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チェロ協奏曲第1番 (カバレフスキー)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

チェロ協奏曲第1番 ト短調 作品49は、ドミトリー・カバレフスキー1949年に完成したチェロ協奏曲

作曲の経緯

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ソビエト連邦の青年に捧げる協奏曲3部作の第2作。1948年のヴァイオリン協奏曲初演後、続いて作曲に取り掛かり、翌1949年に完成した。

初演

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1949年3月14日モスクワにてスヴャトスラフ・クヌシェヴィツキー独奏、ミハイル・テリアン指揮モスクワ音楽院学生管弦楽団により初演[1]

編成

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独奏チェロフルートオーボエクラリネットファゴットホルン2、トランペットトロンボーンティンパニ小太鼓シンバル大太鼓弦五部

構成

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3部作の他の2曲が長調で快活な曲調となっているのに対し、本作では短調を採り、抒情的な曲調となっている。3曲まとめて演奏する際の効果を考えてのことであろう。全体として管弦楽は控え目に用いられている。他の2曲と同様に小規模であり、演奏時間は約19分である。

第1楽章 Allegro

ソナタ形式。弦楽器のピッツィカートを伴奏に、独奏チェロが8分の6拍子で軽やかな第1主題を奏する。クラリネットに受け継がれ発展した後、8分の9拍子と8分の6拍子が入り混じった第2主題が現れる。展開部ではチェロに伸びやかな別の主題も登場する。第2主題が管弦楽で奏されるところから再現部となり、最後は静かに終わる。

第2楽章 Largo molto espressivo

三部形式。素材として2つの民謡が使われる。一つは独奏チェロで奏されるロシア民謡「何故お嫁に行く約束をしたの」[2]であり、もう一つは、中間部でホルンにより奏されるベラルーシ民謡「」である。短い第3部の前に、カデンツァが置かれている。

第3楽章 Allegretto

ロンドソナタ形式。クラリネットの導入の後、独奏チェロにロシア民謡に基づく第1主題が現れ、変奏される。2つの変奏の後、歌謡的な第2主題が登場するが、すぐに第1主題が復帰、変奏が再開される。再現部は第1楽章同様、管弦楽による第2主題で始まり、第1主題によるコーダで終わる。

脚注

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  1. ^ カバレフスキーは1954年に本作をダニイル・シャフランを独奏者として録音したが、10年後、シャフランにチェロ協奏曲第2番を献呈、初演することとなる。
  2. ^ ロシア地理学会が1899年に刊行した「ロシア民謡集」に含まれる。

参考文献

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