コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

デイヴ・シンクレア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
デイヴ・シンクレア
Dave Sinclair
出生名 David Sinclair
生誕 (1947-11-24) 1947年11月24日(77歳)
出身地 イングランドの旗 イングランド ケント州ハーン・ベイ
ジャンル カンタベリー・ロック
サイケデリック・ロック
プログレッシブ・ロック
フュージョン
エクスペリメンタル・ロック
職業 ミュージシャン
ソングライター
担当楽器 オルガン、ピアノ、チェンバロ、エレクトリックピアノ、メロトロン、ダヴォリシント、ボーカル
活動期間 1960年代 -
共同作業者 ワイルド・フラワーズ
キャラヴァン
マッチング・モウル
ハットフィールド・アンド・ザ・ノース
ポライト・フォース
キャメル
キャラヴァン・オブ・ドリームス
公式サイト www.dave-sinclair.com

デイヴ・シンクレア[注 1]Dave Sinclair1947年11月24日 - 、イングランド・ケント州ハーン・ベイ生まれ)は、1960年代後半より、「サイケデリア」/「プログレッシブ・ロック」を内包したカンタベリー・ロックに関わってきたキーボード奏者(オルガン、ピアノ、チェンバロ、エレクトリックピアノ、メロトロン、ダヴォリシントなど)である。キャラヴァンで有名になり、最も著名な楽曲「For Richard」や、「Nine Feet Underground」、「The Dabsong Conshirtoe」、「Proper Job / Back To Front」を世に送り出すソングライターとして活躍した。

略歴

[編集]

1966年から1967年にかけて、ワイルド・フラワーズで音楽のキャリアをスタート。1968年に従兄弟のリチャード・シンクレア(ベース、ボーカル)、パイ・ヘイスティングス(ギター、ボーカル)、リチャード・コフラン(ドラム)とともにキャラヴァンを結成し、35年もの間に脱退と再加入(これまでのところ1968年-1971年、1973年-1975年、1979年-1982年、1990年-2002年)を繰り返し、バンドを出たり入ったりした。キャラヴァンの最初の3枚のアルバムで、彼はハモンドオルガンのフェイヴァリット・モデルであるA100(B3およびC3モデルに構成と機能は似ているが、全体がわずかに小さい)を使用してその演奏を大幅に発展させ、おそらく彼らの最も有名なアルバム『グレイとピンクの地』(1971年)において彼の急上昇を遂げた作品として最高潮に達した。「Calyx, The Canterbury Website」は、彼のことを「典型的なカンタベリーのオルガン・サウンド、およびオルガン演奏のマスター」と呼んでいる。ただし、2枚目のアルバム以降は、ピアノ、ハープシコード、メロトロンなど、他のキーボードも演奏楽器として追加している。キャラヴァンに戻って5枚目のアルバム『夜ごとに太る女のために』では、ダヴォリシント(イタリア製シンセサイザー)を開拓した。

キャラヴァンを脱退している間には、マッチング・モウル(1971年–1972年)、ハットフィールド・アンド・ザ・ノース(1972年–1973年)、ポライト・フォース(1976年–1977年)、キャメル(1978年–1979年)のメンバーを務めた。

2000年代初頭に、彼は2枚のソロ・アルバム、『フル・サークル』と『Into the Sun』(両方とも2003年)をリリースした。以来、日本やイギリスでのコンサート出演などソロ活動を行っている。2006年には、ボーカリストのTim LynkとGay Perezをフィーチャーしたアルバム『ムーン・オーヴァー・マン』(1976年–1977年にソロ・アルバムのために作成された未発表デモ音源で、オリジナルは1993年にヴォイスプリント・レコードからCDで発表された)が、30周年記念特別盤として再発された(改善されたサウンドとボーナストラックを含んでいる)。

2005年、日本の京都に移住した。そして2016年以来、瀬戸内海にある上島弓削島に在住している[1]

2010年と2011年、2枚のソロ・アルバム、『ピアノワークス1:フローズン・イン・タイム』と『ストリーム』(後者は数名の著名なゲスト・アーティストをフィーチャーしたもの)が、それぞれリリースされた。これまでに他の地域でも利用できるようになったが、ライセンスの問題によって、『ストリーム』が日本国外で正式に発表されることが妨げられている。『ストリーム』のフォローアップを目的としたアルバム『リトル・シングス』をリリース。本作の日本語版のパッケージとコンテンツ内容は、国際版とは少し異なるものとなっている。

2015年5月、サックス奏者のジミー・ヘイスティングスとの一連のコンサートが日本で開催された[2]

