。
- ^ “サビーン点滴静注用500mg 作用機序” (2020年9月29日). 2020年9月29日閲覧。
- ^ “抗がん剤の血管外漏出の予防と対応ガイド” (2020年9月29日). 2020年9月29日閲覧。
- ^ “サビーン点滴静注用500mg 添付文書” (2020年9月29日). 2020年9月29日閲覧。