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テトラサイクリン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
テトラサイクリン
IUPAC命名法による物質名
臨床データ
胎児危険度分類
  • AU: D
  • US: D
法的規制
  • JP: 処方箋医薬品
  • (Prescription only)
薬物動態データ
生物学的利用能60-80% 経口、食間
<40% 筋肉
代謝代謝無し
半減期6-11 時間
排泄便および腎臓
データベースID
CAS番号
60-54-8
ATCコード A01AB13 (WHO) D06AA04 (WHO)J01AA07 (WHO)S01AA09 (WHO)S02AA08 (WHO)S03AA02 (WHO)
PubChem CID: 643969
DrugBank APRD00572
KEGG D00201
化学的データ
化学式C22H24N2O8
分子量444.435 g/mol
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テトラサイクリンテトラサイクリン系に属する抗菌薬である。内服薬はアクロマイシンVカプセル、軟膏はアクロマイシンの製品名でサンファーマ製造販売。数種の放線菌から産生された広範囲抗菌性抗生物質。黄色結晶、無臭。塩酸塩(塩酸テトラサイクリン)は黄色結晶性粉末。

薬理

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30Sリボゾームサブユニットに作用し、蛋白合成初期複合体の形成を阻害する。

カエルウサギの摘出心臓細胞に対して1µg/mLで抑制を示し、ウサギに対し0.05mg/mLで心電図は徐波を示す。ウサギの摘出腸管細胞に対して100µg/mLで亢進を示す。ウサギの血管灌流は10µg/mLで収縮を示す。ウサギに対し0.5mg/kgで血圧低下呼吸増加を示す。ウサギに対し0.1mg/kgで中枢神経痙攣を示す[1]

効能・効果

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  • <適応菌種>
    • テトラサイクリンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、淋菌炭疽菌大腸菌、クレブシエラ属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、軟性下疳菌、百日咳菌、ブルセラ属、野兎病菌、ガス壊疽菌群、回帰熱ボレリア、ワイル病レプトスピラ、リケッチア属、クラミジア属、肺炎マイコプラズマ(マイコプラズマ・ニューモニエ)
  • <適応症>
    • 表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、乳腺炎、骨髄炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、尿道炎、淋菌感染症、軟性下疳、性病性(鼠径)リンパ肉芽腫、子宮内感染、脳膿瘍、涙嚢炎、外耳炎、中耳炎、副鼻腔炎、歯周組織炎、猩紅熱、炭疽、ブルセラ症、百日咳、野兎病、ガス壊疽、回帰熱、ワイル病、発疹チフス、発疹熱、つつが虫病

上記のブドウ球菌肺炎球菌などのグラム陽性菌赤痢菌大腸菌などのグラム陰性菌リケッチアクラミジアなどの感染症に適用。

副作用

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菌交代症胃腸障害光線過敏症などが挙げられる。

長期間使用した場合、消化管障害あるいはビタミンKビタミンB群欠乏に注意する必要がある。

経時変化によって変質したテトラサイクリンを使用した場合、ファンコーニ症候群の原因になることがある。

従来、乳幼児・小児期には歯牙黄染をきたすため禁忌とされていたが、研究の結果、歯牙黄染がみられなかったため[2]、この添付文書記載を見直す提言がなされている。(歯牙黄染が見られなかったとの報告は、テトラサイクリンではなく、ドキシサイクリンである。)

脚注

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  1. ^ テトラサイクリン塩酸塩 アクロマイシン末 インタビューフォーム”. www.info.pmda.go.jp. Pharmaceuticals and Medical Devices Agency. 2016年3月11日閲覧。
  2. ^ Suzanne R, et al. No Visible Dental Staining in Children Treated with Doxycycline for Suspected Rocky Mountain Spotted Fever. The Journal of pediatrics., doi:10.1016/j.jpeds.2015.02.015

関連項目

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外部リンク

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