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テトラヒドロピラン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
テトラヒドロピラン
識別情報
CAS登録番号 142-68-7 チェック
PubChem 8894
ChemSpider 8554 チェック
UNII V06I3ILG6B チェック
EC番号 205-552-8
DrugBank DB02412
ChEBI
バイルシュタイン 102436
特性
化学式 C5H10O
モル質量 86.13 g mol−1
外観 無色の液体
密度 0.880 g/cm3
融点

-45 °C, 228 K, -49 °F

沸点

88 °C, 361 K, 190 °F

危険性
主な危険性 引火性、皮膚刺激性
NFPA 704
4
2
1
引火点 −15.6 °C (3.9 °F; 257.5 K)
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

テトラヒドロピラン英語: tetrahydropyranTHP)は、5個の炭素原子と1個の酸素原子を含む飽和六員環からなる有機化合物である。二重結合を2つ含むピランを参考に命名され、ピランに4個の水素原子を付加することにより生成する。2013年、優先IUPAC名オキサン英語: oxane)に決定した[1]

テトラヒドロピラン環はグルコースなどのピラノースの基本骨格となっている。

合成

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テトラヒドロピランの古典的な有機合成法には、ラネー合金によるジヒドロピラン水素化がある[2]

利用

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有機合成では、2-テトラヒドロピラニル基アルコール保護基として用いられる[3][4]。アルコールをジヒドロピランと反応させるとテトラヒドロピラニルエーテルが得られ、様々な反応からアルコールを保護する。その後、酸加水分解によってテトラヒドロピラニル基が外され、5-ヒドロキシペンタナールとなる。

THP保護基
THP保護基

法的規制

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消防法に定める第4類危険物 第1石油類に該当する[5]

出典

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  1. ^ New IUPAC Organic Nomenclature - Chemical Information BULLETIN”. 2024年5月30日閲覧。
  2. ^ D. W. Andrus; John R. Johnson (1955). "Tetrahydropyran". Organic Syntheses (英語).; Collective Volume, vol. 3, p. 794
  3. ^ R. A. Earl L. B. Townsend (1990). "Methyl 4-Hydroxy-2-butynoate". Organic Syntheses (英語).; Collective Volume, vol. 7, p. 334
  4. ^ Arthur F. Kluge (1990). "Diethyl [(2-Tetrahydropyranyloxy)methyl]phosphonate". Organic Syntheses (英語).; Collective Volume, vol. 7, p. 160
  5. ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)

関連項目

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