2018年6月、ソロ・アルバム『アウト・オブ・シンク』をリリース。

2019年11月9日、令和元年度愛媛県県民総合文化祭総合フェスティバルに出演[3]。未発表曲を含む2曲を披露し、済美高校新居浜西高校新居浜東高校の合唱部約50名と「Island of Dreams ~ゆめのしま~」を合唱した[4]

2021年8月25日、未発表作品を含む1981年から、弓削島に移住して制作した2019年までのホームレコーディング作品集『HOOK-LINE & SINCLAIR』が発売[5]

ディスコグラフィ

[編集]

ソロ・アルバム

[編集]
  • 『ムーン・オーヴァー・マン』 - Moon Over Man (1993年、Voiceprint VP119CD)
  • 『フル・サークル』 - Full Circle (2003年、DSincs-Music 001)
  • Into the Sun (2003年、DSincs-Music 002)
  • 『ピアノワークス1:フローズン・イン・タイム』 - Pianoworks I - Frozen In Time (2010年、CRSCNT 001)
  • 『ストリーム』 - Stream (2011年、CRSCNT 002)
  • 『リトル・シングス』 - The Little Things (2014年、DSincs-Music)
  • 『アウト・オブ・シンク』 - Out of Sinc (2018年、DSincs-Music)

キャラヴァン

[編集]
  • 『キャラヴァン・ファースト・アルバム』 - Caravan (1968年)
  • 『キャラバン登場』 - If I Could Do It All Over Again, I'd Do It All Over You (1970年)
  • 『グレイとピンクの地』 - In the Land of Grey and Pink (1971年)
  • 『夜ごとに太る女のために』 - For Girls Who Grow Plump in the Night (1973年)
  • 『キャラヴァン&ニュー・シンフォニア』 - Caravan and the New Symphonia (1974年) ※ライブ
  • 『ロッキン・コンチェルト』 - Cunning Stunts (1975年)
  • 『ジ・アルバム』 - The Album (1980年)
  • 『ライヴ・アット・ザ・フェアフィールド・ホールズ1974~ザ・ベスト・オブ・キャラヴァン・ライヴ』 - The Best Of Caravan "Live" (1980年) ※ライブ
  • 『バック・トゥ・フロント』 - Back to Front (1982年)
  • 『ヘイスティングスの戦い』 - The Battle of Hastings (1995年)
  • 『アンオウソライズド・ブレックファスト』 - The Unauthorized Breakfast Item (2003年)

キャメル

[編集]
  • 『ブレスレス - 百億の夜と千億の夢 -』 - Breathless (1978年)

ロバート・ワイアット

[編集]
  • 『ジ・エンド・オブ・アン・イアー』 - The End Of An Ear(1970年、CBS 64189)

マッチング・モウル

[編集]
  • 『そっくりモグラ』 - Matching Mole (1972年、CBS 64850)

リチャード・シンクレアズ・キャラヴァン・オブ・ドリームス

[編集]
  • 『キャラヴァン・オブ・ドリームス』 - Richard Sinclair's Caravan of Dreams (1992年)
  • An Evening of Magic (1993年)

ポライト・フォース

[編集]
  • Canterbury Knights (1997年、Voiceprint VP187)

フィルモグラフィ

[編集]
  • 『カンタベリー・テイルズ ロマンティック・ウォーリアーズIII』 - Romantic Warriors III: Canterbury Tales (2015年) ※DVD

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ デイブ・シンクレア」「デヴィッド・シンクレア」の表記もある。

出典

[編集]
  1. ^ 島の生活、英ロック奏者の新曲に 町長絶賛、公演計画も”. 朝日新聞社 (2018年1月23日). 2022年6月28日閲覧。
  2. ^ 北島ブリティッシュ・ロック・レジェンド・ナイト★デイヴ・シンクレア&ジミー・ヘイスティングス”. あわカル. 2022年6月28日閲覧。
  3. ^ 令和元年度 愛媛県 県民総合文化祭 文化祭” (PDF). イマナニ. 2022年6月28日閲覧。
  4. ^ NEWS”. デイヴ・シンクレア公式サイト. 2022年6月28日閲覧。
  5. ^ Dave Sinclair(デイヴ・シンクレア)|カンタベリー・シーンの美しきメロディ・メーカーによる心温まる珠玉のホームレコーディング作品集『HOOK-LINE & SINCLAIR』”. TOWER RECORDS ONLINE (2021年8月5日). 2022年6月28日閲覧。

外部リンク

[編集]